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天邪鬼オリンピック賛歌

2016-08-09 10:23:22 | ニュース
今朝のテレビはどのチャネルにしてもオリンピック、まるでハイジャックされたようだった。日本体操の大逆転勝ち、柔道大野の華やかな技、実に素晴らしいけど何度も繰り返し見たくはない。今日は1日中この映像が流れるだろう。多分、大会中も大会後も。日本人はオリンピック大好き民族と言われている。悪いことではない。

オリンピックに熱中する人達は決して普段から熱心なスポーツ好きという訳ではなさそうだ。報じるマスコミも4年に一度しか中継して放送しないスポーツも沢山ある。見る国民も報じるマスコミもその点では大差ない。ルールを知らないどころか、そんなスポーツがあることすら知らない人も沢山いると思う。

国を代表して一生懸命戦い勝って喜ぶ選手の姿を見たいのだ。ある時からマスコミは国別の獲得メダル数を報じ、それが極めて重要なオリンピックの目標になった。私の記憶では冷戦時代のソ連や東独が国威発揚の場にし始めた頃から国別メダル数が重要な国家指標になった気がする。選手個人の栄誉が国家に移った。

一方、ロスアンゼルス大会からスポーツの商業化が進み、選手個人の名誉から利益の為のスポーツに変わったと言われている。冷戦下で使われ始め規制をくぐり抜け発展し、今日の深刻なドーピングを引き起こしたと言われている。オリンピックに限らずMLBやツールドフランス等の世界的スポーツ大会でも蔓延していった。

記憶では国を問わず素晴らしいスポーツの技に観客が酔った時代があった。アイススケートのジャネット・リンの笑顔は優勝しなくとも世界の妖精になった。体操のチャフラスカヤや、マラソンのアベベ等は今思い返すと国の代表というよりその時代の代表だった。国別メダル数より純粋に競技を楽しんだ時代だった。

それでもオリンピックとなれば国民は熱狂する。マイナーなスポーツにも光をあてこれ程国民を一体化するイベントはない。地域を代表する高校野球人気が土台とすれば、ピラミッドの頂上にオリンピックがあると思う。多くの人にとって素晴らしいプレーより地元チームが勝つことが大事なのだ。ロシアや中国が一線を越えて政治に利用した気持ちはよーく分かる。

私のような皮肉な見方をする人も少なからずいる。国中が熱狂すると却って醒めてしまう嫌な性格の奴だ。比率的には共産党支持率より少ないだろう。クラスに一人くらいいる天邪鬼だ。私自身は熱心なスポーツ・ファンで、子供から若い時代まで野球・サッカーをやり、その後バドミントン・登山に熱中した。

皆が熱中すると私は違う道を歩きたくなる。純粋にスポーツをそものを楽しもうという理屈だ。天邪鬼が行き過ぎた私はスマホは持たずSNSはやらない変人だ。だが、頑張った選手が負けて裏で泣く姿に感動するとか、勝ってもイチローや本田みたいにアホなインタビューに素直に答えずたまに拒否する選手の方が好感を持てる。「俺に質問するんだったらもっと勉強して来い!」タイプの受け答えだ。

何もオリンピックにそこまで理屈をこねなくて素直に感動すればと言われそうだ。多分その通りです。しかし、全チャネルが1日中オリンピック放送する異常さに一言言いたくなった。そう言いながら、私もオリンピック・ネタを使わせてもらってます。■

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