時間に余裕があり、同じ道を戻るよりも違った景色の見える方が楽しいので周回コースを選択した。 10時 45分、鈴ヶ岳 (標高 1564.7m)山頂を後にした。
鈴ヶ岳は独立峰なので、360度の景色が楽しめるかと思っていたが、山頂周囲は木々に覆われ残念ながら大展望は得られなかった。
山頂で 20分ほどノンビリ休憩して大ダオまで戻る。 山頂直下は岩場にロープが設置されている急降下なので、慎重にゆっくり下山。
11時 08分、登山道の十字路である大ダオに着いた。
この十字路を北回りで関東ふれあいの道まで下る。
北側の下りは、今迄のコースとは雰囲気がガラリと変わり、山深さを感じるカラマツ林の中で苔むした岩の上に生えるシダが沢山見られた。
薄暗く深山の空気に包まれた中を下ると枯れ枝が落ち、苔むした登山道では踏み跡が消えており、何度か道を見失った。
この時、同行の友と以前 滋賀県の比良・湖西の山『武奈ヶ岳』へお客様をご案内した時、台風一過の登山であり、枯れ枝が落ちたりで道の判別がつき難く、沢の徒渉や滝壺の下を腰まで水に浸かり必死でお客様を誘導した思い出話に花が咲いた。
私は最後尾を担当していたが、同行の方は先頭を担当していたので、今の様にスマホにGPS付登山アプリが有ればともかく地図に 頼る頃で、後方から見ていて立ち止まり何度も確認する姿が見えた。今でこそ笑いながら話せるが、当時はお互いに必死だった。
登山は色々な場面を歩き、野性的な 感覚を養っておく必要も感じた。
11時 45分、関東ふれあいの道に出た。
出た道が『関東ふれあいの道』で、出張峠(でばりとうげ)に向けて深山(みやま)と逆方向に進む。 登山道の横には沼尾川が流れ、その左岸を進み橋を渡ってからは川から離れ、サワグルミや山栗、ミズナラの巨木が生える中の登りが始まる。
出張峠が近くなると勾配も急になり、長い木製階段が延々と続き苦しい。
12時半、出張峠到着。 疲れていたがピストンで出張山(でばりやま)に登った。
出張峠から近いので向かったが、登山道は細く急で厳しかった。 12時 40分、出張山(標高 1475m)着。
出張山山頂から見た大沼。 正面の山は駒ヶ岳(標高 1685m)最高峰の黒檜山(くろびやま)は左の木の陰。
出張山への途中で見つけたリンドウ。疲れている時にはとても癒されます。
出張山からは出張峠に戻り、大沼(おの)の湖畔である沼尻に下る。沼尻通過、13時 10分。
湖畔を 10分ほど歩いて青木旅館の横にあるスキー場 を登り、見晴山に向かう。 この時期は斜面のススキがとても綺麗でした。
ススキの根元にはヤマラッキョウ やノコンギク 、ワレモコウなどの可憐な花々が見られた。
スキー場の斜面を登り切り、クマザサの深い道を進むと見晴山に出た。 通過、13時 38分。
見晴山を過ぎて白樺牧場の柵の横を進むと、直ぐの所に展望台があった。
展望台を下ると車道に出るが、車道脇の散歩道を進み赤城山総合観光案内所に 13時 50分到着。
ここから新坂平駐車場は直ぐなのでノンビリ案内所内を見学した。
赤城山には多くの文学者が訪れていることを知った。
高村光太郎(1883~1956)詩集『道程』や『智恵子抄』の詩人としても名高い、偉大な芸術家であります。 少年時代から富士山や赤城山に親しんでいたそうです。
交通機関の不便であった頃に多くの文人墨客が訪れ、現在よりも自然豊かであった当時を絵画や文章で残してくれています。 そんな赤城山を好天の中ノンビリ歩けて最高でした。アカヤシオの頃、また歩いてみたい。
この夏は天候不順でスッキリした山歩きが出来なかったが、ここで挽回できた。
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