みなさん、こんにちは。19期の西山です。
台風の被害に遭われた方には謹んでお見舞い申し上げます。
急に寒くなってきていますので、体調にはくれぐれもお気をつけください。
さて、私はいま母校の診断士養成課程で、企業診断実習の副指導員をしています。
私の学校では2年間で5回の診断実習があり、毎回1ヶ月近くかけて取り組みます。
昨年までは学生として実習に参加していましたが、
今回、副指導員として一歩引いた立場から俯瞰することで、企業診断の注意点にいくつか気づきました。
自分もできていないことばかりですが、自戒を込めて、以下の3点を共有したいと思います。
一つ目は、診断する側に当事者意識が欠けていることです。
先日の合宿の3分スピーチでもお話しましたが、企業に勤めていると中小企業経営者の感覚とズレてしまうことが少なくありません。
会社経営で誤った判断をすると最悪、潰れるかもしれないという切迫感が足りず、どうしても他人事のような提案になりがちです。
コンサルタントとして外の視点を持ち込むことは重要ですが、まずは経営者が何に悩み、どうしたいのかを内在的に理解するところから始めたいです。
二つ目は、診断先の悪い点ばかり指摘してしまうことです。
自分が大きな会社に勤めていると、中小企業はできていないことばかりで、あれもこれも気になります。
顧客データがない、案件ごとに収益管理できていない、給与形態が曖昧・・・。
気づくとダメ出しの嵐です。
学生は良かれと思って指摘していますが、副指導員として後ろで聞いているとうんざりすることもあります。
粗探しではなく建設的な意見を言いたいですし、なによりもその企業の良い点、頑張っている点を掘り起こしたいです。
三つ目は、実施できそうにないことを提案してしまうことです。
会社勤めだとリソースも豊富で、打ち手がいろいろ思いつきますが、それをそのまま中小企業に押し付けるのは現実的ではありません。
私もそうでしたが、学生時代は理論で学んだことを現場に当てはめようとして、頭でっかちになりがちです。
たとえば、私の最後の実習は家族3人でやっている街のメガネ屋さんでした。
日中は通常業務があるので、改善策に取り組むとしたら夜か休日しかありません。
お金がかかる機材購入やプロモーションにも限度があります。
問題点に優先順位をつけて、やるべきことを整理する。
その際、ただ指摘するのではなく、どういう手順でやればできるのかまで示したいです。
提案しても実行してもらえなければ絵に描いた餅で終わってしまいますので。
以上3点、釈迦に説法で恐縮ですが、いざやろうと思うと、なかなか難しいことばかりです。
今回気づいたことを、今後の糧にしていきたいと思います。
悪いところばかり指摘、には気をつけているつもりです。いいところは褒めないと、やる気が出ないですもんね。
副指導員は勉強になりそうですね。頑張ってください!
すごい(語彙力。。。)
実務補習では、ある副指導員さんが言っていた、「大抵の社長はコンサル嫌いだから」という言葉は印象に残っています。だからこそまずは信頼関係づくりということなんですが、それには当事者意識が必要ですし、いきなり5Sとか指摘されてもイラッとしますよね。
私が指導を受けた先輩診断士(独立の方)から「まず、『明日からできることは何か』を提案しないといけない」と言われたことがあったことを思い出しました。