かぶれの世界(新)

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豪雨の呪いー誰も避難しない

2023-07-02 21:09:26 | 日記・エッセイ・コラム
豪雨が屋根を叩く音に目が覚めた今日の未明から、ラジオ・テレビは大雨警報や避難指示が各地で連発されていると報じていた。私は強烈な雨音に恐怖感を持ち、数十年前に当時母と祖母が暮らしていた実家が土砂崩れで酷い目にあったのを思い出して心穏やかではなかった。

実家のある集落は子供の頃から西日本豪雨まで何度も水害に見舞われ、道路や住宅が冠水したのを目にした。だが、私の実家は集落の一番奥の他家より2-3m高い土地に建てられ、戦前戦後を通じて冠水したことはない。明治時代から先祖が地主で、続いて小作がの家が建ち集落をなしていた。

明治生まれの祖母に聞いた話では、戦前に台風で大雨が降り大水害になった時が最悪で、隣の家の床下まで水が来たという。昭和の後半に集落に越してきた人達の家は、更に2-3m低い宅地に建てられたので、近年の水害でも何度か冠水したと聞いている。

そういった事情から古くから住んでいる人達は山裾に住み、新たに引っ越してきた人達は平地に建てられた家に住み結果的に水害に弱い。今朝大雨で各地に水害が発生したのを受け、NHKが豪雨で大雨や土砂崩れ警報で避難指示が出て避難すべきかどうか視聴者参加の番組をやっていた。

番組では避難指示が出ても避難しないという人達が殆どで、道路が冠水した時点で避難するという人達が殆どだった。番組参加者がどういうところに住んでいるのかによって判断が違うと私は思った。昨日私の集落では避難指示が出ても誰も避難しなかったと投稿した。

それは冒頭に述べたように百年以上も前から百姓として住み、台風などで大雨を経験して最悪ケースでも冠水しない所に住んでいると分かっているからだ。ただ、新しく越してきた人達にはその事情を知らないので昔からの農民が避難しないのを見てそれに倣ったのだと思う。

昔から農民が住む集落内ではなく、低い農地を宅地に転換して家を建て住む人達は、各地で冠水して悲惨な目にあったと聞く。幸い、今回は西日本豪雨ほど酷い雨ではなくこの近辺ではどこも水害は起こらなかった。土地の事情を知らない方々は、誰も避難しない呪いにかかるなと申し上げたい。私は明日から1か月東京の自宅に戻る。■

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