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 神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

Pねこ 「おかあさん」になれなくなった

2017年03月08日 18時25分05秒 | フーテンの寅ねこ わんにゃん

Pねこ、正式な名前は「P子ちゃん」って、おとうさんは言います

私が生まれて目が見える様になって、朝、おかあさんと兄弟とお散歩してたら、空から黒い大きな鳥が

飛んできました

「カラスだ!逃げて!」と、おかあさんが言いました

私は何だかわからなかったけど怖くて体が縮んで動けなくなった

大きなくちばしが私を咥えようとした、やっと体が動いたけど長い尻尾を咥えられて体が浮いた

「にゃ~! にゃー!」って泣いて暴れたら、カラスは驚いて放したので、地面に落ちた

怖くて急いで逃げた、私は真っ白だから目立ったみたいで

まだ追いかけてきて下水の中に逃げ込んだ、すると雷が鳴って、ざ~って大きな雨が降ってきた

ズブ濡れになったけど、カラスはどこかに逃げていった

やっと安心したけど、おかあさんも兄弟もどこにもいない、どこにいるかもわからなくなった

迷子になったんだ、雨はどんどん強くなってくるし寒いし、お腹はすいてくるし

そうしたら大きな石がたくさんあるところにやってきた、その石と石の間に穴があったからそこに

入ったら丁度体が入って、なんとか雨が直接体に当たらなくなったんだ

「寒いよ」って泣いていたら、家の中から人間が出てきてドアの鍵をかけていた、それで

「助けて! 助けて!」って一生懸命叫んだんだ

そうしたら、そのおじさんは「あれ? 何か泣いてる・・・ネコ?」って気がついた

それで雨の中探しながら近づいてきて「ああ、こりゃたいへんだ」って、私を抱き上げた

おじさんの手の平にすっぽり入って少し安心した

おじさんはまたドアを開けて、タオルで体を拭いてくれた 「かわいそうに、もう大丈夫だ」って

「だけど、これは困ったなあ、ネコを飼うのかなあ?」とも言ったので、心配になった

おじさんは忙しいみたいで、私をお風呂場に入れて牛乳を指で舐めさせてくれて、それを置いたまま

夜まで帰ってこなかった

夜になったら、おじさんはお酒臭かったけど、私を忘れないでつれに戻ってきた

代行の自動車に乗って、私を抱いておじさんの家につれて行ってくれた

この家には「ジョンおじいちゃん」と「ボスおにいさん」がいたけど、一週間面会させてくれなかった

「犬のばい菌が子猫に付くから」って言ってた、おばさんはそれを聞いて怒ってたけど

おとうさんの部屋で一緒に寝た、そうしたら私はくしゃみが停まらなくて

「ズブ濡れでかぜひいたんだな」っておじさんが言った、そうしたらおばさんが医者へ連れて行ってくれた

それで風邪は治ったんだけど、おばさんが「あれ、尻尾の骨が折れてるみたい」

それでまた医者に言ったら、添え木をしてくれて、「1週間くらいでくっつきます」

だけどくっつかなくて、また医者に行ったら、「尻尾が腐り始めてますから手術して切ってしまいましょ」

それで一日入院して、尻尾を切られてしまった

やっと切った尻尾にも慣れたら、こんどは「お尻がただれているね」って、また医者に行って、今度は薬を塗るって

ネコは舐めてしまうからって首にじょうごみたいなのを巻かれて、ご飯を食べるのも水を飲むのもたいへんだった

そんな具合で9ヶ月たった、お尻も治ったけど

今度はお尻がムズムズしてくる、ハートがどきどきしてくる、頭がぼ~ってしてくるし、自然に声が出てきて

鳴かずにいられない

おばさんは(今じゃ、おとうさん、おかあさんって言ってるけど)「Pは盛りがついたみたいよ、うるさくて眠られやしない」

「ぎゃんご~ ぎゃんご~」って、この頃外でも男ネコも「ぎゃんご~」ってやってきてるみたい、避妊しないとね

私は、お父さんや、お母さんにまでお尻をつきだしてしまうものだから、お父さんもとうとう

「そうだな、手術だな」と言って、今日の朝、私は籠に入れられて医者へ「やだやだ」って泣いたけどネットに

入れられてあきらめたわ。

お父さんが「P子は、これでおかあさんになれなくなっちゃうんだなあ、可哀想だな」って言ってた

「だけど仕方ないな、今の時代は・・・・ミーは100匹も赤ちゃんをそだてたのになあ」

「明日、むかえに来るよ、Pちゃんがんばれ!」ってお父さんは心配そうに帰って行った。