東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース「稼げる!プロコン育成塾」のブログ。経営・ビジネスに役立つ情報を発信

心理的安全性について

2020-07-02 12:00:00 | 19期生のブログリレー

 こんにちは。19期生の遠藤孔仁でございます。

 コロナの影響で先週の土曜日の最終講義でしたが、痛恨の発熱により、当日欠席してしまいました。変更に次ぐ変更のなか、ご準備頂きました事務局の皆様にご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした。
 19期生によるブログリレーも最後の一巡となりました。欠席した講義のプレゼンで触れようと考えたいたことを紹介しようと思います。

 

 「心理的安全」という言葉をご存知でしょうか?

 この言葉を広く広めたのはGoogleで行われたプロジェクトアリストテレスという社内調査プロジェクトです。

 このプロジェクトの目的は、「効果的なチームを可能とする条件は何か」について明らかにすることでした。この調査の結果、チームのメンバが誰かよりも、「チームがどのように協力しているか」重要であることを突き止め、チームの効果性に影響を与える因子としてつぎの5点をあげました。

  1. 心理的安全性(Psychological safety)
    不安や恥ずかしさを感じることなくリスクある行動を取ることができる
  2. 信頼性(Dependability)
    限りある時間を有効に使うため、互いに信頼して仕事を任せ合うことができるか
  3. 構造と明瞭さ(Structure & clarity)
    チーム目標や役割分担、実行計画は明瞭であるか
  4. 仕事の意味(Meaning of work)
    メンバー一人ひとりが自分に与えられた役割に対して意味を見出すことができるか
  5. 仕事のインパクト(Impact of work)
    自分の仕事が組織内や社会全体に対して影響力を持っていると感じられるか

 このうち、心理的安全性は、他の4つの因子よりも重要であると結論づけております。リサーチ結果によると、心理的安全性の高いチームのメンバーは、離職率が低い、収益性が高いなど評価される機会が多いという特徴があるそうです。

 では、心理的安全性とは具体的にどのようなものでしょうか?例えば、チーム内の会議で、「こんなこと質問したらそんなことも知らないのか」と思われるとか、新しい意見を発言したら「くだらない」と一蹴されないかと考え発言を控えたりする経験はないでしょうか。心理的安全性の高いチームは、お互いを信頼し尊重しあう環境が保障されているため、多面的な視点からの問題提起や意見が出され、質の高い議論がなされるのです。

 一方、心理的安全性という言葉のイメージから、アットホームとか居心地がよく、ぬるま湯のチームではないかという指摘があります。
 この指摘に対しては、心理的安全性が高いチームでも、仕事の基準(妥協点)が低ければ、いわゆるぬるいチームとなります。一方で、仕事の基準が高く心理的安全性が高いチームであれば、結果にこだわり、議論を重ね、質の高いアウトプットを生みだすことができるのです。 

出典:https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00219/00006/

 この心理的安全性と基準を担保するものは、企業であれば、経営理念やビジョン、ミッションにて言葉として表現され、行動様式によって体現されるものだと思います。そのような考えを共有し、具体的に高い目標を掲げ、成果をあげていく、その過程において、失敗や課題も生じても、それを受け入れ、高次の課題解決につなげていくチームとなります。そのために、お互いの価値観を理解し、認め合い、支援し合う関係性を構築する必要があります。

 企業以外のチームに適用できるのかという問いがふと浮かび、診断士にとっての心理的安全性を得られる場とは何だろうということを考えてみました。

 協会や研究会、その他公式、非公式の活動があると思いますが、学ぶ場でありつつも個人を尊重し、三意という理念を実践し、高いレベルの仕事を追求する集団である「稼プロ」は、診断士にとっての心理的安全性を実現する組織であるというのが1年間受講した感想です。

 稼プロを通じて得た縁は、大事につないでいきたいと思います。1年間ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

---以下、稼プロ!よりお知らせ----

診断士キャリア相談会(個別相談会)のご案内

Zoomにて【個別相談会】を実施しています。

マスターコースの選択に限定せず、診断士活動の方向性など、

キャリアコンサルタントとして幅広い視点で、お話を伺い、助言などをさせていただいております。

まずは、ご希望の日時などをご連絡くださいませ。

詳細は、https://www.kasepuro.com/をご覧ください。


コメント (9)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「稼プロ!ブログ」 この1年... | トップ | 伸びしろ、あります! »
最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (森(宏))
2020-07-02 22:13:24
心理的安全性がチームや組織にとって最重要というのは、実感としてそうだなと思います。でも仲良しクラブにならないようにするのはなかなか難しいですね。チームや組織の仕事をやりやすくする人、たとえば困ったときにすぐ助言してくれるとか目配りが効く人とか、そういう人徳みたいなものを評価する仕組みがあるとうまく回るんじゃないかと思ったことがあります。ネット上には様々なレビューとかフォロワー数とか評価システムがあるように、うまく設計できないかなと思うんですけどね。
ということで、遠藤さんのブログ、わりと最近のトレンドのような情報をいつもご紹介いただき、とてもためになりました。ありがとうございます。
返信する
Unknown (廣瀬達也(19期生))
2020-07-02 22:19:46
遠藤さん
最終講義でお会いできず残念でした。大事にならなくてよかったです。実はあの朝、遠藤さんのslack投稿見た後、慌てて自分の体温を再確認しました。。。

「心理的安全性」のご紹介ありがとうございます。チームとして大切な要素ですね。と、感じつつ、(少しズレてそうなのですが)なんとなく、スラムダンクの「湘北高校バスケ部」を思い出しました。
山王高校との壮絶な試合の中、「そんなタマじゃねーよな。」と疲労でボロボロなった三井にパスをする流川。実際にボロボロなのにシッカリとスリーポイントシュートを決める三井。
決して仲が良いとは言えないこの2人の信頼関係にはシビレマシタ。これはハードな「心理的安全性」かもしれません。ま、漫画の話しですが。
返信する
Unknown (遠藤孔仁)
2020-07-04 08:26:46
森さん
いつもブログへのコメント投稿くださり、ありがとうございます。
毎日コメントを継続するその力本当に感服致します。自分も反省してコメントをと考えましたが、ついに実践することなく、1年を終えてしまいました。
組織を円滑に運営するために必要だけど、成果を指標とすると評価されにくい役回りの存在(釣りバカ日誌の浜ちゃんでしょうか)、大事だと思ってます。そのような行動の評価システムができると組織の多様性が生まれるように感じております。
1年間コメントくださいまして、ありがとうございました。
返信する
Unknown (廣瀬さん)
2020-07-04 08:50:25
廣瀬さん
私もそろそろ出かけようと準備をしているところに、田中さんからのslack拝見して、熱をはかったのですが、正直「えっ」っていうくらい、体調悪くなかったので、参加しようか正直悩みました。万が一、参加されている方にうつすことはできないと考え、大事をとり欠席いたしました。体調管理というプロとして最低限の管理ができていなかった点、最後の最後に悔恨の念に堪えません。
1年間ブログリーダーありがとうございました。
返信する
Unknown (遠藤孔仁)
2020-07-04 08:52:20
廣瀬さん
私もそろそろ出かけようと準備をしているところに、田中さんからのslack拝見して、熱をはかったのですが、正直「えっ」っていうくらい、体調悪くなかったので、参加しようか正直悩みました。万が一、参加されている方にうつすことはできないと考え、大事をとり欠席いたしました。体調管理というプロとして最低限の管理ができていなかった点、最後の最後に悔恨の念に堪えません。
1年間ブログリーダーありがとうございました。
返信する
Unknown (おのだ)
2020-07-04 22:29:21
遠藤さん 最終講義残念でしたねえ。7月18日はお目にかかれるのを楽しみにしています。
ブログではいつも参考になる話をありがとうございました。今年は経コンでもよろしくお願いします!
返信する
Unknown (たけい)
2020-07-05 11:30:05
遠藤さん 1年間おつかれさまでした。
以前に授業でわからない部分もがあり、質問できなかったという息子に質問ができなかった理由を聞くと、「こんな質問したらバカにされそう」でした。息子にとっては「心理的安全性が低いチーム」だったんですね。
遠藤さんの話を聞いてストンを落ちるモノがありました。
今後も事務局同志でつながりがあるかと思います。よろしくお願いいたします。
返信する
Unknown (田中宏樹)
2020-07-06 18:42:49
遠藤さん
一年間お世話になりました。
私も最終講義の日に体温計で熱を測ったときに「え!」って思いました。お互い出席できなかったのでは残念でした。
稼プロでは、深い話もできませんでしたが、
また、診断士の現場などでご一緒にできれば幸いです。これからもよろしくお願いいたします。
返信する
Unknown (鴨志田)
2020-07-07 08:56:39
今、実務補習の真っ最中ですが、心理的安全性と経営理念、このブログは、提案内容のバックボーンになりませんか? と実習生に案内しました。いい話ですね。勉強になります。1年間ありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

19期生のブログリレー」カテゴリの最新記事