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リスクの認識

2015-02-08 00:05:00 | 14期生のブログリレー

14期生の長田真由美です。

日本は地震大国と言われますが、ヨーロッパ北部では地震がほとんどありません。ベルギーにいた10年で地震を感じたことは1回もありませんでした。

ドイツ・オランダ・イギリスあたりでもほぼ地震がないので、それらの国の出身者は日本出張で地震初体験した人が結構います。

あるイギリス人の同僚は、東京のホテルで就寝中に震度4の地震に遭い、パンツ1枚で部屋を飛び出して非常階段を駆け降りた話を常々してました。(かくいう私も郷里ではほとんど地震がなく、東京の地震の多さに驚いたものでした。銭湯で何も着てないのに震度4で揺れた時は、ほんとにどうしようかと・・・)

オフィスでの仕事中にも震度4強が来たことがあり、日本人はささっと机の下にもぐったりしましたが、出張で来ていたガイジンはあわあわと動揺するばかりで、日本人がなぜ机の下にいるのか分からず、え? え??? という感じ。

日本は、地震だけでなく、台風や火山の噴火、2-3メートルの豪雪もありますよね。ここまで自然災害オンパレードの国はあまりないらしく、国土面積が全世界の0.25%を占めるだけなのに、自然災害の被害額は15%を占めるのだそうです。ヨーロッパ在住時にも日本での台風や地震の被害が毎年のように報じられてました。

イラク戦争の最中、バグダッドで戦闘やテロが激しかった頃、ヨーロッパ人の同僚から、「日本は毎年地震や台風で大変な被害が出てる。なんでそんなに危険な国に住み続けてるの? まるでバグダッドに住むのと同じくらいのリスクよ。 早く脱出して他の国に住むべきよ。」 と相当な剣幕で言われたことがありました。

私自身は、「バグダッドではあんなに空爆やテロがあって、いつ命を落とすかもしれないのに、なぜバグダッドの人々は隣の国に移住しないで住み続けてるんだろう」 と思っていたので、「え。日本ってバグダッドと同じくらい危険なの??」 とびっくりしました。

逆に私の住んでいたベルギーのブリュッセルが何の心配もないかというとそうでもなく、例えば2001年のアメリカ同時多発テロの時、NATO(北大西洋条約機構)本部の真ん前にオフィスを構えていたうちの会社及び周辺の会社は、「次はNATO本部が襲撃されるかもしれない。至急仕事は止めて、1時間以内にこの近辺から脱出避難せよ!」という命令が出て、我先に避難する車が道路に殺到、大渋滞になりました。

外から見ると危険でも、中にいると案外分からないものだし、日本の場合は台風や地震があるのは当たり前なので他国の人々よりは慣れていて備えがあるってことなのかな、と思いました。

それにしても、リスク認識って、自分のいる場所によってことほど左様に違うものなんですね。ビジネスにおける「正しいリスク認識」というのもなかなか難しそうですね。

 

コメント (4)
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