かぶれの世界(新)

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介護録10春(4)

2010-06-05 22:33:58 | 健康・病気

4月末に転居した老人ホームでの生活は、予想より早く母は馴染んでいるようだ。施設の担当によれば母はゲームなどの活動に参加し、施設内のコンサートにも顔を出して楽しんだようだ。だが、私が訪問した時は殆ど表情が変わらず会話も無く、認知症が進んだように感じる。治療モードから介護モードに変わり、私の関心が移ったせいもあるかもしれない。

転居時には妹夫婦が顔を出してくれ、その後家内が入れ替わりに田舎に来てくれて何とか話題もあった。しかしその後の1ヶ月は面会に来るのは私だけになった。母の反応が少なく私が一方的に話すことが多くなった。実家の庭や畑の様子、近所の話題などをしても殆ど反応が無い。そのうち早く返れというそぶりを見せる。嫌われているようで気が重くなった。

母がゲームやコンサートに参加し楽しんでいた様子、新規に購入した車椅子の調整を業者にやってもらい母が礼を言った時等は、母の表情がよく出ていたという。何にでも無反応になった訳ではない。それが希望だ。私は方針を変えて母が楽しいと思いそうな事だけ話して見ようと思う。

その前後に施設の介護など夫々の担当の人達に普段の母の様子を聞き、血糖値の推移や時折出てくる熱や不整脈等の報告を聞いた。私がこの数年間見てきた母の状況の範囲だった。だが、現状のシステムでは直前の病院の主治医からの申し送りはあるが、それ以前の病院でどういう症状や診断・治療があったかは分からない。

仕方なく私の記憶で、昨年入院した時の不整脈や誤嚥による肺の炎症などを伝えた。今政府が検討している社会・医療保険や国税番号化とカルテのIT化が早期に実現されれば、全国どこの医者でも患者のカルテを見て治療暦が分かはずと言ったが、担当氏は先の話で今すぐにどうのこうのということでも無く、しょうがないという顔だった。

老人ホームに転居して圧倒的に良くなったと感じるのは、情報交換をメールでやれるようになり母の様子などがタイムリーに分かるようになったことである。ちょっと熱が上がった、低血糖になった、医者が診たかどうか等が次々とメール連絡が来る。私にとってはとても助かる、というか何が起こっているかわからない不安が減った気がする。

と言うことで、3ヶ月間の田舎暮しを切り上げることにした。母が自宅介護していた時の不安感はなくなり、認知症の進行が私の大きな関心になって来た。私に何が出来るかアイデアが浮かばない。介護プランの1ヶ月経過後見直しについてケアマネージャの説明を聞き、母の様子が急変しない限り10日後に東京に戻る積りだ。■

コメント
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