こんにちは、13期生の山崎肇です。
11月4日の中小企業経営シンポジュウム、参加された方も多いのではないかと思いますが、基調講演で「人が輝く組織づくり」と題して、徳島の西精工株式会社、代表取締役社長 西泰宏氏の大変素晴らしい公演がありました。私は残念ながら都合がつかず参加出来なかったのですが、この会社2013年度第3回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の中小企業長官賞と中小規模部門の日本経営品質賞をダブル受賞された大変素晴らしい会社です。
先日この会社を取材したDVD「DO IT!:西精工」(㈱ブロックス)を視聴する機会がありましたが、非常に感銘を受けましたのでご紹介します。
この会社は徳島にある大正12年創業で90年になる、ナット(雌ネジ)の老舗メーカーです。ボルトではなくナット専業というユニークな会社ですが、現在の西社長は3代目になります。
西社長は7年前に広告代理店を辞めて社長になられたのですが、社長就任当初、工場を見て愕然としたそうです。会社の大切な商品である製品のナットが床にあちこちバラバラと落ちており、従業員がやりがいをもって仕事しているとはとても言えない状況だったのです。そこで西社長はまずは5Sからと毎朝工場を自ら掃除して回ったそうです。そうすると1週間ほどしたとき、二人の従業員が掃除を手伝い始めたのです。西社長は何かが変わりだしたと感じ、その後も毎日掃除を続けたのですが、1年半経っても結局その二人だけであとは何も起こらなかったのです。
西社長は従業員の心を変えなければ、良いものづくりはできない、「品質は人格だ」との思いを強く持ち、そこから徹底した風土改革を始めます。
まずそれまでの利益重視・コスト削減を中心に据えた会社方針を捨てて、人づくり、社会への貢献を軸とした経営理念を定め、ミッション、ビジョン、行動指針を明確に打ち出しました。そして200にも及ぶフィロソフィーを設定し、それを全ての従業員に行き渡らせ、各自が30年後にありたい姿を描き、それをもとに全ての従業員が各自の10か条のミッションステートメントを作成し、年に1度見直しています。
そしてここが最も重要なところなのですが、そのフィロソフィーとミッションステートメントをベースに職場単位(大体5,6人のイメージ)で全員毎朝1時間、職場ミーティングを行っています。始業時から1時間も時間をとって、その間作業しないわけですから、生産に影響は出ないのか心配になりますが、モチベーションが上がって、その後集中して作業に取り掛かるので、返って生産性が上がるそうです。
先ほど紹介したDVDはこの毎朝の職場ミーティングの様子を中心に90分ほど収録していますが、いわゆる掛け声気合いの精神修行の朝礼とは全く違います。職場のリーダーが中心になって各自の行動や考え方を徹底して話し合います。その中で各自が気づき、さらにモチベーションを高めて、新たな業務に挑戦してゆくイメージです。
そのミーティングの最大の特徴は、皆さん笑顔で話し合っていることです。笑いの絶えないミーティングなのです。各リーダーは真剣に部下と向き合って、話し、教え、理解させるのですが、本音で話し合う中で、皆さん自然と笑顔になってゆくのです。そして毎朝感動を覚え、モチベーションを高め、高品質で生産性の高い生産を続けているのです。
本当に「品質は人格」ということを実感した感動的なDVDでした。
最後に残った疑問は、文科系で直系の跡取りでもなく、広告代理店のサラリーマンだった西社長が、わずか7年でこれほどの改革を成し遂げられたのですが、どのようにしてこのような経営ノウハウを習得されたのか、どのようなサラリーマン生活だったのか、ぜひ機会があればお尋ねしたいところです。因みに西社長が大学時代ラグビー選手であったことは分かっています。やはりラグビーですか!
11月4日の中小企業経営シンポジュウム、参加された方も多いのではないかと思いますが、基調講演で「人が輝く組織づくり」と題して、徳島の西精工株式会社、代表取締役社長 西泰宏氏の大変素晴らしい公演がありました。私は残念ながら都合がつかず参加出来なかったのですが、この会社2013年度第3回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の中小企業長官賞と中小規模部門の日本経営品質賞をダブル受賞された大変素晴らしい会社です。
先日この会社を取材したDVD「DO IT!:西精工」(㈱ブロックス)を視聴する機会がありましたが、非常に感銘を受けましたのでご紹介します。
この会社は徳島にある大正12年創業で90年になる、ナット(雌ネジ)の老舗メーカーです。ボルトではなくナット専業というユニークな会社ですが、現在の西社長は3代目になります。
西社長は7年前に広告代理店を辞めて社長になられたのですが、社長就任当初、工場を見て愕然としたそうです。会社の大切な商品である製品のナットが床にあちこちバラバラと落ちており、従業員がやりがいをもって仕事しているとはとても言えない状況だったのです。そこで西社長はまずは5Sからと毎朝工場を自ら掃除して回ったそうです。そうすると1週間ほどしたとき、二人の従業員が掃除を手伝い始めたのです。西社長は何かが変わりだしたと感じ、その後も毎日掃除を続けたのですが、1年半経っても結局その二人だけであとは何も起こらなかったのです。
西社長は従業員の心を変えなければ、良いものづくりはできない、「品質は人格だ」との思いを強く持ち、そこから徹底した風土改革を始めます。
まずそれまでの利益重視・コスト削減を中心に据えた会社方針を捨てて、人づくり、社会への貢献を軸とした経営理念を定め、ミッション、ビジョン、行動指針を明確に打ち出しました。そして200にも及ぶフィロソフィーを設定し、それを全ての従業員に行き渡らせ、各自が30年後にありたい姿を描き、それをもとに全ての従業員が各自の10か条のミッションステートメントを作成し、年に1度見直しています。
そしてここが最も重要なところなのですが、そのフィロソフィーとミッションステートメントをベースに職場単位(大体5,6人のイメージ)で全員毎朝1時間、職場ミーティングを行っています。始業時から1時間も時間をとって、その間作業しないわけですから、生産に影響は出ないのか心配になりますが、モチベーションが上がって、その後集中して作業に取り掛かるので、返って生産性が上がるそうです。
先ほど紹介したDVDはこの毎朝の職場ミーティングの様子を中心に90分ほど収録していますが、いわゆる掛け声気合いの精神修行の朝礼とは全く違います。職場のリーダーが中心になって各自の行動や考え方を徹底して話し合います。その中で各自が気づき、さらにモチベーションを高めて、新たな業務に挑戦してゆくイメージです。
そのミーティングの最大の特徴は、皆さん笑顔で話し合っていることです。笑いの絶えないミーティングなのです。各リーダーは真剣に部下と向き合って、話し、教え、理解させるのですが、本音で話し合う中で、皆さん自然と笑顔になってゆくのです。そして毎朝感動を覚え、モチベーションを高め、高品質で生産性の高い生産を続けているのです。
本当に「品質は人格」ということを実感した感動的なDVDでした。
最後に残った疑問は、文科系で直系の跡取りでもなく、広告代理店のサラリーマンだった西社長が、わずか7年でこれほどの改革を成し遂げられたのですが、どのようにしてこのような経営ノウハウを習得されたのか、どのようなサラリーマン生活だったのか、ぜひ機会があればお尋ねしたいところです。因みに西社長が大学時代ラグビー選手であったことは分かっています。やはりラグビーですか!
「話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば人は育たず」というフレーズを思い出しました。
そして、主体性を重んじている会社ですね。30年後のありたい姿、この長期スパンでこれを描かせるというのがすごい!と思います。