「日本人は凄いなー!」 昨日自宅近くの大國魂神社の派出所で興奮して発した言葉だ。この言葉が出て来るまでには、長くて少し恥ずかしい経緯がある。昨日午前中いつもの様に新聞とネットをチェックして、確定申告の資料の残りを整理した。午後一で税務署からのメールを開き、指示に従ってアプリ(e-Tax)を立ち上げた。
ところが去年までとは手順が違った。昨年までは本人確認は住基ネットカードで、必要なのは最後にネットで提出時の電子証明の為だった。ICカードリーダーを接続したが、何とアプリは認識してくれなかった。今迄使ってきたソニー製のRC-S370は対応せず、後継機RC-S380或いは他社機じゃなきゃダメだと分かった。
今年はマイナンバーカード取得時に住基ネットカードを廃棄したので、作業開始時にマイナンバーカードで電子証明が求められた。だが、どこかに記録しているはずのマイナンバーの暗証番号を思い出せない。住基ネットカードのパスワードはメモで残したのだが、マイナンバーは手続きの書類を含め痕跡も記憶も残ってない。
時間をかけて探し回るよりさっさと諦めて暗証を変更してしまおうと雨の中市役所に向かい、その後最寄りの電器店ケーズデンキでICカードリーダーを買った。市役所の担当も電器店の店員も、今の時期は私みたいに暗証を再設定したり、リーダーの売り上げが増えると口を揃えて言った。私も能天気に軽口を叩いた。
ここから悪夢が始まった。自宅に戻るとコートのポケットに財布が無かった。直ぐに帰り道を辿り電器店に行き落とし物の届けを出したが、まだ財布を拾ったという届はなかった。財布の中には免許証・クレジットカード・マイナンバーカードと現金が少々入っていた。お金よりよっぽど大事なカード3枚が入ってる。無くなったら本当に困る。
自宅に戻りクレジット会社に連絡し、財布を無くしてから1時間弱ではまだ悪用されてないことを確認、係員の助言に従いフリーズするのは1日待つことにした。この間にもし悪用されてもカード会社は対応可能、もしフリーズするとカードは永久に無効になり自動引き落とし等の変更を一々やる必要があるからだという。(その場合でもETCや家族カードは何も変更にならないらしいが。)
財布には身分証明になるカード類が入っているので、心配になり電器店に断って警察署にも連絡した。担当の勧めに従って冒頭の派出所に向かった。派出所には5,6人の制服の警官がいて、状況を説明し遺失物届を提出して帰ろうとするとちょっと待てと言われた。一人が私の情報を電話連絡している間に残りの警官は別室に移り、暫くすると私の財布を手にした別の警官が出て来た。
「あっ、それ僕のだ!」と思わず叫んだ。年長の警官が財布の中から免許証を取り出し私の顔と照合し、私に財布を渡してくれた。現金の他にマイナンバーカードもクレジットカードもあり、私は「中身は全部あります。」と言った。そして拾ってくれた人が記入したと思われる届出の時刻を見ると、私がお店で支払いを済ませた4時半過ぎからたった15分間で財布を拾い派出所に届けてくれたことになる。歩けば10分以上ある距離だ。
そこで私は「日本人は凄いなー!」と思わず叫んだ訳だ。現金の入った財布を拾うと当たり前みたいにすぐに警察に届けてくれた。「拾ってくれた方にお礼をしなけりゃ、どなたでしょうか」と届け出を覗き込みながら言うと、「いやそれは不要です。」と書類をどけて返事。二、三度そのやり取りを繰り返した。もしかしたら拾ってくれたのは警官かも知れないとその時思った。暗くなった雨の中、心晴れ晴れと自宅に戻った。
帰ってすぐ電器店に連絡して財布が見つかった旨伝え迷惑をかけたと謝った。そのうち息子が帰って来て「お父さん財布はどこに入れてたの?」と急所を突いてきた。実はそこが最も不注意だと後悔していたところだ。ショートコートの浅いポケットに財布を入れてたので、その上で手袋を出し入れした時に財布が飛び出したようだ。もっと深いポケットじゃなきゃダメだよと言外に指摘された。全くその通りです。お騒がせしました。■
ところが去年までとは手順が違った。昨年までは本人確認は住基ネットカードで、必要なのは最後にネットで提出時の電子証明の為だった。ICカードリーダーを接続したが、何とアプリは認識してくれなかった。今迄使ってきたソニー製のRC-S370は対応せず、後継機RC-S380或いは他社機じゃなきゃダメだと分かった。
今年はマイナンバーカード取得時に住基ネットカードを廃棄したので、作業開始時にマイナンバーカードで電子証明が求められた。だが、どこかに記録しているはずのマイナンバーの暗証番号を思い出せない。住基ネットカードのパスワードはメモで残したのだが、マイナンバーは手続きの書類を含め痕跡も記憶も残ってない。
時間をかけて探し回るよりさっさと諦めて暗証を変更してしまおうと雨の中市役所に向かい、その後最寄りの電器店ケーズデンキでICカードリーダーを買った。市役所の担当も電器店の店員も、今の時期は私みたいに暗証を再設定したり、リーダーの売り上げが増えると口を揃えて言った。私も能天気に軽口を叩いた。
ここから悪夢が始まった。自宅に戻るとコートのポケットに財布が無かった。直ぐに帰り道を辿り電器店に行き落とし物の届けを出したが、まだ財布を拾ったという届はなかった。財布の中には免許証・クレジットカード・マイナンバーカードと現金が少々入っていた。お金よりよっぽど大事なカード3枚が入ってる。無くなったら本当に困る。
自宅に戻りクレジット会社に連絡し、財布を無くしてから1時間弱ではまだ悪用されてないことを確認、係員の助言に従いフリーズするのは1日待つことにした。この間にもし悪用されてもカード会社は対応可能、もしフリーズするとカードは永久に無効になり自動引き落とし等の変更を一々やる必要があるからだという。(その場合でもETCや家族カードは何も変更にならないらしいが。)
財布には身分証明になるカード類が入っているので、心配になり電器店に断って警察署にも連絡した。担当の勧めに従って冒頭の派出所に向かった。派出所には5,6人の制服の警官がいて、状況を説明し遺失物届を提出して帰ろうとするとちょっと待てと言われた。一人が私の情報を電話連絡している間に残りの警官は別室に移り、暫くすると私の財布を手にした別の警官が出て来た。
「あっ、それ僕のだ!」と思わず叫んだ。年長の警官が財布の中から免許証を取り出し私の顔と照合し、私に財布を渡してくれた。現金の他にマイナンバーカードもクレジットカードもあり、私は「中身は全部あります。」と言った。そして拾ってくれた人が記入したと思われる届出の時刻を見ると、私がお店で支払いを済ませた4時半過ぎからたった15分間で財布を拾い派出所に届けてくれたことになる。歩けば10分以上ある距離だ。
そこで私は「日本人は凄いなー!」と思わず叫んだ訳だ。現金の入った財布を拾うと当たり前みたいにすぐに警察に届けてくれた。「拾ってくれた方にお礼をしなけりゃ、どなたでしょうか」と届け出を覗き込みながら言うと、「いやそれは不要です。」と書類をどけて返事。二、三度そのやり取りを繰り返した。もしかしたら拾ってくれたのは警官かも知れないとその時思った。暗くなった雨の中、心晴れ晴れと自宅に戻った。
帰ってすぐ電器店に連絡して財布が見つかった旨伝え迷惑をかけたと謝った。そのうち息子が帰って来て「お父さん財布はどこに入れてたの?」と急所を突いてきた。実はそこが最も不注意だと後悔していたところだ。ショートコートの浅いポケットに財布を入れてたので、その上で手袋を出し入れした時に財布が飛び出したようだ。もっと深いポケットじゃなきゃダメだよと言外に指摘された。全くその通りです。お騒がせしました。■