かぶれの世界(新)

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奇跡の瞬間

2018-11-10 21:56:37 | 日記
今週初めの早朝6時半過ぎに2階の書斎から南側の廊下に出ると、見たこともない風景が現れた。日の出直後で手前から東半分は真っ黒な山の端が斜めに下り、その向こうに新谷藩のシンボルの神南山の灰色の姿が見えた。この組み合わせは季節に関わらず実家から見える風景だった。

しかし、手前の山陰と神南山の間に奇跡があった。神南山の中腹をやや厚い雲が西に向かってたなびいていた。奇跡だと思ったのは、雲の上側に朝日があたり黄金に光り、下側に向かって濃い灰色になるまでグラデーションが続き、雲が切れてその下に山裾が見えたからだ。美しい景色に心を奪われた。

是非とも奇跡の写真を撮ろうと思ったが、ベストショットのど真ん中に電柱があった。急いで1階に降りて庭の西側に移動すると、今度は手前の山陰が大きく迫り美しい神南山の姿が台無しになった。やむを得ず再度2階に戻り写真ととろうとしたら、雲が大きくなって上昇し神南山の頂上を覆いグラデーションの代わりに真っ白い霧がかかったように見えた。

翌日から3日続けて同じ時間帯に2階の廊下に立った。だが、日の出のタイミングで神南山の中腹にだけたなびく雲なんて都合の良い景色はなく、その後は本格的な冬になると例年発生する「全ては真っ白な霧の中」になってしまった。

あの時見えた景色は長年ここに住んだけど初めて見たものだった。その「奇跡の瞬間」が見えたのは幸運だったが、写真を撮りそこなったのは残念だ。まだ頭の中に残像が残っているのでスケッチしておこうかと思ったが、私にそんな才能はないことを思い出した。■
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世界最大の中間テストに勝ったのは誰?

2018-11-08 14:17:45 | ニュース
6日に実施された米国の中間選挙の大勢が判明した結果を受けて、トランプ大統領もペロシ民主党院内総務も勝利したと宣言した。まだ確定していない選挙区もあるが、共和党は上院の過半数を維持し民主党は下院の過半数を取り戻したから、両方に言い分がある。

大方の予想通り上院共和、下院民主が過半数になったという点では「引き分け」とも言える。しかし、過去の中間選挙結果を振り返ると、与党が負け続けておりオバマ大統領時代の中間選挙での上下院大敗に比べれば、トランプ大統領の言い分は理解できなくはない。

まだ、開票途中であり選挙の最終的な統計データを見てないので、今迄の報道を見ての私の印象を紹介する。上院の選挙は全議員の1/3だけなので、先ずは下院の途中経過を見ての印象だ。CNNは共和199議席、民主223議席(13:23現在)と報じている。

目立つところで、女性の勝利である。当選者を見ると特に民主党の女性候補の当選が目立ち、両党合わせると100を超すという。もう少し視点を変えて言うと、黒人・イスラム・女性といった従来政治の主流から離れていた候補者が多数当選した。今後の政治の流れに大きく影響するだろう。

先程入って来たニュースで民主党は若者達の投票率が約21%から31%に増加し、下院の勝利に貢献したと発表したらしい。その60%が民主党に投票したという。私は若者の間で絶大な人気を誇るT.スイフトの民主党支持発言が大きく影響したと推測する。彼女の影響力は物凄かった。

結果のみを見ると、トランプ大統領にとって共和党の上院の過半数維持は大きな意味があるのは報じられた通りだ。下院で大統領弾劾を受けても上院でストップをかけられる。下院で議論され国民の目に醜聞が曝されるのは痛手だが、理屈では弾劾されることはない。トランプはこれを勝利と強弁した。それでもニクソンは耐えられず自ら辞任に追い込まれたのだが、今回はどうだろうか。

同じ意味でトランプ大統領の目標は中間選挙に勝つというより、2年後の大統領選に勝つことであるのは周知のことであった。大統領選に影響力のある州知事の何人かは民主党に敗れたが、大票田のフロリダ州知事を接戦の末確保したのは大きいと報じられている。

その点では私は大方の見方と考えを異にする。というのは途中経過ではあるが総合すると民主党の獲得した票が共和党より6%多かった、との報道は今後重要な意味を持つと推測する。大統領再選に黄信号が灯ったのではないだろうか。

今後の議会では民主党がトランプ大統領のロシア疑惑、脱税疑惑、女性関係などを持ち出して国民の見る前で泥仕合になるのを恐れ、早速トランプは民主党に脅しをかける発言をしたと報じられた。だが、民主党は間違いなくやって来る。若者の支持は更に離れていくだろう。

最後に世界最大の中間テストで試験を受けたのは、トランプ大統領とか与野党の候補者だけではなかった。それは米国の「選挙民」でもあった。そして選挙結果は米国民の良識を示した、テスト結果は60点を合格とすれば、70点くらいはとれたのでは。プラス10点に押し上げたのは若者たちだ。後は具体的な統計データが出たところでもう一度議論したい。■
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データ魔

2018-11-06 21:08:43 | 日記
多分、私は「データ魔」だろう。IoTの時代の新資源「ビッグデータ」じゃなく、個人の「マイクロデータ」だが。古いものでは会社勤め時代から定期的な人間ドックを受診して生化学指標の検査結果をスプレッドシートに記録した。仕事がIT関係だったので特に問題なかった。15年前退職後に掛り付け医に血圧を記録したスプレッドシートを見せると、こんな患者は初めてと言われた。

米国ワシントン州に単身赴任した時,初めて継続してデータを記録し始めた。米国では生活必需品の車を購入後、ガソリン給油のたびに走行距離を記録してガロン当たりの走行距離の推移をチェックした。数値の変化でエンジンの不具合を前もって知りたいと思ったからだ。

日本でペーパードライバーだった私は車のことは全くの無知で、何も知らない他国の土地で突然車が動かなくなることが不安だった。パンクでタイヤ交換は自分でやるのが常識と言われ不安だった。幸い初めて買ったカムリは10万キロ以上走ったが、パンク以外は大した故障はなかった。母の介護と資産管理の為田舎にいる時間が増え買った車に乗り続け、母の死後も同じ記録を取っている。

その他に生化学指標とは別に掛り付け医の指示で毎朝血圧を測定している。長年続けていると必ずしも先生が言われた「暖かいと血圧が下がり、寒くなると上がる」という定説通りにならない。今年の酷暑では血圧が一瞬150台になったが気温低下とともに下がり、このところ100-70台に近づいている。自分では異常だと思わないのだが定説とは異なる。

一昨年に自宅を建て替えた機会に前後して電気料金の変化を毎月記録し、旧宅・仮住い団地・新宅のエネルギー効率を記録して違いを目に見えるようにした。併せて田舎の自宅の電気料金との比較出来るようにした。新宅と旧宅のエネルギー効率差は想定通りだったが、今年の夏の暑さは異常で新宅の電気代が旧宅を上回った。田舎ではプロパンガスを使っているので、オール電化の東京宅に比べ意外とエネルギー効率が悪かった。

私の場合、最も充実しているのは15年前から使い始めた家計簿兼資産管理ソフトで蓄積したのデータだ。唯一これだけはケチらずにマイクロソフト(MS)社の有料ソフト「マネー」を購入し、数年後にMS社がサポート中止後(非常に残念!)は無料の互換ソフトを使っている。

このデータを利用してスプレッドシートに展開し資産投資効率を評価したり、東京と田舎の家計簿を合算して我が家トータルの家計簿を作っている。特に効果があるのは、投資した商品の損得が分かれている時に為替を反映した総資産額が一発で分かることだ。同時に銀行の預金口座残高が月末の支払を賄えるか家計簿の役目も果たす。

元データを使えば税金計算とか不動産評価値の推移も簡単に分かる。それが必ずしも嬉しくない事も多い。実家の不動産価値がデータを取り始めてから半値になった時や、リーマンショック後の大損も知りたくなくとも直ぐに分かった。儲かっている時はいいが、損が見えている時には操作を先送りしたくなる。五円十円を節約しているのが空しくなる。しかし止められない。■
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境界線を越えた獣(訂正)

2018-11-04 20:58:12 | 社会・経済
庭の手入れをお願いした庭師さんと昼休みに雑談中、西日本豪雨で何が起こったのか私が知らなかった事を教えてくれた。彼も不適切なダム放流による人災だと強調した。私には肱川上流の渓谷でも逆流が起こり氾濫になったというのが不思議だった。地形を見るといまだに信じられない。

肱川氾濫の水害について長々と議論した後、最後に話題を変えてイノシシの被害について言及し、ここでは幸運にも鹿の被害は聞かないねと軽く言った。すると彼は「ここにも鹿は出て来る、特に愛媛県南部のミカン農家から多くの鹿害が報告されているよ。」と教えてくれた。

先月25日に記事「境界線を越えた獣」でここでは熊も鹿も聞かないと投稿したが、肱川上流の鹿野川など山間部に入ると鹿がいるとのこと、記事を訂正する。確かに宇和島市周辺は昔から「鹿祭り」は名物だった。子供の時に八幡浜市の親戚に連れていかれた時、お祭りの出し物で獅子舞の代わりに鹿の被り物をした人を見た記憶がある。

ところで実家は庭師を頼むほど立派な庭がある訳ではない。母が元気な頃は母一人で手入れをしていた。母が衰えた頃から庭師にお願いするようになり、何も知らない私の手に余るので引き続き庭師に手入れをお願いしただけのことだ。それでも庭師に頼むのは年に1回だけ、庭は年々劣化していく。

年に2回以上はケチな私には支払いが負担になる。かといって放置しておくと庭が酷い状態になりご近所に迷惑をかける。相続した田畑や山林についても同じ事が言える。田畑山林だけではない、最近は放置家屋も全国的な問題になっている。母の死後、私はその当事者の一人になってしまった。実家をキチンとしておかないとイノシシに狙われると覚悟している。■
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世界最大の中間テスト3日前

2018-11-03 16:18:04 | ニュース
3日後に迫った米国の中間選挙がかつてなく注目されている。その理由は自国第一主義で米国内に深刻な分断をもたらしたトランプ大統領に対する最初の米国民の評価が下され、その結果により内外に大きな影響を与えると予測されているからだ。

私自身はトランプ大統領が大嫌いだ。私には反知性的な根拠のない嘘をつきで、下品で粗野な振る舞いをする。こんな言い方は適切でない、だが敢えて言うと、主要な支持者は大統領と同じような資質を有する米国の嫌な部分を代表する人達だ。言い過ぎだが、これがトランプ流の決めつけ方だ。

2日付のワシントンポスト電子版によれば、大統領就任以来649日間で6420の偽か紛らわしい主張をしたという。それをマスコミが指摘すると、トランプはフェイクニュース(偽情報)と言い返すという、およそ常識人とは思えない反応を示した。こんな人が大統領で米人は恥ずかしくないのか。

だが、彼の政策が滅茶苦茶かと言えば全てがそうでもない。大統領就任以来米国経済は好調を維持し失業率は実質完全雇用と言われるまでに改善した。一方私の様な外国人から見て、対中国及びロシアとの外交政策でも本人の意志がどうかは別として、あるべき姿に建て直したと高く評価する。

中国政府は海外企業の進出に普通の国ならあり得ない恥知らずな制約をかけ企業秘密を開示させた。にも拘らず中国の圧倒的な市場の大きさで、海外企業及びその政府は「してはならない妥協」をしてきた。ロシアのクリミヤ半島強奪も「やったもん勝ち」状態になり適切に対応出来ないでいた。

オバマ前大統領は理屈で筋を通し主張しても効果的な対策を打たず(私はオバマは言うだけ、「オバマ温泉」と揶揄した)、結果的に中国やロシアの「やったもん勝ち」を許した格好になって現在に至っている。世界のマスコミもその時は非難しても、当座の利益を優先する立場に立った。

トランプ大統領はこのような中ロの「やったもん勝ち」状態に結果的に鉄槌を下ろしたように私には見えるのだ。これが世界にとって最も重要ではないかと政策の優先度を聞かれれば私は同意せざるを得ない。今迄どの大統領も出来なかったことをトランプはやったと言える。

多分、考えが及ばない馬鹿な大統領じゃないとこういう政策は出来ない。今迄に辞めた優秀なスタッフの多くが「馬鹿呼ばわり」したと報じられたから、やっぱりトランプは馬鹿なのだろう。だが、色々考えたら頭の良い人には出来ない政策を彼は断行した。これはこれで大したもんだ。

ということで、大嫌いなトランプ大統領が異例の熱意を持って選挙応援する世界最大の中間テストは、結果がどう出てもその功罪を評価するのは難しい。「アメリカかぶれ」の私は共和党に負けて欲しいが、それが世界規模でベストの解かどうか分からない。妙な位置づけになってしまった。■
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