22期の常木です。6月18日にこの最後のブログを書いています。日曜日の夜です。昨日まで1週間、ニュージーランド(NZ)に出張に行っていました。本社はオークランドで北島にあるので、東京の冬よりも温暖ですが、薄手のセーターにジャケットでは夜はさすがに震えました。
さて、今回はAsia Board Meeting(アジア役員会議)に出席するという仰々しい理由での出張でした。参加者はNZ本社の主要メンバーと、アジア・オーストラリアの主要国の社長とファイナンシャル・コントローラー。全員で40名弱。2日間の日程の中で、日本についての時間が90分あり、社長と私で分け合ってプレゼンをし、皆で議論するというのが今回の目的です。私がカバーする範囲は相変わらず広く浅くで、財務・人事・法務・安全業務・物流・薬事・品質というバックオフィス業務すべてについての日本の現状・課題・取組状況をポイントついてまとめて話しました。パワポを大きなスクリーンに映し、皆の前に立ってのまさにプレゼン形式で、もちろん全て英語で説明しました。
お偉いさんを前にしてのプレゼンということで、かなりの緊張は前もって予想され、実際に緊張感をもって話し始めたのですが、最初から感覚が違いました。「あれっ、これって同じくらいの人数で、稼プロで1年間やってきたことじゃん!」という感覚に急に包まれたのです。良い立ち姿、適度な身振り、アイコンタクト、声を張って響かせる、少し歩きながら聞き手の視線を受け止めるなど、稼プロで注意され意識してやってきたことが、この特別な環境に触発されたのか自然に出てきて、なんと多幸感に包まれてしまったのです。それなりの高揚感はもちろんありながらも、とても落ち着いた心持ちだったのは意外でした。たまにジョークや自虐を入れる余裕もありました。
30分程の自分のパートはあっという間に終わり、その後のコーヒーブレークの時に10人以上の参加者に声を掛けられ、”Great presentation, Tsuneki-san!” 的なことを言われ続けました。まずは、デビュー戦を乗り切ったかたちとなりました。ただ、プレゼンテーションはあくまでもShowであると思っています。ゴルフではよく下記の様に言います。
“Drive for show, Putt for dough (money)”
遠くに飛ばすのは確かに花があるし盛り上がるのですが、本当に賞金額を決めるのはパターだということです。それを自分で強引に当てはめてしまったのが下記です。
“Make a presentation for show, improve everyday for money”
いくらプレゼンが美しくても、その内容である日々の仕事からの成果がないと実際に業績があがらないのは言わずもがな。地味にパターを打ち続ける日々があってこその、一年に一度の晴れ舞台となるはずです。そんなことを、ニュージーランド産のシャルドネを飲みながら、酔った頭で考えていた一日の終わりでした。
ありがとう、稼プロ!