付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ヴァレリアン~千の惑星の救世主」 クリスティー・ゴールデン

2018-05-18 | 宇宙・スペースオペラ
「自分を見つけられなかったら、生きることは重荷でしかないもの」

 お布施だといって妻が『ヴァレリアン』のノベライズ本を買ってきました。「千の惑星の救世主」が邦題の副題で、「10時間以内にその原因を究明せよ」とかが映画でも小説でもあおり文句になってますが、そういう話じゃないので困ります。
 小説としては普通にノベライズ。変に脚色したりオリジナル展開することもなく、字幕や吹き替えでは確認できなかったり聞き取れなかったあれこれを確認するには便利です。ただ、刀2本でブーラン・バソールの大軍勢に突貫するあたりのバカバカしさみたいな映像ならではの表現は、活字じゃ再現できてないねえ。その分、ヴァレリアンとローレリーヌの内面はしっかり語られていましたけれど。
 冒頭でヴァレリアンがいう「頭ではなく心で」が、最後に自分にふりかかってくるあたり構成が上手いことを再確認。それから、宇宙ステーション発展史の地球編最後に乗り込んでくる一団が、デザイン的にモンゴルかと思ったら日本の宇宙飛行士だったというのに愕然。そっかー。まだサムライやニンジャの方が納得できたなー。
 それから、言葉がわからなかった冒頭のパール人が墜落した宇宙船に乗り込むくだりは生存者救出が目的だったらしく、まさにパール人=神を再確認。人が良すぎ。人の行き着く先の理想形態の1つではないかと思います。
 それから字幕の「長寿と/繁栄を」(正確にはちょっと違う)は「ますますご健勝のことと/存じ上げます」になってました。つまらん。

【ヴァレリアン~千の惑星の救世主】【クリスティー・ゴールデン】【キノブックス】【宇宙エンタテインメント】
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