こんにちは、24期生の金子政弘です。
明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。
年始早々から青森県が大雪に見舞われて除雪に大変苦労されている様子をニュースで見ることが多く、とてもお気の毒に思っています。私が一昨年まで2年間東北で仕事をしていた時も、1月は例年雪が多い時期で地元の人は苦労されていますが、今年の雪はけた違いに多く、もはや天災だと感じています。地元の方が雪でケガをされないことをお祈りします。
今回は青森県の八甲田ホテルと酸ヶ湯(すかゆ)温泉を紹介します。
八甲田ホテルと酸ヶ湯温泉の良さは、うまく言葉で伝えられないのですが、ブログに書いて紹介したいとずっと思っていました。
八甲田山は新田次郎氏の小説「八甲田山死の彷徨」で有名な雪中行軍事件の舞台になった山です。
ホテルを訪れたのは2022年11月上旬で、前日岩手県の安比高原に泊まり、翌日十和田湖から奥入瀬(おいらせ)渓流を通り、八甲田山に入りました。八甲田ホテルの宿泊は一度だけですが、東北で過ごした2年間に色々な街に旅した中でも、特に印象に残る旅になりました。11月上旬でもロープウエイで八甲田山の頂上に上がると雪がしっかり積もっていて、山の下のほうは紅葉が残っていますが上は美しい銀世界の景色になっていて、一度で2つの季節の景観を楽しむことができました。
私が八甲田ホテル+酸ヶ湯温泉が好きな理由は4つあります
- ホテルの従業員の接客が温かく、居心地がよい
ホテルの場所が八甲田山の森に囲まれ、静寂に包まれてとにかく癒されます。
日頃の生活から完全に離れた場所でゆっくりできて、快適な時を過ごすことができました。
- 温泉が良い
八甲田ホテルに宿泊すると姉妹店の酸ヶ湯温泉に車で送迎してもらえるので
ホテルの風呂と酸ヶ湯の全く異なる泉質の温泉に入ることでできます。
酸ヶ湯温泉も同じオーナーによる経営です。酸ヶ湯は混浴で入れる仙人風呂があります。
どちらもヒバを使ったお風呂になっています。
私は八甲田ホテルの温泉が東北で一番好きな温泉です。この温泉は知る人ぞ知る名湯です。
- 食事がおいしい
大きなレストランで他の客と接近することなく、ゆっくりと食事ができる。
- オーナーが好き
従業員を大事にするオーナーの人柄を知っているので更に好きになる。
オーナーが経営する業務用問屋は私の前職の最重要取引先でした。コロナ禍の影響もあり、売上に苦労していた為オーナー自ら集客をしていました。お付き合いの意味もありましたが、ホテルの魅力を色々な人から聞いていたのでプライベートで是非泊まってみたくなり家族で宿泊しました。
そういった経緯もあり、元々他のホテルとは違った思い入れを持っていました。
【ホテルの様子】
八甲田ホテルの建物はログハウスで作られた木のぬくもりを感じる作りになっていています。館内に入ると棟方志功氏の魚の絵がロビーに展示されています。ロビーは洋風の室内に対照的な棟方志功氏の作品が力強い和の要素を演出し、和洋が入り混じった独特な雰囲気を作り出しています。棟方志功氏は八甲田の自然から何かを感じて創作活動をしていたのではないかと想像しています。また酸ヶ湯の仙人風呂をこよなく愛していたそうです。棟方志功氏の創作活動を支援していた為ホテルに棟方氏の数多くの作品が収蔵されています。
【従業員を大事にする経営者】
八甲田ホテルと酸ヶ湯を何故応援したいかと言うと、地元の人が地元資本の企業で通年安心して働ける会社だからです。またオーナーは2011年3月の東北大地震やコロナ禍の経営が厳しい時も経営を投げ出さず、雇用を維持している経営者です。2年前オーナーの経営する会社で働く従業員のエンゲージメントがとても高かったことを思い出しました。
地方のホテルや旅館は地震の被害やコロナ禍で集客が不安定になると経営が破綻し全国規模のリゾートホテルチェーンに売却してしまうところが多いですが、ホテルチェーンに売却してしまうとホテル・旅館の今まで培ったよい伝統が引き継がれず、没個性化してしまうホテルを過去かなり見てきました。酸ヶ湯はオーナー自ら混浴文化を守り、青森市のねぶた祭の継承にも貢献しています。
このホテルと旅館は地元の実業家が経営していなければ、赤字の時も地元の雇用を維持して経営を続けることができなかったかもしれません。そうした悪い時に従業員を維持してサービスの品質を維持してきたからこそ現在のインバウンド需要による業績向上につながっているのだと思います。
【八甲田山をもっと日本人観光客に知ってもらいたい】
私が宿泊した2022年11月上旬は紅葉が終わる最後の頃で、酸ヶ湯は海外から大勢の観光客で賑わっていました。ここには様々な国から外国人客が大勢来ていましたが、日本人観光客が意外に少なかったのは、温泉地の良さが国内で十分知られていないと感じ、もったいないと強く感じました。
八甲田の静かな山の中にいると本当にくつろぎますので、機会があればまた訪れたいと思っています。
最後に、私がオーナーに2023年3月に会社を辞めて中小診断士を志す話をしたときに、オーナーが養殖する青森のベビーホタテの販路開拓に協力してほしいと言われましたが、結果を残せていません。今年は診断士の仕事としてベビーホタテの良い販売先を紹介できるよう努力したいと思います。
この案件意外にも今後、東北の水産物の課題に取り組む機会を探し、取り組みたいと考えています。
東北を旅して巡り合った美味しい食品、料理、酒の情報を皆さんから教えて頂きたいと思っています。
また、販路開拓の依頼をされるような、オーナーとの信頼関係も素敵です。