古鉈。
古びた鉈をオクで入手した。
カメラのマクロスイッチ戻してなかったのかピンボケに見えるな。
刃が短くて幅広の両刃で、柄が長い鉈だ。
東型とか呼ばれているタイプで、薪割り鉈だな。
刃渡りは15センチくらいだが、刃幅は先端で75ミリ、刃厚は8ミリもあって、ずっしり重い。
入手時、表面のサビを粗いサンドペーパーで落としたと思われる状態だった。
オクに出すのに、少しでも見てくれ良くしようとしたのかもしれない。
しかしこれ、ついやってしまいがちだけど、サンドペーパーがどんな風に削るのか考えればわかるとおり、凸部には傷が付くし、凹部のサビは取れないしで、はっきり言ってやんないほうがましだったのだ。
同レベルの荒技だが、カップブラシ。
こいつのほうがまだキレイになる。
カップブラシをかけた。
ナントカ藤という銘が打たれているが、ちょっと判読できなかった。
刃先。
鋼割り込みのようだ。
サビで虫食いだらけ。
刃先はノコギリみたいになってしまっている。
砥石にかけた。
刃先の鋼はかなり硬く、しかもサビで虫食いになっていたので、まずダイヤモンドヤスリで刃先の虫食いがなくなるまで一皮剥いて、中砥をかけている。
鎬と刃先の鋼の間の地の部分に、砥石に当たらない凹みがあった。
刃先の鋼に残っていた痕なんかからすると、以前の使用者がグラインダかなんかで刃を研いだのかもしれないな。
これももっと砥ぎこめば消せるんだが、ま、実用品だから、刃さえきちんと付いてれば問題ない。
刃の先端が丸くなっているのは、薪割りとかで地面を切ったからだろう。
こっち面も地に砥石に当たっていない箇所がある。
柄はまだしっかりしている。
砥ぎ終えて、椿油を引いたところ。
コイツは、部屋で薪を小割にしたりするのにちょうどいいだろう。
数百円で落札したから、送料のほうが高かったが。