電撃文庫創刊15周年企画「電撃コラボレーション」の第2弾。
11人の作家が競作した、「6月18日午後9時に非常ベルが鳴り、謎の沈没を遂げた豪華客船MW(ミレニアム・ワンダー)号」を舞台にした作品集。前半は連作短編をリレー方式で書き継いでいくというもので、なおかつ「タコ」「電撃」「30」のキーワードを作品中に入れなくてはいけないという企画。後半は、それぞれMW号にまつわる外伝集。
執筆陣は、渡瀬草一郎、三雲岳斗、時雨沢恵一、有沢まみず、成田良悟、近藤信義、藤原祐、在原竹広、岩田洋季、谷川流、おかゆまさき。そしてイラストレイターはエナミカツミととりしも。
やはり成田良悟が巧い。他の作家も巧いけれど、他の作家はそれぞれ前の作品までの設定やキャラを組み込みながらも好き勝手書いて独立した短編としているのに、成田良悟は最後にそれらすべてを組み込んで1つの設定に収めた上で、なおかつ自分の作品にしちゃってます。
まず前半のリレーでみんなが好き勝手に広げた風呂敷をきっちり畳んで、無理矢理にハッピーエンドにしています。
後半は外伝というか後日談も含めた完全に独立した作品群で、谷川流に至っては他の人の作品をまったく無視した、唯我独尊、ゴーイング・マイ・ウェイで全然リンクも引きも関係ない話を繰り広げているのにも関わらず、それすらまたすべてを組み込んで1つの設定に収めた上で、後半をまとめてしまっています。
一見支離滅裂に見える、とっちらかった話を1本に束ねるテクニックは見事。まるでターンAのような御方だ。
カバー裏の船長コメントも見落とさないように。
【MW号の悲劇】【電撃コラボレーション】【連作短編】【リレー小説】【クトゥルフ】
11人の作家が競作した、「6月18日午後9時に非常ベルが鳴り、謎の沈没を遂げた豪華客船MW(ミレニアム・ワンダー)号」を舞台にした作品集。前半は連作短編をリレー方式で書き継いでいくというもので、なおかつ「タコ」「電撃」「30」のキーワードを作品中に入れなくてはいけないという企画。後半は、それぞれMW号にまつわる外伝集。
執筆陣は、渡瀬草一郎、三雲岳斗、時雨沢恵一、有沢まみず、成田良悟、近藤信義、藤原祐、在原竹広、岩田洋季、谷川流、おかゆまさき。そしてイラストレイターはエナミカツミととりしも。
やはり成田良悟が巧い。他の作家も巧いけれど、他の作家はそれぞれ前の作品までの設定やキャラを組み込みながらも好き勝手書いて独立した短編としているのに、成田良悟は最後にそれらすべてを組み込んで1つの設定に収めた上で、なおかつ自分の作品にしちゃってます。
まず前半のリレーでみんなが好き勝手に広げた風呂敷をきっちり畳んで、無理矢理にハッピーエンドにしています。
後半は外伝というか後日談も含めた完全に独立した作品群で、谷川流に至っては他の人の作品をまったく無視した、唯我独尊、ゴーイング・マイ・ウェイで全然リンクも引きも関係ない話を繰り広げているのにも関わらず、それすらまたすべてを組み込んで1つの設定に収めた上で、後半をまとめてしまっています。
一見支離滅裂に見える、とっちらかった話を1本に束ねるテクニックは見事。まるでターンAのような御方だ。
カバー裏の船長コメントも見落とさないように。
【MW号の悲劇】【電撃コラボレーション】【連作短編】【リレー小説】【クトゥルフ】