かぶれの世界(新)

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亜麻色の髪の乙女

2007-08-10 23:57:43 | 日記・エッセイ・コラム

分転換のため昨日松山市に出かけ繁華街を歩き、古本屋を覗いた。田舎で毎日母と顔を合わせ言葉少ない会話をするだけでは、最近頻繁に出てくる「単語が出てこなくなる症状」にイラつきフラストレーションが溜まっていた。

ということで今回はチョット洒落たレストランで食事をし、元気な女性を見て目の保養にして気分転換したいと思っていた。いつもの記事「景気は街に出て聞け」のネタを仕込む積りもあった。しかし、余りに暑いのでいつもより歩く距離をはしょってしまい、街が発するメッセージを感じたとはいえない。

お盆前の平日の昼間の大街道は、いつもより人通りは少なかった。しかし街の雰囲気は全体に白くなり無機質になった感じだ。それを現代的というべきか、松山の持つ伝統的な雰囲気が損なわれたというべきか。最早ここは松山を代表する繁華街ではないのかもしれない。

それでも全体に活気が戻った印象はあった。愛媛県の景気は衆院12区が回復の道を辿っているのに対し南部の3区が依然として回復の兆しがはっきり見えないというところのようだ。今回の参院選では全県1区で初めて非自民候補の元Jリーガーが当選した。

年金問題と格差問題が民主党大勝の原因というが、景気回復の度合いが地区によって変わる愛媛県で地区毎の投票傾向はどうなっていたのだろうか、とふと思った。最近疑問に思うタイミングがずれてきた、どうも感度が鈍った気がする。

りの午後の汽車は意外と混んでいた。夏休みのはずなのに制服姿の高校生らしき姿が多い。空いている席を見つけ女子高生に「いいか」と聞き、返事を聞かず急いで座った。半日身体を動かし続け疲れていた。

彼女に聞くと今日は模擬試験だったという。成る程それでは高校生が沢山いるはずだ。「勉強大変だね」というと、推薦を受けることになっているという。「じゃ凄く頭がいいか、もしくは運動やってるの」と聞くと、学校活動を積極的にやっているからだろうという。

話している途中で女子高生とこんなに話するのは初めてだという事に気が付いた。娘が高校生の時は米国に単身赴任していた。知らないオジサンの興味本位的質問にも答えてくれたところを見ると、彼女は普段から大人と話し慣れている感じを受けた。少なくとも「ウザイ」とか言わなかった。

彼女は高校野球で有名な私立校の生徒だという。先に問題になった野球特待生の件は生徒の間でも話題になったらしいが、彼女は言葉を選びあまり具体的な話はしてくれなかった。頭が良さそうだ。話題を変えて生徒数が少なくなって学校経営が苦しくなり、共学に転換する女子高のことを聞いた。

彼女によると最盛期には2000人いた生徒が今では1300人、そのうち300人が男子生徒だという。娘は女子高を嫌がり大学は共学を選んだ。少子化に加え共学志向は全体的な傾向なので、全国の女子高の経営は大変だろう。共学にしても生徒数が35%減るということは、会社経営の売り上げが35%減少するということであり倒産してもおかしくない事態だ。

車内を見回すと17,8人が下を向いて携帯電話のメールを見たり打ったりしている。そのうちの7割は高校生だった。本を読んでいるのは中年の女性一人。漫画本を見ている人もいない。10年前とは全く違った風景だ。大変なことだ。彼女によると高校生は携帯電話を持ち込むことは校則で禁止されているというが、どうも実態は殆ど全員携帯を持っているらしい。

途中の駅で彼女は降りていった。色黒だけど、健康的な色黒に真っ黒な髪の美しい関西風に言うとシュットした感じの好い子だった。まさに「亜麻色の髪の乙女」で、時間の経つのも忘れあっという間に実家のある駅に着いた。■

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田舎暮らし雑感(3)-プチ農業事情

2007-08-08 14:20:59 | 日記・エッセイ・コラム

月後半田舎に戻ったときはまだ梅雨に入ってなかった。2月に母が入院して以来手入れが出来なかった畑は草ぼうぼうで、周りの良く耕され整然とした田んぼや畑とは際立っていた。気が付いて鍬を入れ始めたところで梅雨になり放置せざるを得なかった。

その間に、懇意にしているSさんに2種類の瓜の苗を頂いて家庭菜園と山麓の畑に植えた。母は最早自力で手入れできないので、相談したときは気乗りしない様子だったが機嫌の良い時に聞いて了解を取った。というのは結局母に聞かないと私にはやり方がわからないからだ。

スコップで1m間隔に穴を開け、そこに苗を植えた。土を盛り上げる必要はない。苗の周りにたっぷり水をやり、やや遠回りに肥料を撒いた。瓜は地を這うように成長するので補助木を立てる必要はないが、表の畑に植えた苗の周りには目印の為枯れ木を立てた。最初萎れていた苗は一雨降ると生き生きとしてあっという間に大きくなった。

月中頃に梅雨が上がると畑の雑草は腰の高さまで伸び遠目にも我が家の畑がひどい状態だというのがわかるようになっていた。最早、鍬で耕すことは出来ない。最初私がやるといったものだから母はいつもならお願いするはずの機械で耕すのを断わっていた。突然、私がやるしかないことに気が付いた。

隣のオバサンが母に勧めたのは除草剤を散布することだった。そうしているうちにSさんが見かねたのか手伝うから枯れ草を畑にまこうと電話をかけてきた。国土省管轄の河川管理の一環で堤防の雑草が刈り取られ放置されている枯れ草をかき集め、Sさんの車に積んで畑にまいていった。

畑の3割くらいやったところで慣れない仕事に私は根を上げて終わりにし、残りはダンボ-ル紙を敷けと勧めてくれた。二三日後家中のダンボールをかき集め畑にしいたが全く不足、Sさんは反対したものの残りは薬を撒くしかなかった。

協が経営しているスーパーで目的を言って除草剤の説明を受け、噴霧器とあわせて購入した。Sさんが言うように除草剤は撒いた後で育てた野菜の根がやや細くなる副作用があるらしいが、土壌が傷むというほどではないらしい。

散布後最低2時間雨が降らなければ効果は出るが、半日くらい雨が降らないのが理想らしい。散布するときは全身を衣服で覆い、農薬用のマスクをつけろという。その通りにしたら汗だくになりサウナに入ったみたいになった。実際にはそれだけではなかった。

店員に勧められた濃度に農薬を薄め散布を始めた時、丁度前の地区長さんが通りかかり除草剤が他のうちの稲や野菜にかかると被害がでると注意を受けた。その日は風が殆どなく、霧から水滴になるようノズルを調整して散布した。危機一髪、隣の水田の稲が枯れたりすると大変なことになるところだった。

彼によると枯れ草を撒くのも「有機農業」っぽくて好いように聞こえるが問題もあるらしい。台風の季節で溝が溢れると枯れ草があちこちの田んぼに漂流し至極悩ましいことになるという。何が正解か良く分からない、草を取るだけなのに難しい。

田舎に住んでいて好いこともある。思いついてうどんを食べるとき、庭に出てネギを一本抜いてきて取り立ての柚子を刻んで薬味にできる。超新鮮。日がかげる頃表の畑に出てナスやトマトを持ち帰る。トマトは青いうちに取り入れ12日置いておくと紅くなり食べ頃になる。

ナスの育ちの早さには驚く。しかし、ここに来てナスは横に太らず細長く成りだした。母はもうそうなる頃だという。私には都会の人が農業を楽しんでやるという心境にはとてもなれない。除草だけでこんなに色々考えなきゃいけないなんて思いもしなかった。

8

7日は例のミズ祭り(施餓鬼法要)と檀家総会がお寺であり、今年も私が母の代わりに参加した。昨年議論が伯仲した本堂修理のような重要テーマもなく総会は無事終った。あれほどもめた修理費用見積もりの倍もの寄付が集まったとの決算報告を聞き驚いた。

前に檀家総代をした近所のおじさんによると、もめるほどの議論ではなかったし、宗教関係の寄付というのは大変だという話になると大抵問題なく集まるという。高額寄付者名簿を見ると他所の方からだった。故郷の先祖ことが気になるのだろう。

この1年間になくなられた方の年齢を見ると90代5人全員女性、残りの70代1人、10代1人が男性だった。ここにも又日本の縮図が見えてきた。何でも興味を持って年寄の意見を聞き、近所の人も助言してくれるというのは田舎の方がアリかもしれない。■

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参院選結果のメッセージ-保守王国の反乱

2007-08-04 22:30:18 | インポート

主党が支援する昨年まで現役だった元Jリーガーが自民党のベテラン議員を破り、初めて私の田舎で野党候補が議席を獲得した。これが驚くべきことに四国全県の現象であり、全国の1人区で起こったことだった。地元のテレビ局はこれを「保守王国の反乱」と称して特番を組んでいた。

残念ながらうっかり番組を見逃したが題名を聞いてその内容は予想がついた。構造改革で公共事業の予算など国から資金のパイプが絞られ地方は苦境に陥った。資金を地方に誘導する役回りの自民党支援団体の集票能力が低下し、民主党がそこに代案を提示し受け入れられた結果というものだろうと推測する。

前回の郵政解散の衆院選の結果を、従来野党の票田だった若者を中心とする都市部と無党派の票が小泉自民党に流れた現象を「都市の反乱、若者の反乱」と評価した。それと一体何が違うのだろうか。

「都市の反乱」とは、都市で生んだ富を車が殆ど通らないような地方の道路や豪華な公民館を作るという効率の悪い投資に無駄に使われ、その間都市の国際競争力が低下、ひいては日本の地盤沈下に対する不安、「若者の反乱」とは、バラマキ政策で積み重なった国の借金を次の世代に先送りする老人(既得権益)世代への反発というものであった。

争点を俯瞰すると格差は富の配分にかかわることであり、今回の参院選は議論が深まらず振り子が左右に振れるだけで議論に進歩が見られない結果だった気がする。未来の少子化・老齢国家を一体どうすべきか、子孫に何を残すのかという議論がない。困っているから何とかしろという議論ばかりだった。

このような事態を克服するのは政策決定プロセスを変えることから始めるべきであり、小泉改革はその端緒であると期待した。田中直毅氏はそれを2005年体制と呼び継続性があるプロセスと説いたが、今回は結果論のみ議論されそれが検証されなかった。

選挙を保守王国の反乱で済ませたのでは何も変わらない。次の選挙では振り子が逆に振れ、都市か若者が反乱を起こす。今日の新聞によると都市人口が50%を超えたそうだ。老齢化社会といえ、いつかは今の若者以下の比率が多数派となるのだから。■

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07夏の健康状態

2007-08-02 17:24:14 | 健康・病気

液サラサラですね、10日前血液検査した時の看護婦さんのこの言葉に狂喜乱舞した。血液の状況で採血の時間が違うという。水虫の治療の為の服用薬が肝臓に悪さをしていないかチェックする為の血液検査をした時、ベテランの看護婦さんが教えてくれた。

数年前退職する直前はまさに血液ドロドロ状態で、高脂血、高尿酸、高血圧だった。そのための薬を頂き棺桶に入るまで薬は止められないといわれた。その後懸命に努力し薬を止めても危険領域に入らない範囲に改善した。20代頃の体重に減量した効果が大きかったと思う。

しかし、ハードなトレーニングを続けながら体重を減らしたとしてもペナルティもあった。特に体力ギリギリを使って勝負するバドミントンをやるとパワーの衰えと、ゲーム後の回復の遅れ、特に関節の油切れのような症状が年齢の進行以上に悪化したと感じていた。

そうしたことから、この1年はトレーニングを続けるものの食事制限を緩やかにし徐々に体重を回復させてきた。田舎生活で腹回りが気になったものだから退職時懇意にしていた同僚が贈ってくれた体重計を引っ張り出して乗っかると、何と退職時の体重に戻っていた。またもや健康指標が悪化したかも、と心配していた。

それでも血液はサラサラだし、日曜日に参加したバドミントン大会の成績は悪くなかった。田舎の最低クラスの団体戦2複1単の試合に参加し、チームの成績に貢献できた。私の成績はダブルスで2勝2敗、シングルスで2勝した。最低クラスとはいえ相手は全員私より若かった。

績よりも嬉しかったのは、ゲームの途中や後の筋肉の疲労、関節の油切れ現象が昨年より格段によくなったように感じたことだ。体重を戻した為、体力も戻ったのかもしれない。もう一つ心当たりがある。それは多分コラーゲンの効果だ。

母は膝が痛くて歩くのが辛いというので、今年の正月にインターネットでコラーゲンを購入したが、母は手をつけていなかった。田舎に戻って以来もったいないので私は昼に夜にコーヒーなどに入れて服用してきたのが効いたのではないかと密かに思っている。関節の具合が好くなった。

とはいっても、昨年まで頻繁にやったマウンテンバイクの山登りやロードツアーは最早体力に自信がなくなり今年は一度も行ってない。標高1kmに近い上りや70-80kmのツアーは最初からやってみようという意欲が出てこない。耐久力の勝負は精神的にきついのが今年の夏の私だ。コラーゲンの効果もここまでは及ばない。

今年は水・日の夜のバドミントンの練習、他の日は川べりを5km程度散歩か軽いジョギング、日が落ちる前の軽い農作業がルーチンとなった。今週末はバドミントン仲間のYさんの紹介でカヌーに挑戦してみようと思う。■

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