こんにちは。
19期生の廣瀬達也です。
今年度の4月、兵庫県豊岡市に兵庫県立兵庫立芸術文化観光専門職大学なる大学が開学しました。芸術文化と観光という2つの視点から地域活性化を学ぶという大学です。学長は劇作家・演出家で自ら「青年団」という劇団を主宰している平田オリザさん。「芸術文化」の中での演劇要素は大学の売りにもなっています。
その大学の開学イベントに先日参加しましたので、今回ブログはその様子について書きます。
開学イベントの名前は「但馬会議・但馬の地域振興を考える」。但馬とは豊岡市を中心都市とする兵庫県北部地域のこと。兵庫県北部の地域振興を考えるというイベントです。
この大学には兵庫県中小企業診断士協会の先輩診断士が事業創造、地域創生実習などの講師として参加されています。その先輩診断士が登壇することも参加理由の一つでした。先輩診断士の現場経験も交えた兵庫県北部地域の中小企業状況などリアルなお話はとても興味深かったです。
加えて、このイベントの基調講演をされたデジタル庁統括官(中小企業庁経営支援部長もされいた)村上さんのお話しにかなり引き込まれました。村上さんのお話で気になった地域振興のポイントは3つ。
1. スイミー戦略が有効
2. 同じトイレを使える距離に住む
3. イノベーションと民主主義は相性が悪い
です。それぞれ解説します。
1. スイミー戦略が有効
コチラなどでも紹介されている「中小企業のスイミー戦略」のスイミーです。
恥ずかしながら私はあまり知らなかったのですが、実は診断士の中では知られているのかもしれません。
(この村上さんが中小企業庁時代にいろんなところの講演などで宣伝していたようでもあります)
2. 同じトイレを使える距離に住む
これは、村上さんの友人である大学教授さんの学会参加体験から来たお話し。
コロナ禍でリアルに会う機会がめっきり減っているなか、ちょうどコロナが収まっているときに開催された学会がめずらしくリアル開催された。その友人は「リアル開催の学会は本当によかった」と言っていたそう。よかったのは学会そのものではなく、学会の休憩時間に入ったトイレで次々に知人と会い新しい研究テーマに繋がるような会話が沢山できたことだったとのこと。
偶然の出会い、雑談。挨拶などが本当に大切だということす。「月に1回メンバーでミーティングしましょう」では何も生まれない。尖った人たちが「同じトイレが使える距離」で生活できる環境を作る。そうすればそのエリアの交流からきっと面白いものが生まれる。そんな環境を作りやすいのは都市部より地方なんです!という熱の入った話しぶりでした。
3. イノベーションと民主主義は相性が悪い
地域振興の成功事例と言われる海士町を例にした話でした。
海士町は成功事例とされているが、キレイに生まれた成功事例ではなかった。地元の人、外から来た人、最初の舞台となった学校関係者などかど、関わる人たちの思いはバラバラだった。なので行動というか手法はバラバラ。ただ、海士町のためという最終目標だけが一致している。とのこと。
そもそも、みんなが合意できるような民主主義からイノベーションは生まれづらい。「イノベーションと民主主義は相性が悪いんです!」(ここも力が入ってました)
確かに、「関係者がきれいなプロセスで合意したもの」って、なんだかマイルドすぎるような気もします。世界を変えたiPhoneがスティーブジョブズという個人の猛烈なコダワリから生まれてきたことなどは分かりやすいその一例かもしれません。
など、イベントそのものはwebだった(コロナの関係で直前にリアルから変更)のですが、ちょっと気持ち高まる時間でした。
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