都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「アートフェア東京2011」 東京国際フォーラム
東京国際フォーラム
「アートフェア東京2011」
7/29-7/31
東京国際フォーラムで始まる「アートフェア東京2011」のオープニングプレビューに参加してきました。
震災の影響により開催延期となっていた同フェアですが、当初から遅れること約3ヶ月、この7月末に無事開催を迎えました。フェア自体も本年で6回目です。国際フォーラムでの恒例イベントとして定着してきた感があるかもしれません。
今年出展した画廊は全133軒(出展ギャラリー/フロアマップ)です。年々、古美術系の画廊の割合が高まっているような気もしますが、それこそ古美術より現代美術までの幅広いジャンルのギャラリーが集まりました。
そして私として今回、かなり興味を引かれたのが古美術の画廊です。普段、なかなか足を運べない古美術の画廊ですが、このフェアでは比較的親しみやすいスタイルで出展しています。
渡邊三方堂(B3)では「民芸 陰影礼賛の美」」と題した民芸品の展覧会を行っています。こちらは販売ではなく、あくまでも展示とのことでしたが、古箪笥や大津絵など、民芸の優品が和の空間で一同に介していました。
近世絵画好きにはたまらないブースが角匠(B15)です。こちらでは北斎等の小品の他、肉筆の浮世絵なども販売されています。美術館などでは値段も分かりませんが、こちらではもちろんプライスシート付きです。その辺もこの手のフェアの楽しみ方の一つかもしれません。
陶芸を出品する画廊も目につきます。去年、ルーシー・リーの器を見事な演出で見せた水戸忠交易(B08)は、今年もハンス・コパーなどの器を紹介していました。
さて現代美術も見逃すわけにはいきません。G-Tokyoの出現などにより、いわゆる有力ギャラリーの数は年々減っているようですが、それでも興味深い作品がいくつも展示されていました。
統一感のある構成が目を引きます。ニュートロン(D10)では空を舞うとんぼやヘリコプターと花畑を三次元に表した西川茂の作品が紹介されていました。
MISA SHIN GALLERY(C01)での東松照明の写真も際立ちます。また振り返ると祇園井特の浮世絵も展示されています。新旧の巧みなコラボレーションです。さらには小沢剛の作品には何と等伯の松林図が隠されていました。これは是非、実際の作品で確認してみてください。
第2会場の「PROJECTS」はコンテンポラリーのギャラリーのみが集います。無人島プロダクション(L11)では現在、同ギャラリーで個展を開催中の加藤翼展が、またTSCA(L16)では木彫でジオラマをつくりあげる鈴木基真が紹介されていました。
なおこの鈴木の木彫は全て新作だそうです。2010年に行われた個展も思い出しました。
またnapGalley(L15)では、現在αMで個展開催中の下道基行の写真も出ています。その他、MA2やメグミオギタなど、今最も注目すべき若手アーティストを紹介するギャラリーが多いのも「PROJECTS」の特徴ではないでしょうか。最新のアートシーンを肌で感じることも出来ました。
またこの「PROJECTS」では新企画、「アーティスティック・プラクティス」も開催中です。浜美の謎めいた回顧展の印象がまだ鮮烈な高嶺格の作品が展示されていました。
アートフェア東京では会期中、様々なイベントも用意されています。詳しくはフェアのWEBサイトをご参照下さい。
アートフェア東京2011 関連イベント
多様なジャンルの美術がない交ぜになった、一番手軽で身近なアートフェアといえるかもしれません。開催は明日から短期決戦の3日間です。
7月31日まで開催されています。
「アートフェア東京2011」 東京国際フォーラム(展示ホール1/ロビーギャラリー)
会期:7月29日(金)~7月31日(日)
休館:会期中無休。
時間:7/29(金)11:00~21:00、7/30(土)11:00~20:00、7/31(日)10:30~17:00
住所:千代田区丸の内3-5-1
交通:JR線有楽町駅より徒歩1分。JR線東京駅より徒歩5分 (京葉線東京駅とB1F地下コンコースにて連絡)。東京メトロ有楽町線有楽町駅からB1F地下コンコースにて連絡。
注)写真の撮影と掲載は主催者の許可を得ています。
「アートフェア東京2011」
7/29-7/31
東京国際フォーラムで始まる「アートフェア東京2011」のオープニングプレビューに参加してきました。
震災の影響により開催延期となっていた同フェアですが、当初から遅れること約3ヶ月、この7月末に無事開催を迎えました。フェア自体も本年で6回目です。国際フォーラムでの恒例イベントとして定着してきた感があるかもしれません。
今年出展した画廊は全133軒(出展ギャラリー/フロアマップ)です。年々、古美術系の画廊の割合が高まっているような気もしますが、それこそ古美術より現代美術までの幅広いジャンルのギャラリーが集まりました。
そして私として今回、かなり興味を引かれたのが古美術の画廊です。普段、なかなか足を運べない古美術の画廊ですが、このフェアでは比較的親しみやすいスタイルで出展しています。
渡邊三方堂(B3)では「民芸 陰影礼賛の美」」と題した民芸品の展覧会を行っています。こちらは販売ではなく、あくまでも展示とのことでしたが、古箪笥や大津絵など、民芸の優品が和の空間で一同に介していました。
近世絵画好きにはたまらないブースが角匠(B15)です。こちらでは北斎等の小品の他、肉筆の浮世絵なども販売されています。美術館などでは値段も分かりませんが、こちらではもちろんプライスシート付きです。その辺もこの手のフェアの楽しみ方の一つかもしれません。
陶芸を出品する画廊も目につきます。去年、ルーシー・リーの器を見事な演出で見せた水戸忠交易(B08)は、今年もハンス・コパーなどの器を紹介していました。
さて現代美術も見逃すわけにはいきません。G-Tokyoの出現などにより、いわゆる有力ギャラリーの数は年々減っているようですが、それでも興味深い作品がいくつも展示されていました。
統一感のある構成が目を引きます。ニュートロン(D10)では空を舞うとんぼやヘリコプターと花畑を三次元に表した西川茂の作品が紹介されていました。
MISA SHIN GALLERY(C01)での東松照明の写真も際立ちます。また振り返ると祇園井特の浮世絵も展示されています。新旧の巧みなコラボレーションです。さらには小沢剛の作品には何と等伯の松林図が隠されていました。これは是非、実際の作品で確認してみてください。
第2会場の「PROJECTS」はコンテンポラリーのギャラリーのみが集います。無人島プロダクション(L11)では現在、同ギャラリーで個展を開催中の加藤翼展が、またTSCA(L16)では木彫でジオラマをつくりあげる鈴木基真が紹介されていました。
なおこの鈴木の木彫は全て新作だそうです。2010年に行われた個展も思い出しました。
またnapGalley(L15)では、現在αMで個展開催中の下道基行の写真も出ています。その他、MA2やメグミオギタなど、今最も注目すべき若手アーティストを紹介するギャラリーが多いのも「PROJECTS」の特徴ではないでしょうか。最新のアートシーンを肌で感じることも出来ました。
またこの「PROJECTS」では新企画、「アーティスティック・プラクティス」も開催中です。浜美の謎めいた回顧展の印象がまだ鮮烈な高嶺格の作品が展示されていました。
アートフェア東京では会期中、様々なイベントも用意されています。詳しくはフェアのWEBサイトをご参照下さい。
アートフェア東京2011 関連イベント
多様なジャンルの美術がない交ぜになった、一番手軽で身近なアートフェアといえるかもしれません。開催は明日から短期決戦の3日間です。
7月31日まで開催されています。
「アートフェア東京2011」 東京国際フォーラム(展示ホール1/ロビーギャラリー)
会期:7月29日(金)~7月31日(日)
休館:会期中無休。
時間:7/29(金)11:00~21:00、7/30(土)11:00~20:00、7/31(日)10:30~17:00
住所:千代田区丸の内3-5-1
交通:JR線有楽町駅より徒歩1分。JR線東京駅より徒歩5分 (京葉線東京駅とB1F地下コンコースにて連絡)。東京メトロ有楽町線有楽町駅からB1F地下コンコースにて連絡。
注)写真の撮影と掲載は主催者の許可を得ています。
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