昨日の『東京新聞』が今朝配達された。日曜日には読書欄がある。早速にそこを読む。他人が読んだ本を推薦する、中には読みたくなるものがある。『ぼくの兄の場合』(白水社)は、読みたくなった。
藤沢周が「権力に翻弄される生」として3冊あげている。みずからに同調しない人間(たち)に対して異常な攻撃心をもって臨む首相をわが国はもっているが、そのことによって人々がどれほどの苦難に巻き込まれていくのか、歴史の中に探った小説を、藤沢があげている。
三田誠広の『白村江の戦い』、飯島和一『星夜航行』、帚木蓬生『守教』。帚木の本はかなり読んでいるが、しかし最近は歴史その他の仕事がたくさんある関係で、そうした長編の小説を読む余裕がない。しかし読みたい。
これもすべて安倍政権のせいである。安倍政権の暴政に対抗するために、知らなければならないことが次々と出て来るために、そちらを優先せざるを得ないからだ。その暴政には、「優秀な」、それでいて倫理観を欠如した官僚群が背景に存在しているから、なかなかたいへんだ。
そんな安倍首相に対する支持、「議員8割」だそうだ。自民党議員も、当然だが、腐臭を放っている。もちろん官僚もである。そんな腐臭は日本だけではない。
アメリカも同様である。トランプ政権は、あちこちで摩擦を引き起こしている。それが日本にも飛び火、たとえばIranの石油を輸入すると制裁するぞと言う脅しに、日本も対応せざるを得ないという。安倍首相がひたすら隷従しているにもかかわらず日本を制裁対象から外さない、という。当たり前だ、もっとも隷従する奴の言うことを聞くわけがない。独立的な精神をもっている人や国に対してこそ、無定見な権力者は譲歩するのだ。
シリアやウクライナの問題も、外信欄にある。これら両国にたいして、アメリカが陰に陽に介入し、そのことによって混乱が大きくなったという経緯をもつ。世界の混乱の背後には、アメリカが存在する。
Trumpのアメリカは、イスラエル支持である。イスラエルによって飼い殺しのようにされているPalestine、とりわけGaza地区、イスラエルの包囲の下きわめて過酷な生活を余儀なくされている。アメリカは今までPalestineに支援をしてきたが、Trumpのアメリカはそれを中止するという。言うことをきくなら支援しようということになるらしい。
世界は混乱し、世界の気象も狂いはじめている。
「こんなはずではなかった」ということばは、日本国内に対しても、世界に対しても、そして自然現象に対しても溜め息とともに出て来る。
世界はよい方向に動いていくという予想は、消されつつある。そういう見たくもない現実を横に見ながら、さて仕事を始めよう。