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アナウンサーの話す内容は、書き言葉を言い換えている

2014-04-30 21:21:16 | 13期生のブログリレー

ようやく春の陽気になり、チューリップも花を開いています。

 ここ数か月、文章作成とプレゼンが続きました。プレゼン時間の精度を上げるために、原稿を起こして文字数を数え、時間を計っては追加、削除を繰り返しました。ところが読む原稿として文章を作ると、読まずに聞くだけの側からすると、全ては聞き取れないのではないかという疑問が湧いてきました。

2010年11月に発行された「プレゼンはテレビに学べ!(著者:天野陽子、出版社名:ディスカヴァー・トゥエンティワン 」という本があり、その中にヒントになる記述がありましたので、今さらではありますが、抜粋してご紹介します。 

新聞や雑誌は能動的メディアといい、読者が自分から「読むぞ」という気持ちで手にしているので、固くてもいいが、テレビは受動的メディアといわれ、ほとんどの人が“ながら見”なので、誤解のない言い回しに置き換える必要があるということです。 

比較してみると次のようになります。

<新聞記事>

2日午後10時50分ごろ、岩手県盛岡市のコンビニエンスストア「にこにこショップ」に女か押し入り、レジカウンター内の男性店員に包丁を見せ「金を渡せ」と脅し、店員が差し出した現金約10万円を奪い、徒歩で逃走した。 

<テレビの原稿>

2日夜、岩手県盛岡市のコンビニエンスストアで女が包丁で店員を脅し、現金およそ10万円を奪って逃げました。逃げた女は50代とみられ、今も逃走中です。 

「である調」が「ですます調」、正確な日時が「夜」、「約」が「およそ」に変わっています。コンビニエンスストアで起こったことが伝われば、店名は重要な要素ではないということで、テレビ原稿では省略されています。 

また、以下のような言い換えや補足をするそうです。 

    <音読み> → <訓読み>

白髪  ハクハツ    しらが

目途  モクト     めど 

<熟語> → <熟語以外の言葉>

帰還した    帰ってきた

着用する    身につける 

       <補足の言葉>

蓮舫      こと      村田蓮舫さん

ハニカミ王子 として知られる 石川遼プロ

ネイルチップ いわゆる    つけ爪 

舞台裏ではさまざまな工夫がされているようですが、ここではその一端(「一部分」の方が誤解されないでしょうか。この用語も複数の読み方と意味があるので)をご紹介しました。

近所の花をもう少し……。

 

柴 太郎でした。

 

コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
対比 (大草)
2014-04-30 22:47:44
なるほど、同じ内容を伝えるのでも、媒体や相手の状況によって、伝え方に工夫が必要なのですね。
対比してみると違いがはっきりしますね。面白いです。
チューリップ色とりどりできれいですね。
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易しい言葉 (児玉総司)
2014-04-30 23:06:57
良い例を教えていただき、有難うございます。
よりやさしい言葉、やわらかい言葉で話すほうが、伝わりやすいようですね。
昨日の「仕事の流儀」で同時通訳の長井鞠子さんの仕事が紹介されていましたが、長井さんも「”増加する”より”ふえる”のほうが伝わりやすいはずです」とおっしゃっていました。
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アナウンス (鴨志田)
2014-05-04 20:00:38
文章が短くなっていますね。これも、話しをする時のポイントのように思います。読む原稿は、読み直しができますが、耳で聞く内容は、聞き直しはほとんどできませんから、確かにその通りだと思いました。
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