都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「椛田ちひろ個展」 アートフロントギャラリー
アートフロントギャラリー
「椛田ちひろ 目をあけたまま閉じる」
6/17-7/10

アートフロントギャラリーギャラリーで開催中の椛田ちひろ個展へ行ってきました。
作家プロフィールについては同ギャラリーWEBサイトをご参照下さい。
椛田ちひろプロフィール(PDF)/展示概要
先日のMOTアニュアルやギャラリーαMの展示の記憶が未だ鮮烈です。なお主な展示としては今年三回目とのことでした。
さてボールペンの他、黒のアクリル絵具、さらには樹脂などを執拗に塗り重ねて独特な世界を作る椛田ですが、その簡素な素材から生まれる多様なイメージは今回の個展でさらに広がったとしても過言ではありません。
まず圧巻なのは入口すぐ、ガラス張りの展示室を使ったインスタレーションです。ここで椛田は壁面に鏡を並べ、その内側にドローイングの施された大きな布を天井から吊るしています。ここは当然ながらウォークイン方式です。その布をかき分けていくと、あたかもオーロラの中でも進むかのような光と影の織りなす美しい世界を体験することが出来ました。
また布を通して開けてくる景色にも注目です。布を介すことで、外を走る車や人がまるで幻のようにぶれて見えます。見慣れた景色がこの一枚の布でこうも変わるとは思いませんでした。
さてメインのスペースでも作り込んだ空間の魅力が光ります。シルバーに輝く樹脂など、比較的明度の高い作品を抜け、鏡で区切られた『結界』を超えると、そこに待ち構えるのは深淵な闇の世界でした。
墨の塗られた半球のボウルはまるで底抜けのブラックホールです。また壁面に飾られた黒を主体とした平面も、時折流れるような白いタッチが、まさしく星の軌跡のような姿を見せています。まるで宇宙空間のようでした。
アニュアル、αM、そしてアートフロントと、椛田の言わば三部作の集大成と言えるかもしれません。見応え十分でした。
7月10日までの開催です。おすすめしたいと思います。
「椛田ちひろ 目をあけたまま閉じる」 アートフロントギャラリー
会期: 6月17日(金)~7月10日(日)
休廊:月曜日
時間:11:00~19:00
住所:渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA棟
交通:東急東横線代官山駅より徒歩5分。
「椛田ちひろ 目をあけたまま閉じる」
6/17-7/10

アートフロントギャラリーギャラリーで開催中の椛田ちひろ個展へ行ってきました。
作家プロフィールについては同ギャラリーWEBサイトをご参照下さい。
椛田ちひろプロフィール(PDF)/展示概要
先日のMOTアニュアルやギャラリーαMの展示の記憶が未だ鮮烈です。なお主な展示としては今年三回目とのことでした。
さてボールペンの他、黒のアクリル絵具、さらには樹脂などを執拗に塗り重ねて独特な世界を作る椛田ですが、その簡素な素材から生まれる多様なイメージは今回の個展でさらに広がったとしても過言ではありません。
まず圧巻なのは入口すぐ、ガラス張りの展示室を使ったインスタレーションです。ここで椛田は壁面に鏡を並べ、その内側にドローイングの施された大きな布を天井から吊るしています。ここは当然ながらウォークイン方式です。その布をかき分けていくと、あたかもオーロラの中でも進むかのような光と影の織りなす美しい世界を体験することが出来ました。
また布を通して開けてくる景色にも注目です。布を介すことで、外を走る車や人がまるで幻のようにぶれて見えます。見慣れた景色がこの一枚の布でこうも変わるとは思いませんでした。
さてメインのスペースでも作り込んだ空間の魅力が光ります。シルバーに輝く樹脂など、比較的明度の高い作品を抜け、鏡で区切られた『結界』を超えると、そこに待ち構えるのは深淵な闇の世界でした。
墨の塗られた半球のボウルはまるで底抜けのブラックホールです。また壁面に飾られた黒を主体とした平面も、時折流れるような白いタッチが、まさしく星の軌跡のような姿を見せています。まるで宇宙空間のようでした。
アニュアル、αM、そしてアートフロントと、椛田の言わば三部作の集大成と言えるかもしれません。見応え十分でした。
7月10日までの開催です。おすすめしたいと思います。
「椛田ちひろ 目をあけたまま閉じる」 アートフロントギャラリー
会期: 6月17日(金)~7月10日(日)
休廊:月曜日
時間:11:00~19:00
住所:渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA棟
交通:東急東横線代官山駅より徒歩5分。
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