11月1日の讀賣新聞の夕刊にパナソニックが三洋電機を2009年4月をめどに子会社化し、GEの売上高17兆3000億円に続く11兆2200億円の世界第2位の電機メーカー(日立製作所の10兆9000億円をしのぐ日本1)が誕生する旨の記事が載っていました。
ただ、GEはゼネラル・エレクトリックとは名ばかり、もはや実態は電機メーカーではありません。
重電機こそ製造していても、航空機のエンジン、原子力、金融などを扱っていて、小型家電品、エアコンなどは取り扱い品目からは姿を消しています。
このような事業形態を作り上げた張本人が「選択と集中」を徹底し、事業分野の№1か№2だけを志向したウェルチの戦略そのものだったのです。
確かに1981年から売上高を5倍、純利益を8倍に伸ばし、GEを世界一の株式時価総額を誇る巨大複合企業に育て上げたことでウェルチは評価されたかもしれませんが、このようなビジネス・モデルそのものが、本当に評価に値するのでしょうか?
グローバル・スタンダードという名のアメリカン・スタンダード、GEモデルの人間軽視経営。
こんな風潮を学んでしまった日本の経営者に私は「ジャック・ウェルチは、経営者モデルとしても、その前に人間モデルとしても値しない人だった」と申し上げたいのです。