15期生の星野です。
先週、育成塾のプレゼンテーションの講義がありました。
3分間スピーチをやりましたが、スピーチは奥が深いですね。
仕事上、人前で話す機会は多いのですが、「伝える」ことを真剣に意識していなかったことを痛感しました。
講義を迎えるにあたって、スピーチに関連する書籍を読みました。
寺澤芳男「スピーチの奥義」光文社新書、です。
スピーチの具体例を交えながら書かれており、分かりやすくスッと読める本です。
著者は、野村証券副社長を経て、MIGAという国際機関の初代長官になった国際派の人です。
本の内容は、育成塾の講義と共通項があり、講義の復習としても役立ちます。
この本には、スピーチの質を上げられる内容がふんだんに盛り込まれています。
「冒頭のジョークがいい流れを作る」(最初の1分が勝負)
「自己紹介は変化球で」(肩書のオンパレードはひんしゅくを招く)
「自分が聞きたいことより相手が聞きたいことを話す」
「スピーチの出来は長さとテーマの数に反比例する」
「ビジネススピーチは結論ファースト」
などなどです。それぞれについて、具体的なスピーチが取り上げられており、すぐに活用できます。
個人的に「これは使える!」と思ったのは、「挫折や失敗の体験を軸にサクセス・ストーリ―を組み立てる」というところです。
スティーズ・ジョブズのスピーチが引用されています。
養子に出されたこと、大学中退、アップル解任、がんの宣告といった挫折・失敗を乗り越えて今があることが語られています。
成功者が失敗談を語ることで、聴衆の共感を引き起こすことができるのかもしれません。
単なる「成功ヒストリー」、単なる「失敗談」では、個人の体験談ということだけです。
両者を結び付けて、聴衆が共有し活用できる知恵、法則にまで構成できるかが、スピーチの成否を決めると感じました。