浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

山口二郎という人

2016-10-02 11:54:32 | その他
 山口二郎という政治学者、私には、小選挙区制導入の際に旗を振り続け、それを「政治改革」だと大声でしゃべっていたという記憶がもっとも鮮明である。

 彼は、「政治改革」導入後、民主党を支える学者として動いてきた。しかし、中途から、民主党に時には「絶望」し、時には「叱咤」し、時には『週刊金曜日』や『世界』でいろいろ主張し、安保法案反対の行動に参加してきた。その意味では、自民党の支持者ではない。

 しかし、だ。

 私は、いちおう歴史を学ぶ者、どういう経過をたどって現在に至っているかを考えると、その淵源は小選挙区制にぶちあたる。小選挙区制が導入されていなかったら、大いに異なった政治状況が現出しているはずだ。

 小選挙区制は、民主主義の敵である。なぜなら、多様な意見が存在している現代に於て、小選挙区制は多様な意見をなぎ倒していく制度だ。あるときは自民党、一時だけは民主党、そうした大政党だけが政権を掌握する。

 山口は、その小選挙区制導入のある意味での「戦犯」である。私には、小選挙区制導入の後の時代が、ある程度予想できていた。自民党による悪政の推進である。だから反対した。政治学者の山口に、私と同様に先が見えていなかったとは思えない。それでも彼は突き進んだ。

 小選挙区制のもとでの二大政党制は、似通ってくると、いわれていた。それは、小選挙区制導入前に言われていたことだ。今の野田を幹事長とする民進党が自民党に少しずつ似て来る、それも予想されていたことといえないか。

 山口二郎、私は政治学者としての彼を、民主主義を破壊した張本人であるという認識をもつ。彼がまた何かほざいている。

http://webronza.asahi.com/politics/articles/2016092100001.html?iref=comtop_fbox_u07
コメント (1)
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英語、英語・・・・

2016-10-02 08:16:30 | その他
 英語を学びにカナダ・バンクーバーへ行った女性が殺された。英語を学びたいという向学心を持ってカナダへ行ったということは、ある意味肯定すべきことだ。

 もう10数年前に知り合い、今はドバイで英語の教師をしているオーストラリア人と仲良くなったことがあった。彼はオーストラリアでも英語の教師であった。彼が勤めていた学校には、有名な水泳選手がいた。彼は、その選手を「頭の中は水で詰まっている」と言っていた。そういう学校の教師であったので、心機一転日本のALTの職を得て来日した。

 彼は、ALTとして来日する英語を母語とする人々の質の悪さを嘆いていた。人に教えたこともない若者が、カネもうけのために来ているのだと。ALTは何歳であっても、その頃月収は30万円であった。

 英語を話す地域に生まれれば、誰だって英語を話すことができる。日本人にもいろいろいるように、外国にだっていろいろな人間がいる。ということは、悪人もたくさんいるということだ。

 世界的に、共通語として英語が位置づけられ、日本でも小学校から英会話を学ばせようとしている。英語を、日本語よりも上位においているような気配さえ感じられる。英語崇拝である。なかでも、英会話ができるように、というのが、文科省の目的のようだ。

 英会話はできるにこしたことがないが、しかしできなくてもいいではないか、というのが、私の考えだ。それよりも、読めるようになったほうがよいのではないか。読めるようになっていれば、英会話は成り立つ。もちろん、ものすごいジャパニーズ・イングリッシュである。しかしそれでも通じる。話すべきなにものかをもっていなければ、いったい何のための会話なのか。

 日本には、欧米崇拝の意識がある。逆に言えば、白人に対する劣等感を、日本人はもっている。そういう意識が潜在する日本で、英会話至上主義が、文科省などから発せられる。すると、英会話を自由にこなす白人に対する崇拝がうまれてくるのではないか。

 「頭の中は水が詰まっている」という白人もいるのである。母国語であるから、英会話は自然のことばだ。もちろん犯罪者もいる。

 今回、日本人女性に関わったのは、前科のあるカナダ人だそうだ。英会話至上主義、欧米崇拝の日本人は、あまりに無防備なのではないか。

 聞くところによると、米軍基地があるところには、若い日本人女性が群がっている状況がみられるそうだ。

 私は、ずっと前から、アジア人のプライドをもつこと、もちろん日本を誇り、黒髪に愛着をもつことこそ、日本人のあるべき姿だと語ってきた。

 英会話は、外国人とのコミュニケーションのひとつの手段でしかない。

 私は「帝国主義」に嫌悪感を持つ。英語帝国主義にも、である。それに文科省などが率先してのっていく姿に、亡国をみる。

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