◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

のとじま水族館に新しいイルカ水槽が。

2007-03-16 11:25:28 | 気になる言葉、具体例
              おいらのトイレは快適さ
 石川県七尾市能登島(ななおし、のとじま)にもいいキャンプ場が幾つかあります。能登島は、七尾湾を北湾と南湾に分けるように位置し、西は西湾、東は富山湾です。能登島の東の端にある松島キャンプ場は、テントから7~8メートルぐらいのところがもう海、夏でも、夜になるとバーベキューの残りの炭の火が心地いいくらいです。星いっぱいの空と、海と、静寂と、ほにゃら~と流れる時間を楽しめますよ。数年前に設備がリニューアルされたので、トイレも、タオルで鼻と口をおおわなくても大丈夫、もう目やのどが痛くなったりしませんよ。え、「リニューアル前ってそんなんだったの?」って? ははは、強烈でした。
 のとじま水族館では、今、国内最大級のイルカ水槽の建設が進んでいて、水中トンネルを歩いてイルカや魚たちを見上げることができるようになるとか。3月31日に正式にオープンする予定だそうです。私の気に入っているのは白くて小さなクラゲで、目の高さにクラゲ水槽があるので、その前にじっと立ってながめます。もし座ってながめられるようになっていたら、もっと長時間見ているでしょうね、いつまでもながめていたい優雅さですよね、クラゲって。そんなに好きなら飼えよという声が聞こえますが、ほら、うちにはハムスターがいるから、クラゲにまで手が回りません。
 それでは、今日の気になるワード、「思い込んだら100年め」、テレビで、ある人が「思い込んだら100年めなんですよね」と言ったのですが、テロップは「思い込んだら100年」となっていました。「め」はどこへ行った? 「思い込んだら100年め」「思い込んだら100年目」で検索してみたら、関西にこういう言い方があるという記述がありました。私は、幼少期、関西に住んでいたからか、こういう言い方に抵抗はありませんが、関西といっても、地域限定あるいは世代限定かもしれません。このテロップを入力した人は全く聞いたことがなくて抵抗があったのでしょう、「100年め」とはっきり聞こえているのに「め」を削ってしまっていますが、知らないからって勝手に削らないで~。
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「稀有」、読めますか?

2007-03-15 11:44:32 | 気になる言葉、具体例
                稀有な場面です
 お昼の報道っぽいバラエティ番組で、例の「マルチ」と「マルチまがい」の区別もしていないアナウンサーが、「レアなケース」と言おうとして「けあなれい」と言いました。私もすぐには分からず、「ケアな例」って何だろうなぁと考えました。言った本人も、今のは何だかおかしかったなぁと思ったようで、何とか言い直そうともがいていましたが、すぐには言い直せなくて、それでもやっと「レアな・・・ね」とだけ、ぼそっと言いました。こういう「あつはなつい」みたいな言い間違いはだれでもやっちゃいますが、言い直すのは案外難しいですね。
 これを見ていて、「けあなれい」から、「稀有(けう)な例」でも正解だったなぁ、惜しいなぁと思ったので、「稀有」について考えてみました。「けう」、読めましたか? 「希有」は常用漢字の音訓外、「稀有」は常用漢字外、したがって「けう」と表記することになるのですが、「けうな例」なんてピンと来ませんよね、やはり「稀有な例」のほうが分かりやすいと思います。めったにない、とても珍しいという意味ですが、「希」「稀」と書いて「まれ」と読みますから、まれにある、「稀有」ですね。何でも平仮名にすればいいというものでもありません。「けう」と「稀有」とでは情報量が全く違うのですから。
 でも、「希に」「稀に」と書いてあるのを迷わず「まれに」と読めますか? 私は、「まれにみる」は「まれに見る」と表記します。「まれに」を使うこと自体が減り、「希に」「稀に」と書いてあるものに出くわすとちょっと考えてしまうからです。「稀有」はすぐ読めますよ、だから「稀有」のままでいいと思うのですが、「稀有な例」と言うより「レアなケース」と言うことのほうが現実に多いですよね。そのうち「稀有」も見かけることがなくなるでしょうから、みんな読めなくなったらそのときは「けう」でしょうか。ちなみに、全くないということを言い表すのは「毛ほどもない」です。まあ、使うことも聞くことも稀有ですが。
 写真は、とても仲のいい3兄弟です。
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「乗客の無事は」って?

2007-03-14 10:22:58 | 気になる言葉、具体例
                ダブルまいう
 昨日の航空機事故は、乗客、乗員、全員無事で何よりでした。ニュースで着陸の様子を見ましたが、とても安定感がありました。前輪が出ていないなんてちょっと分からないくらい、滑走路を、機体を水平にしてしばらく走り、ゆっくり機首が下がっていって接地し、少し火花が散ってやがて止まった、という具合で、機体の損傷もあまり大きくなかったようです。前輪を出すためにトライできることはすべてやって、それでも出なかったために胴体着陸せざるをえなかったということのようですが、乗客には、何度も訓練しているから大丈夫ですよとアナウンスしたようで、まさにそのとおりでしたね。
 それに引き替え、テレビのナレーションとテロップがやはりおかしくて、いやはや、情けないったらもう・・・どうしようもありません。「高知空港でANA機が胴体着陸、乗客の無事は」って・・・? 無事、事なきを得る、変わったことはない、病気をしない、けがをしない、大きなミスがない、「乗客は無事なのか」なら分かりますが、「乗客の無事は」なんてありえない言い方です。でも、こういったありえない日本語が毎日耳に入ってきますから、私は記事のネタに困ることはありません。さて、正解ですが、「乗客の安否は」ですね。「安否」という言葉はふだんあまり使いませんから、浮かんでこなかったようです。
 午後4時からの番組で、女性が牛肉と野菜の煮物を食べる直前に「肉汁(にくじる)もたっぷりで」と言ったのですが、これはどう見ても「煮汁(にじる)」。思わず笑ってしまいましたが、辞書で「肉汁」を探すと「にくじゅう」なのですね、これでまた笑ってしまいました。グルメ番組で「にくじる」に慣れていて、本当は「にくじゅう」なんだぁ~、そういえばそうだぁ~と認識し直したというわけです。私は、1月27日の写真でハムやんに「まいう」と言わせたことからもお分かりのように、あの番組は好きですよ、ぶふふ。
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春になるとキャンプしたくなる。

2007-03-13 09:51:42 | いろいろあれこれ
               測ったようにぴったり
 昔はよくキャンプをしましたから、春になると、キャンプに行きたいなぁ~、あそこはよかったなぁ、あれは怖かったなぁといろいろ思い出します。今も、1年半に1回ぐらい、キャンプします。目的は焚き火、これが癒やし効果絶大なのです。その火でじっくり時間をかけて焼いた鶏の丸焼きとリンゴのカラメル煮をゆっくり食べながらぼーっとするのですよ。
 自然の中ですから何があるか分かりませんが、中学生のときに参加したスポーツイベントのキャンプでは、夜中に急に天候が崩れ、大雨になり、自衛隊が出動してキャンプ場から全員避難、なんていう体験もしています。でも、あれは正直いって楽しかったぁ、大人は大変だったでしょうけれどね。
 11月から3月まで休みというキャンプ場が多く、通年営業というのは、スキー場の近くか、逆に暖かくて雪が降らないところか、探せばありますが、さすがに利用者は少ないですよね。伊勢志摩には幾つかありましたよ。
 10年ほど前、伊勢志摩で3月にキャンプしたとき、夜になってから暴風雨に見舞われ、テントもぶっ飛んでいきそうな強風にさすがに不安になり、テントを片付けて車の中で寝ようかどうしようかと考えたのですが、広いキャンプ場に利用者はたったの2組、それぞれ別の炊事棟の横にテントを張っていましたから、炊事棟の中でバーベキューをしていたのですが、ああ、そうだ、ここは真ん中にテーブルや水の設備が何もない、大きな空間があるんだぁと気づき、テントのペグを外してそのまま持ち上げ、炊事棟の中に運び込みました。こういう炊事棟は珍しいですよね、私の知っている範囲ではそこだけです。
 それで、なんと、測ったようにぴったり、入り口の幅といい、空間の大きさといい、テントの大きさにちょうど合っていて、風の入ってくる方向にある入り口に車を留めると、炊事棟の中はそよ風程度になりました。安心してぐっすり眠り、濡れたテントも乾き、本当によかったのですよ。翌朝は明るい日差しが戻り、テントをささっと片付けて出発、パルケエスパーニャで一日中遊びました。足ぶらぶらのジェットコースターに10回ぐらい乗ったかな~、また乗りたいな~。先頭に乗れば、体操選手のような気分になれて最高ですよ。
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よく見かける変換ミス、「意外」と「以外」。

2007-03-12 11:58:14 | 言葉についてあれこれ
               意外な所にいるねぇ
 いろいろなサイトをつらつら見ているとよく出くわすのがこれ、「以外や以外」「手が空いているとき意外」という変換ミス。試しにIME Standard で「いがいやいがい」を変換してみると「意外や以外」に、再度試したら「以外や以外」に、ATOKでは「意外や意外」になりました。ATOK、偉い。「てがすいているときいがい」は、IME Standard が「手が透いているとき意外」、ATOKが「手が空いているとき以外」、「てがあいているときいがい」は、IME Standard が「手が空いているとき意外」、ATOKが「手が空いているとき以外」となりました。IMEがあまり賢くないのか、私が仕事でATOKをずっと使って学習させてきたからか分かりませんが、随分差が出ましたね。
 もう一つ、「始めまして、○○です」も意外によく見かけますが、正しくは「初めまして」ですね。もっとも、これは、「初めてブログを書いた」を「始めてブログを書いた」と間違えて覚えている人は大勢いますから、単純な変換ミスかどうか分かりませんが。こういうのは、手書きなら間違えないのでしょうけれども、ぱっと変換してチェックせずにいるとこうなることはあります。私は、入力そのものは速いのですが、変換後のチェックのほうが大変だと感じています。ATOKばかり使ってきたので、最近はIMEを使うようにしているのですが、思わぬ変てこな変換に驚くことがよくあります。
 先ほどの「いがいやいがい」の変換で分かるように、「意外や意外」しかありえないのに「意外や以外」だの「以外や以外」だの出てくるのですから、手書きではありえないようなミスに対する注意が必要です。自分の書いたもので、「名刺」と書くべきところが「名詞」になっていたことに後になって気づいたことがありますが、ふだん「名詞」ばかり使ってすっかりこの字に慣れていて、違うと思わなかったのです。このときは、私の脳の中で「合っている文字」に「慣れている文字」が勝ったのですから、驚きというか、悔しいというか、怖いというか、複雑な気持ちになりました。そして、IMEを使うときは、ATOKほど賢くないということを念頭に置いていないと失敗するなぁと、改めて認識しました。
 昨夜からずっと強い風が吹いています。7日に降り積もった雪も解け、屋根の上にわずかに残るばかり、例年の春のような風景になりました。そろそろタイヤチェンジのタイミングを考えないといけないのですが、まだかな~。
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スーパー銭湯、続々オープン。

2007-03-11 12:02:49 | ハムスターあれこれ
 石川県では、クアハウスだのスーパー銭湯だのが増えているように思います。この前「田上(たがみ)しあわせの湯」がオープンしたと思ったら、今、大桑町(おおくわまち)では「大桑温泉、楽ちんの湯」の建設工事が進行中です。しあわせの湯には、珍しいエスキモーサウナ(冷たいサウナ)がありました。試す勇気がなくて入りませんでしたが、どんなんかなぁ~。逆に、普通の銭湯は減っていますが、私も、近所の銭湯を利用したのは水道管が凍って水が出なくなったときだけです。原油高も追い討ちをかけたのでしょうか、その銭湯も先日ついに廃業しました。
 能登町七見(のとちょうしちみ)にもクアハウスができたようです。「能登七見健康福祉の郷なごみ(のとしちみけんこうふくしのさとなごみ)」、海を望む露天風呂があるそうです。大人は、温泉が450円、プールが500円、温泉&プールが700円、プールはスイミングキャップ着用か、ふーん。私はクロールで泳ぐような体力はないので、平泳ぎや犬かきで10メートルとか、仰向けでぷかんと浮いて漂うとか、そんなところです。ふだんろくに運動もしていないのにしゃかりきになって泳ぐと疲れるだけですからね、ほどほどにちゃぷちゃぷして、全身の力を抜いて漂って、その後は露天風呂につかりながら海をながめる、いいですねぇ。
 たまに、どうしてもハムスターを洗わなければならなくなることがあります。お湯でハムを洗いながら、泳げるのかなー、試してみたいなーという誘惑にかられましたが、おぼれて呼吸器に水が入ったらまずいしなーと思い、やめました。洗っている間、ハムはというと、真剣な顔をして何とか手の上に上ろうとします。洗った後、ティッシュをいっぱい使ってふいて、ドライヤーを優しく当てて乾かす、これがまた大変なのです。ずっと暴れているからハムが疲れるのですよ、私は楽しいから平気ですけど。終わってハウスに戻すと一生懸命毛づくろいをします。
 写真は、すべて終わって、疲れてくたっとしているところです。洗ったりふいたりしているところを撮りたいなぁと思うのですが、実際、それどころではありません。暴れるハムにこちらも必死で、手早く、優しく、しっかりきれいにしようと一生懸命ですから。
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「事実が明らかとなって」って?

2007-03-10 10:28:46 | 気になる言葉、具体例
                明らかにでぶりん
 これは、格助詞「と」の誤用ではないでしょうか。格助詞は、体言や準体言に付き、前後の文節の関係を示すものです。体言は、名詞のほかに、「粘り強い走り」の「走り」や「元気さ」なども該当します。準体言というのは、「遊ぶのと勉強するのとどっちを先にするか」の「遊ぶの」「勉強するの」のように、「の」が付いて体言のようになったものや、動詞・形容詞・形容動詞の連体形が文中で体言と同じ働きをしているもの、例えば「新しきを知る」の「新しき」などです。
 形容動詞「明らかだ」の連体形は「明らかな」です。「健康な体」の「健康な」は形容動詞で、「健康」は名詞ですが、「明らか」という名詞はありません。「健康が大切だ」「健康を喜ぶ」とは言えますが、「明らかが大切だ」「明らかを喜ぶ」とは言えませんね。「明らか」は形容動詞「明らかだ」の語幹であり、体言でも準体言でもないのです。語幹を体言であるとする説もあるようですが、以前は「明らかになる」と言っていたことは間違いない事実です。
 それに、「にぎやかだ」「静かだ」も同じ種類の形容動詞ですが、「にぎやかとなる」「静かとなる」などというのは聞いたことがありませんよね。形容動詞の語幹に格助詞「と」は付かないのです。「明らかとなって」ではなく、「明らかになって」が正しい表現なのです。「明らかに」は「明らかだ」の連用形で、「明らかになる」「明らかにする」としか言いようがなく、同様に、「にぎやかになる」「静かになる」です。
 では、なぜ「明らかとなる」だけが最近しょっちゅう聞こえてくるようになったのでしょうか。最初に聞いたときはものすごく変だと感じたのですが、あまりに何度も聞くので少し慣れてきてしまいました。考えられる理由はただ一つ、「明らかとなる!」のほうが何となく力が入っているような感じがするので、大げさに強調したいときにはぴったり! これですね、いかにもテレビのナレーション用の表現として好まれそうです。うーん、納得ぅ・・・って、納得なんかしてはいけませんよ。
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変な日本語、その7、「いいことづくし」。

2007-03-09 11:35:20 | ちゃんとしゃべれ!変な日本語
                 野菜は国産
 「おいしくてヘルシー、いいことづくしですねー」をおかしいと思いますか。正しくは「いいことずくめ」です。「規則ずくめの生活だ」「けっこうずくめですねぇ」というように、「○○ずくめ」で、○○ばかりになること。「づくし(尽くし)」は、「サザエにアワビ、ホタテにカキ、貝づくしの料理だ」というように、同類のものをあるだけみんな並べること。きちんと区別しましょうね。
 そもそも、これがどうしてヘルシーなのか分からないというようなものまで、何でもかんでもヘルシーと言いさえすればいいと思っているようなコメントがどうも気に入らないのですが、ヘルシーというのは一体どういう意味なのでしょうか。この場面では、カロリーも高そうで、栄養たっぷりのとってもおいしそうな具だくさんスープに春雨が入っていて、私はよだれを垂らしながら見ていたのですが、どうやらこの春雨ゆえに「ヘルシー」が出てきたようなのです。
 さらに、具の一つに白菜があったのですが、若い人が言うと「は・くっ・さい」と聞こえるのも気になります。「白米(はくまい)」や「菊の花(きくのはな)」の「く」が前に出すぎる、「く」がいちばん大きく聞こえて耳障りなのです。すんなり「白菜」と聞こえるように発音できない若い人が多すぎます。ただでさえ今年は暖冬で白菜がつらい状況になっているのに「は・くっ・さい」ですから・・・、「は・くっ・さい」って何やねん!?
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オスハムの寿命を延ばした姉妹ハム。

2007-03-08 09:01:06 | ハムスターあれこれ
                 お願いね
 以前、病気で手足がだんだん変形していき、あまり動かなくなり、食事もろくにしなくなったオスのハムがいました。高麗人参のエキスを飲ませ、手足をマッサージし、必死で看病して、それでも、もうだめか、打つ手がなくなったと思ったとき、別のスペースで暮らしていた姉妹ハムにこの子を託しました。伝染する病気でないことは分かっていたので、私としては、ターミナルケアとか、最期ぐらいにぎやかなのがいいかなとか、漠然とそういうふうに考えたのです。
 昨日の記事にも登場した姉妹ハムですが、姉のほうは、非常におおらかな性格で、我慢強くて優しくて、堂々としていて、だれに対しても絶対に攻撃しない、本当に素晴らしい子です。この子なら、病気のオスハムを受け入れ、優しく見守り、妹ハムとの間もちゃんと執り成してくれると確信していました。
 そういうわけで、オスハムを姉ハムの横に置いたところ、期待したとおり、泰然自若として受け入れ、オスハムはすぐにすっかり安心して眠りました。写真はまさにそのときの様子です。このとき、妹ハムはというと、少し離れたところでこの様子を見ていました。
 こうして3匹の同居生活が始まったのですが、なんと、オスハムは見る見るうちに元気になり、ごはんも自分で食べるようになりました。手足は変形したままですが、それでも姉妹の行くところへ一緒についていって、いつも3匹一緒にいました。そう、いつ見ても一緒、食事も、じゃれるのも、寝るのも、いつも3匹一緒です。もうだめかと思ったときから半年間、実に楽しそうに暮らしていましたから、特別に幸せだったと思います。そして、この偉大な姉ハムは、長生きして私をうんと癒やしてくれました。
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ハムスターの運動能力は想像を超える。

2007-03-07 11:19:47 | ハムスターあれこれ
                 姉妹です
 うわー、真っ白です~、5センチほど積もったかな~、冬に戻ってしまいました。すごく降っているので、まだまだ積もりそうです。さて、今日は、久々にハムスターの話をします。
 最初にうちに来たハムはとても運動能力が高く、これは越えられないだろうと自信を持って設置した障害物を乗り越えてほかの子のエリアに乱入、大暴れしました。かわいい顔して、私の想像をはるかに超える運動能力とファイトを持っていたのです。たまたま近くにいた姉妹ハムの妹のほうがけがをして、もともと少し臆病な性格だったのですがもっと臆病になり、しばらくは、ほとんど綿チップの寝床の中にいて、あまり外に出てきませんでした。
 そして、気づいたのですが、この姉ハムが、いつ見ても寝床の入り口に座っているのです。食事のときは姉妹そろって、食事が済むと妹ハムはさっさと寝床に戻り、姉ハムはまた入り口に座る、それはまるで見張りをしているようでした。
 その7か月後、外出から帰ると、大暴れハムがさらにパワーアップして脱走したようで、姉妹ハムのエリアに血だらけで横たわっていました。すぐに血をふいたのですが、不思議なことに全くけがをしていません。疲れて寝ていただけのようです。え? ということは・・・、ぎゃーっと叫びながら姉妹ハムを探しました。妹ハムは、幸いなことに、大暴れハムの寝ていた位置から遠く離れた寝床の中で眠っていました。もちろん、無傷です。
 ということは・・・、またまたぎゃーっと叫びながら姉ハムを探しました。隅っこの箱の中で血だらけになって丸まっているのを見付け、点検したら、顔や両腕の付け根周辺にけがをしていました。つまり、姉ハムは全く反撃しなかった、自分はけがをし、その血で相手が血だらけになるほどだったのに、相手は突然侵入してきて大暴れし、あげくに疲れて眠ってしまったというのに。しかも、姉ハムは、体格でいえば倍以上あって、反撃すれば決して負けはしなかったのではないかと思うのですが。この事件を思い出すと、今でもこの姉ハムの偉大さに涙が出ます。
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明らかに悪意のある話、何も明らかにしない話。

2007-03-06 11:43:45 | ディクテーションについて
                 答えないよ
 テープ起こしをするのは、経済や最先端医療などに関する講演や前向きの会議ばかりではありません。ときには、これってだます人とだまされている人の会話だよねぇというようなものがあります。やはり、だます人には共通した雰囲気というものがあって、分かるような分からないような話を早口で続けます。だまされている人のほうは、うーん、でもー、ええ、だけどねー、こればっかりです。何も明確になっていないのに、最後に「はい」と言ってしまうということが理解できない、そういう会話です。だましている人は想定内の会話、だまされている人は想定外の会話ですから、これはもう勝負になりません。
 「○○大臣の講演と質疑応答を入力作業したのだけど、何を言ってるのかさっぱり分からないんですよぉ」と言ったら、先輩のベテラン作業者が、「それは当然よ、政治家は、何か明確に言ったら後で困るからわざとぼかしてるのよ」と教えてくれました。なるほど~、言葉は一般人より明瞭で、知的な話し方で、頭の回転も速いらしく、すらすらと話しているのですが、いざ入力して文章化したものを読んでみるとさっぱり分からない、ちゃんとした文章になっていない、支離滅裂、肝心なことには答えていない、見事なほど何を言っているのか分からない、これはすごいなーと妙に感心してしまいました。
 想定外のことに下手に答えたら後で困る、だから明確には答えない、なのに、答えたように見えるのですから、自己防衛会話術とでもいいましょうか、日ごろの訓練のたまものなのでしょう。日ごろ全くやっていないことは、急にはできませんからね。それはそれですごいことですよ、失言よりずっとましです。そして、これが最近多いように感じるのですが、答えることすらできない、想定外のことには対処しない、一切何も答えないで無視する、こういう態度は論外ですよね、それでは何もよくなりません。自己防衛も、度が過ぎるとかえって大切なものを失うことになるのではないでしょうか。とはいえ、分かっていてもできないことはたくさんありますが・・・。
 さて、今日の気になるワード、「逆ギレ」、これってどういう意味? へまをしたAさん、「おまえ、何やってんだよー」と切れたBさん、「そんなに怒ることねーだろー、大したことねーじゃねーかよぉ」と逆に切れたAさん、こういう状況を「逆ギレ」と言っていたはずです。でも、最近は、‘逆’でなくても「逆ギレ」と言うようですね、どう見ても一人で勝手に切れている、それでも「逆ギレ」ですから、単に「逆ギレ」という言葉を使いたいだけなのだなーと思ってあきれて見ています。
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会話を想定していないらしいよ。

2007-03-05 11:23:30 | 気になる言葉、具体例
                いらっしゃいまし
 昨日の続きです。コンビニで「いらっしゃいませ、こんにちは」と言われたので「こんにちは」と返したらきょとんとされた、「ありがとうございました」と言われたので「ありがとうございました」と返したらけげんな顔をされた、留学生がこのように言ってとても不思議がるのだそうです。これもマニュアルで、「こんにちは」と言いながらお客さんの顔を見ていない、「こんにちは」と返されることは想定外というわけです。
 でも、どうですか、日本人はみんなそれに慣れていて、入り口で顔見知りでもない店員から「いらっしゃいませ、こんにちは」と言われたからといって「こんにちは」と言い返したりしませんよね。ましてや、それがマニュアルであることは分かっていますから、マニュアルに対して「こんにちは」と返す必要はない、そう思っていませんか。その留学生はそれを知らないから変だと感じるのでしょう。私はそう思っていますから、マニュアルでない本当の「こんにちは」には微笑んでちょっと頭を下げますが、それこそまさに想定外、めったにないことなので逆にこちらがびっくりします。
 想定外のことにどう対処するか、それによってその人の本当の姿というのが見えることがありますね。オーナー、正社員、アルバイト、立場によって、具体的にどう対処するか決定するまでにかかる時間は少し違ってくるでしょうが、どの立場であれ、誠意さえあれば基本は変わらないはずです。でも、お客様を失おうが、店がもうからなくなろうがあまり関係ないというアルバイト店員は、その誠意すら持っていない場合が多いのではないでしょうか。みんなそうだと断定するつもりはありませんが、そのように感じることが多く、また、それは無理ないことでもあります。雇う側の態度が雇われている人たちに反映されるのでしょう。
 世の中には、働いても働かなくても給料をもらえる、世間の評判は一切関係なし、職を失う心配もなし、そういう職種の人たちが大勢いますよね。がっちり守られていて自己防衛の必要すらないので、言葉遣いも態度も非常に自由です。あまりにも自由すぎて、女性職員たちがお茶を飲んでいるときに「すみませーん」と声をかけたら無視され、「まだ2時ですよー」と大声で言ったら、奥から年配の男性職員が走ってきました。もっと上の立場の人に文句を言ったら「アルバイトなので」と言い訳をするのですから、いやはや、官も民も同じです。
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マニュアル敬語とは何ぞや。

2007-03-04 11:02:06 | めちゃくちゃな敬語
                安心、安心
 3月1日放送の「クローズアップ現代」で出てきた「マニュアル敬語」ですが、その発生について言及したところが面白かったのでご紹介します。
 そもそもなぜマニュアル敬語が出てきたかというと、企業側がそういうマニュアルを作って従業員を指導し使わせたというのではなく、アルバイト店員が勝手に使い始め、それが広まってしまった、企業の担当者としては、自社の店舗でそういう言葉が使われているとは思っていなかった、ということなのです。これには、やっぱりなぁと思うと同時に、あきれました。これまで担当者がいかに言葉遣いに注意を払ってこなかったかということが証明されたわけです。
 でも、そうなると、疑問も感じますね。自然発生して広まった言葉遣いであって、決してマニュアルではないのに、なぜ「マニュアル敬語」なのか。確かに、まるでそれがマニュアルに書いてあるかのようにみんなが同じ口調で接客し、こちらはそれに慣らされてきましたが、マニュアルはマニュアルでも、企業が用意したものではなく、店員が‘店員の顔’になるために自ら用意したマニュアルなのでしょう。マニュアルがあれば安心、よかろうが悪かろうがみんな同じなら安心、つまり、自己防衛本能が作り出したマニュアルと言えるのではないでしょうか。
 「よろしかったでしょうか」については、以前、ことばおじさんが方言から来ているかもしれないとおっしゃっていたように記憶していますが、今回とても面白い説が出てきました。まず外資系企業のマニュアルがあって、Could you~、Would you~という丁寧な言い方 → 過去形は丁寧 → よろしかったでしょうか、つまり、翻訳の過程でこうなったということなのです。ほぉ~、そうかい、座布団2枚持っといで。もしこれが本当だとすると、そのとき翻訳にかかわったのはだれなんだ? 責任者出てこい! ということになりますが・・・。
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そろそろ気づいてもいいころでは?

2007-03-03 10:47:14 | 電子書籍(でじたる書房)
                もういいっしょ?
 皆さんは、ふだん自分が話している日本語について、どの程度きちんとしゃべれているか、考えてみたことがありますか。複数の人の前で話したり、お客様と話したりする機会はありますか。会議の資料など、文章を書くことはありますか。ざっと5000~6000人の話し方をテープ起こしでじっくりチェックしてきましたが、本当にひどいものです。何を言ってるんだか~とため息が出ます。家族や友達など、親しい間柄の人たちとの会話のみで生活が成り立っているという人はほとんどいないと思いますから、ぜひ一度自分の日本語をチェックしてみてください。
 ふだん正しい日本語で話せている、間違っていないか気をつけているという人は、合っているのに逆に間違っていると思われて悔しい思いをしたことがあるのではないでしょうか。私は、もちろん、あります。「合っている・・・はず・・・説明はできないけど」ということで、その場は終わり、後で調べて「あー、やっぱり合ってた、悔しーい!」と、まあ、こんなものです。間違っている人はなぜか妙な自信を持っていて、自分が間違っているという考えはみじんもない、だから雰囲気で圧倒されて何も言えなくなります。私は、今はもう理論武装したので説明はできますが、間違いを正しいと思っている人の思い込みは非常に強力です。
 でも、そろそろ間違いに気づいてもいいころではないでしょうか。とにかく「ちゃんとしゃべれ!」を読んで間違っているということに気づいてほしいのです。そして、どこがどう間違っているのかを知ってください。何か違うなー、だけど、どう違うのかよく分からないし、人には聞けないし、調べる暇もない、そういうかたは、本を読んで言葉を整理してください。整理してしまえば自信を持てます。そして、スマートに会話してください。
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あなたの日本語はおかしくなっていますよ。

2007-03-02 11:34:45 | めちゃくちゃな敬語
                ちょっと休憩
 昨日の「クローズアップ現代」(NHK総合)のテーマは敬語でしたね。飲食店などでよく聞くおかしな言葉遣いのことを「マニュアル敬語」と称していましたが、私は、あれは業界用語であるととらえています。ですから、私の本の中ではあえて触れていません。テレビ業界用語、例えば、ズーヒルギロッポン、ジャーマネ、若い人はどうか知りませんが、単語を引っ繰り返して言うのが業界人っぽいというのは知られていることで、それと同じなのです。お金のために接客業のお店で働くには、気持ちのうえで‘従業員’になりきる必要があるからそういう言葉遣いをしているのでしょう。
 ただ、「~になります」だけは一般人にまで広まっているのかと驚いたことがあって本に書きました。路上で出身地を聞かれた50歳前後のご婦人が「秋田県になります」と答えたのです。これにはあ然としました。「この仕事に就いて20年になります」という言い方ならいいのですが、普通、出身地を聞かれたら「秋田県です」と答えるでしょう。これまでに何度も言っていますが、変な言葉は広まりやすいのです。
 番組中、井上ひさし氏が言っていた「ぼかし敬語」も、私に言わせれば「勘違い丁寧語もどき」です。「~のほう」などいろいろありますが、あれは敬語ではありません。本でもそういう観点で書いてあります。そして、この「勘違い丁寧語もどき」とセットになっているのが「笑顔っぽい無表情」です。「営業スマイル」というのもありますが、そのレベルには達していない、笑顔のつもりだけど無表情なのです。まあ、現代の生活からすると、これはしょうがないかなぁというところもありますが・・・、それでいいということではない、本当に心地いい言葉遣いというものがあるということに気づいてほしいですね。
 私は、長い間、愚痴を言う代わりに変な日本語をメモしてストレス解消をしていただけなのですが、それではだめだと思うに至り、本を書いたのです。アレルギーの人が、周囲の理解を得られなければアレルゲンを遠ざけることが難しいのと同様、変な日本語アレルギーも、正しい日本語を話せる人が少ない現状ではアレルゲンをいちいち指摘するのも大変なことで、症状は悪化の一途をたどっています。化学物質過敏症の人のアレルゲンである化学物質のように、周り中すっかりアレルゲンに囲まれているという状態に等しいのです。
 よく考えてみてください。化学物質過敏症の人がどんなに苦しんでいても、同じ場所にいて、過敏症でない人には症状が出ません。許容量を超えれば発症する可能性がだれにでもあるということは知識としてあっても、実際、今のところは何ともないのです。ところが、変な日本語は、変だと気づいていない人にも確実に悪影響を及ぼしているのです。聞き手が内容をちゃんと理解していない、誤解が生じているのに、そのことにだれも気づいていないだけ、実際に具合が悪くなっているのに、それを自覚していないだけなのです。あるいは、自覚はあっても、そのことから目を背けているのかもしれません。
 気づいていなくても、誤解しています。間違いを間違いと思わずそのまま覚えてしまう、さらに、その間違いをほかの人にそのまま伝えてしまう、つまり、自覚症状のない伝染病のようなものです。気づかない、あるいは、気づいても対処しない、そうしていつの間にかまん延している、たちの悪い伝染病です。飛行機などの移動手段が病原菌をあっという間に世界に広めるように、テレビやインターネットが同じように変な日本語を世の中に広めています。間違いだと気づく暇もありません。
 アレルギーの人は、そこにアレルゲンがあることを感じ、そうでない人たちに警告を発してくれます。伝染病にかかって症状が出た人は、そこに病原菌があることを知らせてくれます。自分に症状が出ていなくても、危険は迫ってきているのです。気づかないところでいろいろな弊害がすでに出てきているのですから、いつまでも鈍感なままではいられません。いつまでも無関心でいてはいけないのです。一人でも多くの人が「ちゃんとしゃべれ!」を読んで間違いに気づいてくれることを切望しています。気づくことから始まるのです。
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