「小林史子、横山奈美:扉を開けたり閉めたり」 TALION GALLERY

TALION GALLERY
「小林史子、横山奈美:扉を開けたり閉めたり」
9/15-10/13



TALION GALLERYで開催中の小林史子、横山奈美二人展、「扉を開けたり閉めたり」へ行ってきました。

昨年10月のINAX(現リクシル)ギャラリーでの個展の印象も未だ強く残る小林史子。

家具や日用品などを用いたインスタレーションでも知られた作家ですが、今、ここ西日暮里のタリオンギャラリーでも展示を行っています。



ギャラリーの扉を開けて見るとそれこそびっくり、あたかも増殖するかのように群れているのは、白と黒の無数の丸パイプ椅子に他なりません。

おそらくは自転車のホイールを基点に、天井からピンと張られたロープには、全て座面方が内側を向いた椅子が絡まって、一つのボリューム、ようは立体物を築き上げています。



その中を鋭く貫くのが一本の蛍光灯です。そして下部には脚の部分に紙くず類を挟んだ木製の椅子が、今にも倒れそうなほど傾きながら静止しています。このエッジの効いたフォルムと重力を無視したかのような構成、まさに曲芸、アクロバティックでした。

さて本展ではもう一方、1986年のペインター、横山奈美の作品も見逃せません。

例えば「もやしが二本ある」と名付けられた小品、いずれも確かにもやしが二本描かれているに過ぎませんが、その強く塗りこめられた色味、そして濃厚な画肌は、思いの外に味わい深いのではないでしょうか。

その姿はまるで地面を這うナメクジです。食材としてはあまりにも身近で、普段気にもとめないようなもやしを、これほど生々しく描いた作品を見たのは初めてでした。

10月13日まで開催されています。

「小林史子、横山奈美:扉を開けたり閉めたり」 TALION GALLERY@TALION_GALLERY
会期:9月15日(土)~10月13日(土)
休廊:日、月、祝日。
時間:11:00~19:00
住所:台東区谷中3-23-9
交通:JR線、東京メトロ千代田線西日暮里駅より徒歩4分。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )