齢五十路の半ばを過ぎた小生ですが、小学校からこの方「賞状」にはほとんど縁がありませんでした。
息子たちが、いろいろな形で、賞状を学校からいただいてくると、今の学校のシステムはモチベーションを持たせる様にしているのかなと思います。
いまでも明瞭に記憶しているのが、小学校3年生の夏休みに寄居の玉淀河原で開かれた緑陰写生会のことでした。同じクラスのN君と出かけて同じようなディテールの水彩画を書いていました。N君はクラスで勉強も体育も無論美術も出来た少年でした。そこに行くと私は、何をしても尻から数えた方が早いタイプでした。そのときの私はN君が水彩絵の具を油彩のように「こってり」と厚く塗っていたのを真似して画き上げました。
夏休みが終わって、学校に行くと、担任の教師に呼ばれて職員室に行くと、なんとあの夏休みの写生会の絵が金賞になっていました。
しかも、市内の百貨店で展覧会があるとのことでした。
当然のことながら、一族郎党で出かけたのは他でもありません・・・
学生時代に池田満寿夫氏のエッセイに「模倣と想像」というのがありましたが、小学校低学年で、そのことを知ってしまった私は、成功の早道は模倣ということに気がつきました。