クレドを読む～スターバックスのMISSION＆VALUES～

こんにちは。稼プロ！19期の宇野毅です。今日はクレドの話です。クレドとは、皆さんご承知のとおり、企業の存在意義や理念、それに基づいた行動指針を見える化した、いわば企業のバイブルのことです。最近、自身の仕事や所属する研究会での経営者の講演などを通じて、クレドについて考える機会がありました。そこで今日は、スターバックスのクレド（MISSION＆VALUES）を取り上げてみたいと思います。

《OUR MISSION》
人々の心を豊かで活力あるものにするためにー
ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから

⇒日本版MISSION＆VALUESを作成された人材開発部の方の説明によると、スターバックスにとって「人々の心を豊かで活力あるものにする」ことが組織や社員の一番の目的であり、使命。このミッションに合致していることが意思決定の中で最優先であるとのことです。

《OUR VALUES》
私たちは、パートナー、コーヒー、お客様を中心とし、Valuesを日々体現します。
お互いに心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化をつくります。
勇気をもって行動し、現状に満足せず、新しい方法を追い求めます。スターバックスと私たちの成長のために。
誠実に向き合い、威厳と尊敬をもって心を通わせる、その瞬間を大切にします。
一人ひとりが全力を尽くし、最後まで結果に責任を持ちます。
私たちは、人間らしさを大切にしながら、成長し続けます。

⇒ここで注目したのは、言葉の順番です。パートナー、コーヒー、お客様を中心とし、とありますが、これは、重要度の高い順に並んでいるそうです。つまり、スターバックスの主役はパートナー(スタッフ)であり、感動体験も事業成長も全てパートナーが主役であるとの考えだそうです。これは、坂本光司先生の「人を大切にする経営（従業員が最も大切である）」と相通じる部分かもしれません。
次に掲げるのは、多様性を認めあうことによる心理的安全性。そして、挑戦の姿勢・成長意欲、誠実性に基づくチーム協力の重要性、その先にある結果への責任、と続きます。最後に、成長し続けることとともに、働く人たちの人間らしさの醸成も企業としての存在価値である、と謳っています。
なお、スターバックスでは、これらのMISSION＆VALUESの根本にある価値観として「WHY WE ARE HERE(私たちがここにいる理由)」というものがあります。これは、スターバックスで働くパートナーに対して常に問いかけ続ける価値観です。「あなたはなにをするべきか」ではなく、「あなたがどうなりたいのか」「どう成長したいのか」を一緒に考えていくことで、働く時間をより意味あるものにしていくことができるという考え方です。
今回、スターバックスのクレド(MISSION＆VALUES)をあらためて読んでみて、企業における理念経営の重要性を感じています。