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中国の通信販売事情

2015-02-06 20:41:35 | 14期生のブログリレー

皆さん、こんばんは。三好康司です。
寒い日が続きますね。体調に注意して頑張りましょう。

 私は、今「業種別審査事典」の執筆まっただ中です。
4業種担当しており、現在は「カタログ通信販売業界」に取り組んでいます。

カタログに留まらず、インターネット等も含めた日本の通信販売(以下“通販”)の歴史、概況は次のような感じです。

【通販の歴史】
日本の通販の歴史は、1876年に農学者である津田仙氏が「農業雑誌」でアメリカ産トウモロコシの種子を近代化と人材育成を目指して、農業関係者に販売したことが始まりと言われている。この仕組みにヒントを得て、1890年代後半には、三越、高島屋といった百貨店の老舗がPR誌を発行し、そこに商品カタログが付随され、通販が始まった。戦後、「ムトウ」、「千趣会」といった通販専業の会社が誕生、1970年には流通業、商社、輸送業、メーカー等様々な企業が通販に参入した。現在ではインターネットとスマートフォンの普及により、業界として更なる飛躍が期待されている。2013年度の通販業界全体の市場規模は、推計で5兆8,000億円とみられる。

 なるほど、市場は5兆8,000億円か、と思っていたらお隣りの中国ではとんでもないことに。

 2014年9月19日に、中国アリババ・グループ・ホールディングス(以下“アリババ集団”)がニューヨーク証券取引所に上場しました。手にした資金は250億ドル、世界最大規模といわれています。

 アリババ集団は、中国で通販サイト「淘宝網(タオバオ)」「天猫(Tモール)」等の通販サイトを運営しています。2014年3月期の売上高は8,925億円、営業利益4,236億円という凄い企業です。

 中国では、11月11日を「独身者の日(シングルデー)」とみなしています。1が4つ並ぶので、シングル(=独身)ということだそうです。

 この11月11日に、毎年アリババ集団の「天猫(Tモール)」を始めとする中国通販業界は、半値近くに価格を設定することもある大バーゲンを企画しています。2014年11月11日の「天猫(Tモール)」の取引額はなんと、571億元(93億ドル)であったとか。

 「ガイアの夜明け」という番組で、関西系のドラッグストアが「天猫(Tモール)」の11月11日のセールに初参入するという話を放映していました。日本で有名なシャンプー・リンスを出展、4,000万円の予算に対し、なんと1億5,000万円売れ、担当者が唖然としている姿が印象的でした。

 中国の通販と日本の通販の違いは、日本はカタログ通販からインターネット通販に発展したのに対し、中国ではいきなりインターネット通販市場が成立したことです。中国では、モバイルインターネットの利用者は5億人に達しており、通販市場ではスマートフォン、タブレット端末からの利用者が多いことが特徴です。

尚、中国通販の市場規模は約20兆円、2015年には33兆円に達するとみられています。

 中国経済の減速はいつも話題になりますが、消費動向からみると、まだまだ中国経済は発展の余地がありそうですね。

コメント (3)
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