鬼頭健吾 「Starburst galaxy」 東京都現代美術館(メディアコート)

東京都現代美術館
メディアコート(2階カフェテリア奥)
「鬼頭健吾 - Starburst galaxy - 」



MOTで始まった新しい試みです。高さ15メートル、幅28メートルにも及ぶメディアコートの壁に、お馴染みのフラフープを用いた鬼頭健吾のインスタレーションが展開されています。その名は「Starburst galaxy」(2007)です。



メディアコートとは、2階カフェテリアよりテラスを進んだ奥のオープンスペースのことです。三方を壁に囲まれたやや窮屈な空間ではありますが、パンチ穴の開いたメタリックな巨大壁に、かのカラフルな無数のフラフープ・チューブが踊るように吊るされています。そのチューブの群れは、まるで大きな滝の水紋のようです。何やら互いに交差しながら、ざわめくかのようにしてリズミカルな曲線を描いていました。また、床に垂れたチューブも必見です。中で忙しなく行き交う液体の流れを見て取ることが出来ます。この一本一本が、例えばエネルギーを運ぶ血管のような役割を持っているのかもしれません。その有機的な生命感もまた魅力の一つです。



今回のインスタレーションは、先日よりMOTで始まった「PUBLIC 'SPACE' PROJECT」に準じています。これは同美術館とブルームバーグが共同で行う、「若手アーティストの支援とアートへのアクセシビリティを広げることを目的としたプログラム」(公式HPより。)とのことですが、ようするにやや遊んでいる感もあるMOTのオープンスペースに新たなアートを展開していく企画なのだと思います。その第一弾(ただし次回のアナウンスはありませんが。)に、鬼頭健吾が選ばれたというわけです。

鬼頭の作品としては、過去に例のない大規模なものです。MOTへお出かけの際は、見逃されないようおすすめします。

「PUBLIC 'SPACE' PROJECT」は、来年の1月20日までの開催です。

*関連リンク
「PUBLIC 'SPACE' PROJECT」
Bloomberg(日本語ページ)
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