こんにちは、20期生の岡田です。
今回のブログは、先日「稼プロ!」の講義で行った15分プレゼンの振り返りから発展したカエルのお話です。
「稼プロ!」のプロブラムもラストスパートとなってきました。先日の5月29日に行われた講義の課題はプレゼンテーションです。それなりの時間と労力をかけて準備して行ったプレゼンに対する参加された皆さまからのフィードバックは、現実を知る機会となりました。想定と現実のギャップは問題点と課題の宝庫と捉え、その理由を考えてみました。
もともと大勢の前で話をすることはあまり好きではない方ですが、会社勤めも長いのでそれなりに発表する機会はありました。その経験をうまく活用できなかったのは、発表する環境の違いに適応しなかったことが大きな要因と思われました。環境の違いとは聴衆者と発表者との関係や、全体での共通理解と言い換えると良いかもしれません。
社内の技術系プレゼンは、背景や方針をある程度知っている人への報告というケースが多いのではないかと気づきました。スライドを数多く示して与えられた課題に対する検討結果を報告するものです。社会環境の見方や、組織としての課題意識もある程度共通したものがあります。同じ会社や同じ部署で長く勤務すると、その前提での経験を積んでしまします。まさに「井の中の蛙」です。
蛙に例えた教訓といえば「ゆで蛙」も有名です。他にもあるかネット検索してみると、「蛙の登山」、「二匹の蛙」というのもありました。それぞれについて、簡単に触れてみます。
「井の中の蛙」は説明することでもないかもしれません。「井の中の蛙大海を知らず」が1フレーズで、知識・見聞が狭いことのたとえです。『荘子』からの出典とされています。
「ゆで蛙」は「ゆでガエル理論」などと呼ばれる話で、アメリカの思想家であるグレゴリー・ベイトソン氏が最初に用いたとされています。ただし、実際にはカエルは水に入れて熱すると温度が上がるほど活発になり、熱くなる前に逃げるらしいです。
「蛙の登山」は戸田智弘著『ものの見方が変わる座右の寓話』(ディスカヴァー・トゥエンティワン社)に掲載されています。10匹の蛙が山の頂上を目指して進み、途中でさまざまな動物に出会って「無理だ」と言われます。少しずつ諦める蛙が出る中で1匹だけ山頂にたどり着いて戻ってきたという話です。山頂にたどり着いた蛙は耳が聞こえず、「無理だからやめておけ」という言葉を聞いていなかったとされており、目標達成を拒む言葉に耳を貸さずに努力を続けることが成功要因という話であると思われます。
「二匹の蛙」はアドラー心理学に出てくる話だそうです。ミルク入りの瓶に落ちた二匹の蛙がとった行動に例えて悲観主義と楽観主義、楽天主義の説明をしています。苦境に陥ってもできることを続けていれば事態が変わってくるという例です。
このように、蛙を持ち出した話を4つ挙げましたが、それぞれ異なったことを説明しており、興味深い教訓です。そして日本語で「かえる」と言えば、名詞だけでなく動詞もあります。「変える」、「返る」、「替える」、「代える」、「換える」など、成長や変革に繋げるための大事な言葉です。この機会に「カエル」というキーワードを胸にとどめようと思いました。
お付き合いいただきありがとうございました。
診断士活動をする前は、勤め先≒社会、でしたが、
診断士活動を通じで、勤め先も、幾つかある社会の中の一つに見えてきました。良いきっかけだと思います。