こんにちは、13期生のTommyです。
最近、MOOC(Massive Open Online Courseの略、大規模公開オンライン講座。通称、「ムーク」)という言葉がマスコミ等で話題になっています。有名なのは、Courseraというサイトで、世界中の大学からさまざまなコースがオンラインで提供されており、誰でも入学試験なしで受講することができます。コンテンツは、ほとんど英語ですが、日本の大学も参加しているため、将来的には日本語や日本語字幕のコンテンツも提供されるようになるかもしれません。また、日本でもJMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)という組織が発足し、4月14日から開講されました。いよいよ日本でも本格的にMOOCが展開されます。
Courseraの例ですと、受講は原則、無料ですが、公式な修了証明書を取得するためには一科目毎に数十ドル程度の手数料を支払う必要があります。コースは一般教養、社会科学、自然科学からビジネス(MBAレベル)まで様々な分野を世界中の大学が提供しています。
試しに、Courseraのコースを視聴してみましたので、ご紹介します。私が試してみたのは、音楽史で、ビートルズの音楽を理解するというものです。次のようなステップになっており、インターネットに繋がるPCがあれば世界中どこからでも受講可能になっています。
1) コースへの参加登録を行う(無料)
2) コースのサイトへ行き、ビデオによる講義を視聴する。講義は英語(英語字幕を表示することも可能)
3) 講義の資料についても、コースのサイトからダウンロード可能。
4) 講義の途中でクイズが出たり、講義の終了後に課題が出されたりすることがある。
5) 受講生と講師の間でのネット上のフォーラムで質疑応答と意見交換ができる。
6) 最終試験、もしくは課題論文の提出を以てコース修了となり、修了証が発行される。
※大学側が公式に発行する修了証を取得するためには、手数料を支払って自分の顔写真や身分証などを登録する必要あり。
MOOCのビジネスモデルはまだ模索中のようですが、将来は有償のコンテンツとして視聴者から授業料を徴収し、公式な単位や学位を取得できる教育機関となる可能性もあります。そうなると、国内外を問わず、自宅を離れずに、世界中どこの大学でも学位を取得できる時代が来るかもしれません。
また、社会人教育にも大きな影響があると思います。社会人向けの教育講座は日本の大学でも行われていますが、まだまだ日本の社会では、企業内研修が中心で、自己啓発のために休暇を取得したり、仕事を抜け出したりすることは難しい状況です。MOOCでは、いつでもどこでも空いている時間に受講することが可能ですので、会社員の自己啓発としても広がってくるのではないかと思います。
誰でもどこからでも大学の講座を無料で受講できる、という利便性から、MOOCのようなオンラインによる教育が、大学教育や社会人教育に大きな変化をもたらすのではないかと思います。