堀江でございます。今回は何の役にも立たない独り言に近い、「チラシの裏にでも書いていろ」と言われそうな内容です。ご容赦ください。
心理学を用いた交渉術として、「良い警官、悪い警官」あるいは"good cop, bad cop"が有名です。
これは、二人がペアとなり、一人がこわもての悪役を演じ、もう一人は優しい相手の味方を演じる交渉術です。刑事ドラマの取り調べ室で、悪役刑事が被疑者の胸倉をつかんで机をばんばん叩き暴力的に尋問したあと、別の刑事がかつ丼を手に入れ換わって、温厚に自白を引き出すといった方法で、所謂「太陽に吠えろ」(古い!)でよく見た光景です。
ビジネスの中でもよく使います。
例えば案件の条件交渉が暗礁に乗り上げた時など。年長の部長が、「この条件がのめないなら、もう案件を中止します」と強く主張し一旦引き上げたあと、若手の顧客担当が「御社の利益になるよう私がうまくまとめますから、こことここは譲歩してほしい」と合意を得る、といった場面です。
少し意味合いが異なりますが、硬軟の役割分担は教育の場面などでも使えます。子どもが何かわるいことをしたとき、父親が真っ赤になって怒り、母親やおばあちゃんがあとで慰める、という分担です。
子どもに対し、意図的にハードボール(相手が受け取れないであろう厳しいボール)を投げつけ、そのあとで誰かがフォローアップをする。
ハードボールを投げることが、学習者により深く考える機会を与え、成長を促す、ということです。フォローアップがあるからこそ、厳しいボールを投げる事ができます。
育成塾講義やブログコメントでも、耳障りでもストレートな指摘をする「やかまし屋」は大切ですよね。その役目を担う方はさぞかし大変でしょう。