みなさん、こんにちは!16期の姫田です。
先日、第二回のドクターコースに参加してきました。今回は事業再生分野、その中でも事業DD(デューデリジェンス)についての講義でした。講師は事業再生分野の第一線で活躍する寺嶋直史先生です!寺嶋先生は『再生コンサルティングの質を高める事業デューデリジェンスの実務入門』という本を執筆しています。私が診断士になりすぐに購入した本のひとつです。
詳しくはこちら↓
http://www.zaikei.co.jp/releases/267149/
事業DDとは、再生分野においては『事業再生に必要な調査分析』のことであり、他にも財務的な問題点の調査である財務DD、法務関連の法務DD等が代表的なものです。これを報告書にまとめますが、企業の未来を描くという意味で事業計画のひとつです。中小企業診断士の出番ですね。
事業再生現場の生々しいお話から始まり、様々な苦難を乗り越え事業再生を果たした実体験や、事業DDの位置づけ、事業DDの作成におけるスキルなど、様々なお話を聞くことができました。この事業DDで関係機関に提出する書類はなんと40ページ以上にも及ぶ事も!中小企業診断士がどのようなスタンスで再生現場に関与するのか、含蓄あるお話を聞いて納得の連続でした。
そんな充実した講義の中で2点、非常に勉強になった話があります。
一つは『作業と思考』、もう一つは『ヒアリング』についてです。
『作業と思考』
寺嶋先生は短期間で良質な事業DDを次々と書き上げていきます。しかも最短1週間で!?そのスピードを生み出す要素がこの『作業と思考』という考え方です。寺嶋先生は『作業』は徹底的に効率化を、そして『思考』に時間をかけるそうです。具体的には調査・報告にかかる作業は、自ら開発したコンサルティングツールを使いこなし徹底的に短時間で仕上げるそうです。そして企業の問題の真因や、その企業の強みは何かをじっくり考えて結論(アクションプラン)を引き出す。この作業と思考を完璧に使い分けています。現在、事業者の支援を一部やらせていただいておりますが、何といっても時間がかかる…!特に調査に関しては何を調べてよいのか迷っているうちに、時間ばかりが過ぎていく。これは自分の作業効率化を図れていない事が原因です。今回の講義をよい機会として、コンサルティングツールの作成や、調査方法のマニュアル化を図らねば、と思った次第です。
『ヒアリング』
事業者のご支援をさせて頂くと、終わってから『あれ聞くの忘れた…』、とか『これ聞いとけばよかった…』とか、後悔の連続です。コンサルタントにあってはならない、『聞いとけばよかった』が無いように、ヒアリングテクニック、深堀する方法をご教示いただきました。ポイントは感覚を研ぎ澄まして、違和感を覚えた話はとことん深堀りしていく、とくに問題点や強みに関しては、とことん突き詰めていく、そんなイメージです。他にも様々なテクニックを、具体例を交えてお話しいただきました。これで私も『きいときゃ良かった』がなくなるはず!と信じたい…。
事業再生は私が働く観光業、とくに旅館やホテルと関連深い分野です。知識を身に着けて、いつかは自分がお世話になった観光業界の発展に貢献したいと思っています。
ちなみに寺嶋先生は事業再生のマスターコースを今年からスタートさせたとの事。ぜひ学びたいと宣言してきました!今からスタートの6月が楽しみです!