◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「医院に訪れる」って?

2008-02-13 18:55:42 | 言葉についてあれこれ
                    ハムやん、何があったの?
 日本人が食事に箸を使うごとく自然に言っていた助詞、これが今や完全におかしくなっています。これまでも、「ランチを誘うメール」とか「野菜が売っている」とかいろいろ挙げてきましたが、これはどうですか。例えば、「漢方の医院に訪れる」「日本にもすでに○○が生産されていました」「あいつに問いただしました」などなど、挙げれば切りがないのでこのくらいにしますが、リポートも、ニュースも、ドラマも、変な助詞だらけです。
 まず、「漢方の医院に訪れる」は、「漢方の医院を訪れる」です。「訪れる」は、用があってそこへ行く、来る、という意味ですから、「医院に行く」のように「に」と言ってしまうのは分からないでもないのですが、「訪れる」には「行く」以上の意味があって、「医院を訪れる」なのです。「訪問する」も「~を」です。それから、「日本にもすでに○○が生産されていました」は「日本でもすでに○○が生産されていました」ですね。「存在した」なら「日本にもすでに○○が存在していました」と言えますが、「生産される」→「どこで」→「日本で」ですから「日本でも」ですね。こんなの、小学生レベルですよ( ̄・・ ̄)フンッ。
 では、「あいつに問いただしました」はどうですか? 「聞いた」なら「あいつに」ですが、「問いただす」は単に聞くだけではありません。分からない点を聞いて明らかにする、相手が素直に答えなければ胸ぐらをつかんで強く迫ってでも聞き出すわけです。だから「あいつを問いただしました」なのです。それでも言わなかったら? う~ん、「あいつを拷問する」しかないですかね( ̄~ ̄;)石モッテキテ。
コメント (2)
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