16期生の鯉沼です。
寒いですねー。
アホっぽいのですが、私はインフルエンザにかかったことがありません。
予防接種も受けないタイプです。特に理由があるわけじゃなくて、毎年機を逸しているだけです。
きっと、一度罹患して高熱にうなされれば、必ず次のシーズンからは接種するようになるんでしょうね。
ちなみに寝るときの加湿器とマスクは大事にしてます。
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今回は、塾長よりご紹介をいただきましたMBC総研勉強会「交渉力研修(講師:長沼先生)」に参加して感じたことを書かせていただきます。
...聞こえます。一緒に受講した水口さんの「えー、その話、自分書こうと思ってたのに!」という声が。
ということで、その研修の直接的な中身については水口さんにお譲りし、関連して思い当たったことについてお話しします。
(もちろん半分冗談ですので、水口さんの投稿が違う話題でしたら、次回のブログで私が書かせていただきます。とても勉強になりましたので。。。)
さて、みなさんは「メディエーション」または「メディエーター」という言葉をご存知でしょうか?
私は昨年、ある事業承継の研究会でこの言葉に初めて触れました。
ネットで検索してもうまい解説を見つけることができなかったため、日本では定着していない言葉なのかもしれませんが、その研究会で教えていただいたことを私なりに解釈して書き進めてみます。
先日参加したMBC総研勉強会において、「交渉」とは以下の定義であると教えていただきました。
「交渉とは、相手と取り決めるために話し合うこと。かけあうこと。目的、目標を達成するために意思を交換し合うこと」
メディエーションは、この交渉における話し合いやかけあいの場に身をおき、交渉の当事者それぞれとコミュニケーションをとりながら、当事者間の合意(交渉の目的)に近づくよう援助する方法または考え方です。
そして、メディエーターとは、コミュニケーションの技術を駆使しながら、それぞれの当事者の言いたいことを引き出し、整理し、その過程・会話を他方の当事者に聞かせることで双方の理解を促す仲介者と言えます。
実際には裁判外紛争解決手続き(ADR;Alternative Dispute Resolution)の現場で、双方の合意による解決を目指す場合に用いられる考え方で、たとえば司法書士の方々がそのトレーニングを受けておられるようです。
少しわかりづらいかもしれませんので、中小企業診断士が応用する場面を想定してみます。
親族内の事業承継の現場において、父親(現経営者)と息子(後継者候補)の間で経営の方針にギャップがあるような場合に、親の言い分、子の言い分を、当事者双方がいる場で診断士がそれぞれから聞きます。
このとき、診断士は傾聴、受容、繰り返し、言い換えなど、コミュニケーションの技術を使いながら、それぞれの言い分を理解しやすい言葉にしていくお手伝いをします。
つまり、たとえば息子と診断士との会話を父親に客観的に聞いていただくことで、感情的にならずにそれを理解してもらい、結果として当事者間による主体的な合意を促していくことにつなげていきます。
私がこのメディエーションの考え方で共感したのは、その心構えとして
「交渉(厳密には紛争)の背景は当事者が最も詳しいと信じる」
「ひとりひとりが多様かつ個性的な問題解決能力を持っていることを信じる」
「その能力を引き出すことがメディエーターとしての役割であると心得る」
ということがあげられていることです。
あわせて、専門家は説明をしたがり、当事者は専門家に答えを求めがちである、ということもあげられています。
メディエーションはそれらに注意しながら、調停や裁定とは異なり、あくまでも当事者間が自主的に合意することを目的としています。
厳密には交渉という場面ではなくても、たとえば社長と従業員の間のギャップを、診断士がメディエーターと同様な形で立ち振る舞うことで方向性をあわせていくといった活用もできそうだなと思いました。
そして、上記の心構えより、
「お客様の能力を信じて、その力を引き出すことが私の役割である」
私にとっての「三意の定義」のどこか(あいまい)に含めたい考え方だなとも思いました。
鯉沼和久