昔は都会の子供は田舎の子供に比べて「ひ弱」というイメージがあった。
ところが今では、田舎の人間は車を足代わりにして、あまり歩かなくなった、一方、都会の人間は靴がすり減るほど歩く、だから田舎の人間が都会に来ると、雑踏と歩く距離にうんざりしてしまう、そして疲れて「都会の人間は足が丈夫だ」と嘆く。
先日、池袋を1時間ほど暑い中、歩いた。 昨日は田舎の600m程の山中をやはり1時間ほど歩いた。
同じ一時間だが気持ちは、明らかに異なる。 人間は自然の中で過ごすことが自然なんだと実感する。 都会での活動を終えた人が残った日々を田舎で暮らす例はいとま無い。
終戦後の食糧事情乏しい少年時代を、田舎でを過ごした先輩が、この日も緑深い山道で様々な木の実や植物の解説をして下さった。
「この実は土の中に埋めて、実が腐るまで放って種だけになったら取り出して、銀杏のように煎って食べればナッツのような香ばしい美味しさ」などと教えてくれる。
最高の秋晴れの下での森林浴と、ひなびた硫黄成分の温泉は老いだした体を、久しぶりにリフレッシュさせてくれた。