あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

「夢は第二の人世である」或いは「五臓六腑の疲れである」第123回

2023-03-16 11:25:27 | Weblog

 

西暦2022年師走蝶人酔生夢死

 

保守的だが、都会的に洗練された英国調の服が、今の世の中で通用するのかしらん、と危ぶんでいたのだが、案に相違して、どんぴしゃりだったずら。12/1

 

おらっちは、初めて将棋の名人戦に出たのだが、さそうと思って手に取った駒たちが、「あ、それは駄目、駄目。もっといい手があるずら」と口々に意見をいうので、結局1手もさせずに負けてしまったよ。12/2

 

火事場泥棒は江戸の名物だが、おらっちは、火事場のどさくさまぎれに金持ち男を漁っている火事場商売女のお七を捜しに、天和の本郷までやって来たのよ。12/3

 

中学生のおらっちは、ド田舎で東京の美人大学生に取り囲まれて、彼女たちを弄んでいたつもりだったが、あとでよく考えてみると、その正反対だったことが分かった。12/4

 

核戦争が迫って来たので、この半島の南端部には、セレブの大富豪たちが緊急避難して、核シェルターに籠っていたが、まだ少年のおらっちは、そんなこととは知らずに、毎日美少女と遊び暮らしていたのら。12/5

 

敗戦前夜に疎開するまで、父が勤務していた材木会社の隣に、後楽園球場があって、時々試合を見物していたというので、半世紀ぶりに上京した父と、巨人戦を見に行ったのだが、大混雑の水道橋駅で、はぐれてしまったのだが、その晩、王は、4連続ホーマーをかっ飛ばしたのだった。12/6

 

ムトウさんとその娘さんが、我が家にやってきたのだが、2人ともそっくりな顔つきで、顔中そばかすだらけなので、驚いた。12/7

 

ガリマール版で「海辺の墓地」を読んでいたが、さっぱり面白くないので抛り出して、ポ-ル・ヴァレリー3番地別館に駆け付けて、500フランもする高級娼婦を買ったが、どうあがいても、アレがナニしないので、ファチゲ、ファチゲと叫んで、飛び出したのよ。12/8

 

おらっち、あんまり海がきれいなので、船から、えいやっと飛びこんだら、あっという間に、潮にどんどん流されて、船は、たちまち見えなくなってしまったずら。12/9

 

巴里に在る「青少年のための性交研究会」に日参したのは、そのテーマよりも、担当の2人の美人ティーチャーに、熱烈に惚れたからだった。12/10

 

前立腺が、バッチリ肥大していることを、うまく詠い籠めたので、おらっちは、国の高級短歌学院への入学が、やっと許されたのよ。12/11

 

その時、突然わが軍の左側の左隅に、巨大な鞴が突きだされ、そこから、猛烈な炎が噴き出したので、猫も杓子も、おらっちも、算を乱して逃げ出したのよ。12/12

 

最後の決戦が迫って来たので、義勇兵のおらっちは、アラブの名前のアブ・ハッサンをやめ、本名である、アブタハチロウの名を鉢巻きに墨で書いて、額にきりりと締めた。12/13

 

いよいよ敵の総攻撃が始まる。戦死してしまってからでは遅すぎるので、今のうちに我が宗派のための献金をしてもらおう、と献金袋を廻したが、誰も一文も入れなかった。12/14

 

おらっち、あらゆる人と組織を裏切り、裏切り、げんざいの地位を、やっとこさっとこ手に入れたもんやから、何があっても、絶対に譲り渡す訳にはいかへんのよ。12/15

 

その美術学校の入学試験は、千人に一人という狭き門なのに、志望者が殺到し、受験手続の書類を取るだけでも大変で、早朝から夕方まで並ばないと入手できず、5日間連続の入試では、超難問が目白押しに出題されるので、3日目で諦める連中も多かった。12/16

 

沖縄の著名なガビ詩人の意味不明の最新作について、仲間内で語り合っていたのだが、客人客説で結論が出ないまま散会してから、上野駅ホームで開催された、「夜を楽しく」というパジャナマーテイに出てから、寂れた一軒家で、セイサンたちと、ガビ詩を朗読したのよ。12/17

 

久しぶりにマージャンをやったのだが、ふとスーアンコーをやってみようと思いたち、牌を3個づつ集めはじめたのだが、オーラスでドラだったパイパンを引き当て、ぬあんと、半世紀ぶりの役満が、完成したのだった。12/18

 

急に眼が見えなくなったので、大小の只木をこさんの月見との云々 12/19

 

人口100名の小さな村には、経済の99%を支配して独裁制を強いている僭王ノアがいて、村人たちは、彼の顔色をうかがいながら、帝国の臣民のやうに隷属していた。12/20

 

前回の死刑の時は、「私も、彼らと同じ殺人を犯したから、同罪だ。一緒に処刑してくれえ!」と叫ぶ連中が居て、その願いどおりに処刑されたのだが、今回は、そういう申し出は無かった。12/21

 

駐モスクワ・ウクライナ大使館大使夫人リュドミラは、ロシアが、同じ名前の偽物を、あちこちで使い回しはじめたので、頭に来て、夫と共にキーウへ引き上げたとさ。12/22

 

さっき、ふと頭のどこかに浮かんだ不思議な1行、それは、それだけが後世に残る記念碑的な1行のような気がしたおらっちは、それを生かした、イカス詩を作りたいと思って、寝る間も惜しんで、次の1行への移行を試みるのだが、さっぱり上手くいかず、結局チョコレートの広告になってしもうたのよ。12/23

 

おらっちが、コペンハーゲンで買い付けた、ダリの1点物の最高級スピーカーを譲って欲しいと、いうので、ミラノからやって来たムーティに会ったら、これがとんだ偽物だったので、本物なら譲ってやろう、と思っていたおらっちもガックリだった。12/24

 

早くヴィクター陣営に移動しようと思ってはいるのだが、ソニー陣営から離れられないのは、何故だろう?12/25

 

おらっちが、山から戻ってきて、布団を干していたカト君を、ワッと驚かせると、カト君は、腰を抜かしてしまったずら。12/26

 

2人には、それぞれ1人ずつ子供がいるのだが、子供たちは、自分の親がどっちなのか、てんで知らずにいるようだ。12/27

 

祖父の小太郎のために、必死で山つつじの木を切り取って、斜面を這いあがったのだが、握りしめていたはずのそれは、途中で失われていたのだ。12/28

 

王選手が4連続ホーマーをかっ飛ばした日に、父と私は水道橋駅ではぐれてしまって、とうとう見ることができなかった。一生悔やまれてならない悔恨の夜じゃった。12/29

 

映画「在りし日の歌」は、毎年8月15日に会うことにしていた、高校の野球監督のトミタ先生の思い出から始まって、主人公のシャコンが死んでいく太平洋の真ん中で、即興のア・カペラで、地球との決別の歌をうたうラストシーンで終わる。12/30

 

おらっちは、うんと早起きして、キーウへ荷物を運ばなければならないのだが、これから寝るのが面倒くさいので、いざとなれば、立ったまま眠ればいいと思い決めて、出発することにした。12/31

 

 死に死んで死に死に死んでまだ死んで死に死に死に死ぬ地獄のミャンマー 蝶人

 

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千駄ヶ谷・国立能楽堂で「第30回青翔会」をみて

2023-03-15 14:33:57 | Weblog

千駄ヶ谷・国立能楽堂で「第30回青翔会」をみて

 

蝶人物見遊山記第357回

 

好天の一日、久しぶりに能を見聞きしることができて、楽しかった。

 

私がこの新人育成&発表をモットーとする「青翔会」を好むのは、演目が多岐に跨っていることと、料金が安いこと、能の各流派が総出演してその個性を競い合って超面白いから、なのですが、贔屓にしている金春流シテ役の柏崎真由子選手の活躍をこっそりのぞいてみたいから、でもあるんですね。

 

今回彼女は、舞囃子「田村」に出演して、3人の仲間と一緒に地謡をうたっておりましたが、他の誰よりも大きく口を開け、力強く明遼な発語を心掛けていることが一目瞭然で、その真摯な取り組みにいたく感銘を受けました。

 

ところでクラシックに徐々に女性指揮者が増えてきたように、シテ役にも柏崎選手のような女性が増えてきて観衆の耳目を集めていますが、地謡についての関心は、あまり高いとは言えないようです。

 

しかしバックコーラスのみならず集団メインボーカルとして、能というドラマ全体を、陰に日向に支える地謡は、能にとって、きわめて大切なパートです。

 

そして私がさいきん能の実演に接するたびに思うのは、能楽のジェンダ―ということ。

今回柏崎さんが所属する金春チームは、珍しく全員が女子でしたが、観世、宝生、喜多の3波はみな男子で、その対比がなかなか興味深かったのです。

 

常識的に考えれば、前者がソプラノかアルトで、後者がバリトンかバスとなるはずでしょうが、そう簡単ではない。実際は男性陣は総じて穏やかなバス、女性陣は「疑似男声風のバリトン!?」というちょっと奇妙な感じでした。

 

ジェンダ―噺で話題を繋いでいくと、今回、源氏物語を元にした「半蔀」の「夕顔」は、宝生流のシテ役の男性の金森選手が演じましたが、もしこれを金春流の村岡嬢が演じていたら、全然違う景色になったと思うのですが、ついでにもしも「田村」の女性ボーカルが、男性性を捨てて全員が綺麗で透明なソプラノで歌っていたら、どんな詩的な上演効果が生まれただろうと想像せずにはいられませんでした。

 

あだしごとはさておいて、今次の公演で最も気合が入っていたのはハナの「高砂」とトリを務めた観世流で、前者におけるハイドンの交響曲103番「太鼓連打」を遥かに凌駕する林雄一郎選手の圧倒的な太鼓乱打、そして後者の「石橋」における山階彌右衛門&清水義也両選手による紅白連獅子揃い踏みは、満座の聴衆を興奮の坩堝に叩きこんだのでした。

 

さりながら、どうして我々は、。その興奮の極点でブラボー!を叫ばず、演者たちの退場を静かに待って、徐に控えめな拍手を贈ることしかしないのでしょうか?

 

    ともかくも短歌の世界の基準点 奥村晃作は稀有なる歌人 蝶人

 

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西暦2023年弥生蝶人映画劇場その3

2023-03-14 20:58:14 | Weblog

西暦2023年弥生蝶人映画劇場その3


闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3246~50

 

1)アルフレッド・E・グリーン監督の「原爆下のアメリカ」

1952年の緊迫感漲る冷戦映画。それとは名指されないが、いきなりソ連の原爆!攻撃を浴びせられた米国は、応戦するもののサンフランシスコが占領されるなど、大きな被害を蒙る。現在のプーチン・ロシアの先駆のような亞戦争映画ずら。

 

2)スピルバーグ監督の「ペンタゴン・ペーパーズ」

メリリ・ストリープ、トム・ハンクスが共演する2017年の政治スクープサスペンス映画。内心はベトナム戦争に批判的だったマクラマナが作成させた秘密文書を蛮勇を揮って自社メデイアに載せるワシンントンポストやNYタイムズほどの勇気と根性を、日本の阿呆莫迦マスコミはとっくの昔に投げ出した。

 

3)ナンシー・マイヤーズ監督の「ハート・オブ・ウーマン」

広告業界を舞台にメル・ギブソンとヘレン・ハントが繰り広げる2000年製作のウエルメイドのラブストーリー。

 

4)クリストファー・ノーラン「ダンケルク」

独軍に水際まで追い詰められた英仏軍が、チャーチルの大演説に応えた民間船によって奇跡的に救助される顛末を絵巻物のように描くが、暗騒音のような音楽がよい。

 

5)イ・ゲビョク監督の「LUCK-KEYラッキラッキーキー」

売れない役者と入れ替わった殺し屋が繰り広げるアクション・コメデイ―で、なかなか面白い。内田けんじの原作を韓国で2016年にリメイク。

 

 死に死にて死に死に死にてまた死にて死んでも死んでもまたウクライナ 蝶人

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「夢は第二の人世である」或いは「五臓六腑の疲れである」第122回

2023-03-13 10:07:46 | Weblog

「夢は第二の人世である」或いは「五臓六腑の疲れである」第122回

 

西暦2022年霜月蝶人酔生夢死

 

日本リーグの決戦で、苦杯をなめ絵続けるヤクルトの高津監督の采配振りに業を煮やして、落語の「頭山」の原っぱで野球をしていた草野球チ-ムの監督が、「おらっちが替わりにやるぞ」と申し出たのだが、却下されてしまった。11/1

 

町内会のファシストどもが、みな胴巻の下に「はらはら爆弾」を巻いているので、「オラオラ,おめえたち命を粗末にするな。早まったことぉするんじゃないぞォ」と警告したにもかかわらず、彼奴等は、次々にダイナマイトに蚊取り線香で点火して、自爆していった。11/2

 

うんかの如く押し寄せる岡っ引きをせせら笑いながら、怪盗ルビーは、「もしおいらが天下を盗ったら、おめえら全部が仕合せになる世の中にしてやれたんだがな」と、述懐したのよ。11/3

 

その名を小石川という男がいたが、なにもかもがうまくいかないので、思い切って小安川に変えてみたら、とたんに運が向いてきて、すべてがうまくいくようになったそうだ。11/4

 

10名の狙撃兵を率いたおらっちが、「ええか、敵の指揮官を狙うんだ」と声を枯らしていたら、突如、大音響とともに巨大爆弾が飛び込んできて、大爆発し、生き残ったのは、のびぶいっちゃんとひとはるちゃんだけだった。11/5

 

銀座電通の傍のサテンで、アセイさんが、「やっぱワンサカ娘だね。あれから全てが始まったんだね」と回顧しているので、「やっぱ偉かったのは、イマイさんでしたね」と言うと、深く頷いたので、「作詞もイマイさんでしょ?」と訊ねて顔を見ると、アセイさんの影も形も無かった。11/6

 

目を見開くと、アコーディオンが緑の蛇腹をサッとくねらせたので、パッと目を閉じると、何も見えなくなった。11/7

 

アソウの別荘と噂されているその隠れ家には、稀代の悪党共が蟠踞していて、一朝有事の際には、直ちに出撃して、どえらい凶事を為すのだった。11/8

 

神田小川町の交差点で、小学館のナカムラさんと、ぱったり出くわしたので、積もる四方山噺をしたのだが、おらっちは「宝籤は必ずしも当たらない」という噺をしたので、ナカムラさんは、呆れ顔だったな。11/9

 

おらっちが、いつもの砂洲で魚突きをしていたら、突然、町内会の連中が大勢現れて、大宴会が始まったので、ほうほうのていで、引きあげたのよ。11/10

 

クサモリカヨという名のインドネシア人が、ジャカルタに家族を残して来日していたが、マスコミに登場して、次第に有名な存在になったので、邦名を「草森嘉代」と名乗り、「あたいは、もうジャカルタには戻らないよ」と放言したそうだ。11/11

 

私はようやっと故郷に錦を飾ったつもりでいたのだが、当局に対する警戒を解かず、彼らが提供する食料や飲料水にはけっして口をつかなかった。彼らは折りあらば私を逮捕しようとしているのだ。11/12

 

「長い物には巻かれよ」というスローガンが、時代遅れになったというので、今度は「短いことは、いいことだ」という、昔聞いたことがあるような掛け言葉が一大トレンドになり、なんと半世紀ぶりに、ミニスカートが流行するようになったずら。11/13

 

戦は我々の村にまで及んできたが、この村に生まれ育ったおらっちは、このあたりの地形は隅々まで把握しているので、有利に戦うことができたのよ。11/14

 

我が家のすぐ隣に、新社会主義国の住民が引っ越してきたのだが、朝から晩まで働かずに、ゴロゴロごしながら飲み食いしているので、羨ましいような、心配なような、複雑な心境だ。11/15

 

おらっちは、その男のバーズカ砲で撃ち殺される寸前に、味方がそいつをバーズカ砲で撃ち殺してくれたので、危うく命を救われたのよ。11/16

 

終戦まぢかで明日講和が結ばれるというその前夜に、20人の味方が密かに虐殺されちまった。11/17

 

そのソープオペラのあらすじというのは、こうだった。1年生、2年生、3年生の友人たちが、国王の圧政に抗して武装蜂起したが、鉄の軍隊によって、あっという間に殲滅されちまった。11/18

 

江戸城急襲の下手人たちが公開処刑されるというので、広場に通じる道は、朝から車馬や駕籠や盥に乗った武士や町人たちで、犇めき合っていた。11/19

 

あと一歩で勝利を逃したチームの敗北の原因が、タカツ監督の大不振リリーフエース。マクガフ起用の大失敗にあることを熟知していたおらっちは、彼が取ろうとしたボールを握って離さず、とうとう9回まで無失点で完投して、貴重な逆転勝利に貢献したのだった。1/20

 

怖い怖いお化け屋敷から、ようやっと逃げ出してきたが、あれは、比叡山のお化け屋敷より本格的で、どこかバタ臭かった。11/21

 

セイさんが、フルカワちゃんと、横浜の山下の埠頭から大航海に出るのだが、なぜか胸騒ぎがするというので「そんなら止めなさいよ」と助言したが、その時には、もうバイカル号は桟橋を離れていた。11/22

 

私は、前世では魚だった。その頃は、あたりの魚たちを絞め殺して得意になていたのだが、人間になってからは、そーゆー事が出来なくなったので、いささか寂しいのである。11/22

 

専制君主のおらっちは、妙齢の処女をそれぞれ100万と170万で購入したが、何で70万の差をつけたのか、買い入れた2人をどうするつもりなのか、自分でも分かっていなかった。11/23

 

モザールの「フィガロの結婚」4幕の大詰めになったところで、決めの許しを乞うはずのアルマヴィーラ伯爵が何故か居なくなってしまった。伯爵夫人のロジーナが、怒り狂って泣き喚くので、おらっちは、指揮棒を放り出して、懸命に宥めているところ。11/23

 

とうとう内戦が始まったので、急いで郷里に帰省すると、割と近い所にいるタクちゃん一家がやってきたので、みんなで、紅白両派の戦いを、茶の間のテレビで見物しました。11/23

 

静岡県の戦争委員会では、かの村田投手の指導を受けて、成人男子の全員がマサカリで武装し、押し寄せる敵兵を、マサカリ殺法で斬り殺す訓練を施しているそうだ。11/24

 

東京でも内戦が始まったので、愛人と示し合わせて上野で落ちあって、逃亡しようと思っていたんだが、いざ会ってみると、昨日見た「火口のふたり」の残像に刺激されて、近くの安ホテルにしけこんで、1週間やりにやりまくったのであったあ。11/24

 

4時45分。久し振りに心臓が痛くなってきたので、「ああこいつは、いつもの狭心症の発作だな、1波、2波を含めて、5分もすれば痛みは無くなるはずだから、ニトロは飲まなくてもいいな。それにこれは夢なんだから」と安心していたら、本当の発作だったので、驚いた。11/25

 

えらくハイソの家族と、等々力渓谷にハイキングに来ていたんだが、夕方になり、ハイソの家付きのハイソ車と、その専用運転手と顔を合わせるのが厭なので、我が家だけお先に失礼したのよ。11/25

 

ムトウさんと娘さんが、我が家にやってきたのだが、2人ともそっくりな顔つきで、顔中そばかすだらけなので、驚いた。11/25

 

アメリカでの暮らしに少し慣れた頃、突然、事件に巻き込まれた。親しくなった隣の部屋の住人、穏健な共和党の支持者だったが、ライフルで武装して、「今からトランプを殺しに行くんだが、一緒に行かないか?」というのである。11/25

 

キガイユのジムの女、スムケイの女は、カンリュウのあらくれ男どもの下劣な視線を浴びせ掛けられながらも、プライドを捨てず、毅然とした態度で激しく見返していた。11/26

 

小さな町の小さな文化会館を出ようとしたら、女もついてくる。それからどんどん歩きに歩くと大阪駅に着いたので、彼女をハグしてからチュウしたんやが、あの限りなくやわらかな唇の感傷は、いまだに忘れられない。11/26

 

ユニクロの下着デレクター、リター・ネルソン氏の知遇を得たので、その担当分野の新しい企画を提案することになり、ホームウェア仕様の下着とか、ポップなイラストを施した下着などのアイデアを考えているのよ。11/27

 

若き日のおらっちなので、6日間セクスしたのだが、安息日の今日も、7日間連続のセクスをしたのでした。11/28

 

玩具会社に勤務する私は、人事&管理体制上でさまざまな問題が起こるのは承知のうえで、部下たちを作家主義のクリエーターに養成しようと決意したのであったあ。11/28

 

一日中敵のミサイル攻撃に堪えるしかない鬱屈した日々の中で、我々の唯一の気晴らしは、敵兵の遺体を犬にたっぷり喰わせてやることだけだった。11/29

 

道楽息子の私は、昔懐かしいクラシック音楽専門のレコードを開店し、誰一人来ない店で、朝から晩までSPレコードを聴き呆けているうちに、親父から貰った遺産をことごとく失ってしまった。11/30

 

  マスクするマスクをしないどちらかをお上に決めてもらうオレたち 蝶人

 

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西暦2023年弥生蝶人映画劇場その2

2023-03-12 10:11:54 | Weblog


闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3241~45

 

1)ロドリゴ・ガルシア監督の「パッセンジャーズ」

全員死亡した飛行機事故の乗客を巡る2008年の追悼幻想映画。可哀想なり。

 

2)カン・ヒョンチョル監督の「タチャ 神の手」

2014年製作。タチャと呼ばれる賭博名人の波乱万丈のアクション映画。面白い。

 

3)ベルトラン・ボネロ監督の「メゾンある娼館の記憶」

2011年に18世紀巴里の娼婦館を再現したのはお手柄だが、それ以上のドラマが展開されているわけではない。されど無防備な女の口をナイフで切り裂くサデイストがいるとは!

 

4)ガリム・アーメル監督の「フライトリスク」

悪名高いボーイング737Maxの墜落事故の真相に迫る、2022年の迫真のドキュメンタリー映画。だから海外旅行なんかに行くなというんだ。

 

5)ジョセフ・V・スタンバーグ監督の「アメリカの悲劇」

成り上がり青年の哀れな女工殺しを「アメリカの悲劇」として描く。シオドア・ドライサーの原作をスタンバーグが1931年に映画化したが1951年にリメイクされた「陽のあたる場所」よりこちらの方が上出来。

 

  WBCでいろんなドラマがみられるがなんとかバーの切れ味抜群  蝶人

 

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鎌倉文学館で「鎌倉文学史年表 古典編」をみて「文学散歩」を楽しむ

2023-03-11 13:06:02 | Weblog

鎌倉文学館で「鎌倉文学と詩年表 古典編」をみて「文学散歩」を楽しむ

 

蝶人物見遊山記第356回&鎌倉ちょっと不思議な物語第439回 

 

鎌倉文学館は大規模修繕のため今年の3月27日から2027年3月31日までなんと4年間の長期休館に入るため、この展示がしばらくの見納めとなるので、きっと見ごたえのあるコレクションが展示されているのだろう。

 

と、期待しながら門を潜ったのですが、これがアカデミックではあっても超保守的で時代錯誤の干乾びた展示だったので、ガックリでした。

 

収穫は鎌倉に因んだ和歌がすでに万葉集にいくつか出ていると知ったことくらいでしたが、こんな国文科の学生のお勉強にだけ役立つ博物館的な見世物はいかがなものか。なんせ館長が旧弊な国粋派だから仕方がないとはいえ、同じ文学館でも180度視界を広げて自由闊達な展示を繰り広げて話題になっている萩原朔美館長の前橋文学館を見習ってほしいものです。

 

気分を変えるために年3回実施されている文学散歩に参加しました。最近は北鎌倉ばっかりだったのですが、今回は駅前を出発して比企一族終焉の妙本寺、芥川の借家があったが由比若宮、工藤祐経邸跡の実相寺を経て鎌倉アカデミアがあった光明寺までの半日コースを学芸員の山田さんのガイドで楽しく歩いた春の一日でした。

 

  天災は忘れた頃にやって来るが忘れなくてもやって来るのだ 蝶人

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東京都美術館で「エゴン・シーレ展」をみて

2023-03-10 11:14:17 | Weblog

 

 

蝶人物見遊山記第355回

 

音楽家にたとえるとモーツアルト、シューベルトに匹敵するほどの天賦の才に恵まれながら、スペイン風邪によってたった28歳で夭折したエゴン・シーレ。その薄命の無念を思えばコロナに罹ったにもかかわらず死ななかった私は、なんと幸運な人間だったことだろう、と思わすにはいられない展覧会でした。

 

シーレの同時代の師匠格のクリムトや孤絶派のココシュカ、あるいはウイーン分離派の表現主義の仲間たち、さらには当時画家を目指していたイトレルなどの作家の顔色なからしめたシーレの天賦の才は、それこそ一目瞭然です。

 

エゴン・シーレの植物画や風景画も素晴らしいが、彼の得意ちゅうの得意は、対象に肉薄しての、その存在の本源を引きずり出した人物像、とりわけ女性の肉体のスケッチに内蔵されているのではないでしょうか。

 

私は、裸の女を描いた大胆な輪郭線にさりげなく添えられた緑のあえかさこそ、絵画詩人エゴン・シーレの美の極まりに他ならない、と極言したい衝動に駆られるのです。

 

なお本展は来る4月9日までシャンシャンの居なくなった上野動物園の傍で開催中なり。

 

 長島は下らないことしかいわないが野球についてはいいことをいう 蝶人

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高橋源一郎著「高橋源一郎の飛ぶ教室」を読んで

2023-03-09 14:36:07 | Weblog

 

 

照る日曇る日 第1868回

 

源ちゃんが毎週金曜の午前中にやっていた「すっぴん!」というラジオ番組は時々聞いていたが、それが突然無くなったあと、2020年春から始まった「高橋源一郎の飛ぶ教室」はあまり熱心なリスナーではなかったので、本書を手に取ってみました。

 

番組の本編のダイジェストかと思ったらそうではなく、冒頭の短い3分間の語りの集積だというので、ちょっと馬鹿にしていたら、これが塵も積もれば富士山となるで、ほろりとさせられるようなこぼれ話が陸続と登場するので、さすが作家、さすが源ちゃんと声には声を掛けたくなるようないい読み物でした。

 

何を紹介していいのかまだ分からないのですが、高橋選手がデモでパクられて牢屋に入っている大晦日に、顔も見えない同牢人たちとアカペラ紅白歌合戦をやらかし、源ちゃんが「恋の季節」を歌ったなんて好い話だと思いませんか?

 

鎌倉らしい話題は彼が奥さんと一緒に貝殻拾いをした話。由比ガ浜の海岸では別になんてこともなかった貝殻が、帰宅してお皿の上に載せられると「燦然と輝くように見えた」と記す源ちゃん。流石に作家ですね。

 

作家といえば、彼が作家になれたのは、「さようなら、ギャングたち」を激賞した吉本隆明のお陰だったという話は有名ですが、その恩人の役を穂村弘に対して演じたのは源ちゃんでした。彼は、石田比呂氏によって全面否定された第1歌集「シンジケート」を「俵万智が三百万部売れたのなら、この歌集は三億冊売れてもおかしくないのに」と評して援護射撃したのです。

 

巻末の「さよならラジオ」は8年間続いた「すっぴん!」の創始者にして非業の死を遂げた元ディレクター山田隆志氏に捧げるレクイエムですが、しみじみと心に迫ります。

 

 「ルビコン」てふ名前のジープを御しながら夜河を渡る君はカエサル 蝶人

 

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西暦2023年弥生蝶人映画劇場その1

2023-03-08 18:10:09 | Weblog

西暦2023年弥生蝶人映画劇場その1


闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3235~40

 

1)ロン・ハワード監督の「EIGHT DAYS A WEEK-The Touring Years」

ビートルズの半生を辿る好個の2016年のドキュメンタリー映画。ラストのラストライブはやはり感動的だ。

 

2)リチャード・カーティス監督の「ラブ・アクチュアリー」

ヒュー・グラント、エマ・トンプソン、コリン・ファースなどの有名俳優が出演している2003年の所謂一つのウエルメイドラブストーリーずら。

 

3)アレハンドロ・ファデル監督の「マーダー・ミー・モンスター」

2018年のどうしようもないホラー映画。取り柄はアルゼンチン製というくらいか。

 

4)ディーデリク・ヴァン・ローイェン監督の「エンドレス・エクソシズム」

終始画面が暗い2019年の気持ち悪いホラー映画ずら。

 

5)エマニュエル・ローマン監督の「ふたりのヌーヴェルヴァーグ」

ゴダールとトリュフォーという副題が付いている2010年のドキュメンタリー。2人の交友とヌーヴェルヴァーグの興隆を要領よく紹介している。

 

  全体を下支えする一部として位置づけられることの不快さ 蝶人

 

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家族の肖像~親子の対話その91

2023-03-07 16:49:10 | Weblog

家族の肖像~親子の対話その91

 

2022年10月

 

姿形って、なに?

そのひとの様子だよ。

 

お母さん、手術、麻酔でしょ?

そうね。

 

パーセントって、なに?

100のうち、どれくらいあるか、よ。

 

やあコウ君、元気ですか?

お母さんと代わって。

お父さんじゃだめですか?

お母さんと代わって。

はいはい、いま代わりますよ。

 

お父さん、大好きですお。

お父さんも、大好きだよ。コウ君、どうかしたの?

しませんよ、しませんよ。

 

コウ君、今日はどこへ行きますか?

えーとお、図書館行ってえ、セイユー行きますお。

分かりましたあ。

 

お父さん、近鉄線みた?

みたよ。健ちゃんは乗ったよ?

 

綾部にトモエちゃんいた?

いたよ。

ヨシカズ君は?

いたよ。

 

お母さん、ぼく、ウエハラミツキ好きになりましたお。

え、そうなの。ウエハラミツキって誰?

いまテレビに出てる人。

あのアナウンサー?

そうですお。

 

お母さん、ふきのとう舎の連絡帳に、「ウエハラミツキ好きになりました」と書いてね。

はい、はい。

書いてくださいね。

分かりましたあ。

 

ぼく、フクモトリカ、レンブツミサコ、イシハラサトミに続いて、ウエハラミツキ、好きですお。

そうなんだ。続いて、かあ。

 

コウ君、いつからウエハラさん、好きになったの?

今ですお。

そうなんだあ。

 

お母さん、この花、なんの花?

センニチコウよ。

どこにあったの?

玄関のとこよ。

ぼく、センニチコウ好きですよ。

そう。お母さんもよ。

お父さんも。

 

コウ君、暑くない?

ないですお。

暑かったら、一枚脱いだらいいよ。

大丈夫ですお。

 

―コバヤシ散髪屋にて

おばさあーん、ウエハラミツキ、好き?

好きだよお。

好きだってよ。

 

お母さん、待ってくれ、って、なに?

待ってください、よ。

 

お母さん、ミワさん、居なくなっちゃったよねえ。

居なくなってしまったねえ。

 

お母さん、お墓参り行きますお。

行きましょう。

 

  またしてもどこかで誰かが喚いてる誰でもいいから殺したかった 蝶人

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詩安里有生 画長谷川義史「へいわってすてきだね」を読んで

2023-03-06 09:24:52 | Weblog

 

照る日曇る日 第1867回

 

2013年8月23日沖縄県全戦没者追悼式で朗読された詩に挿画をつけた絵本だが、なんというても「へいわって、ないかな。ぼくは、かんがえたよ」で始まる詩の展開が素晴しい。

 

普通の人は平和なんて抽象的な言葉だけで、その擬態的な中身なんて、なーーんも考えてないからね。その具体的な名辞が挙げられるから、「みんなのこころから、へいわがうまれるんだ」というフレーズに納得が生まれる。

 

しかしながら、この感動的なメッセージが全世界に発信された3年後、ニッポン政府は「平和維持のために」陸上自衛隊を配備したために、少年が、

 

「ちょうめいそうが、たくさんはえ、よなぐにうまが、ヒヒーンとなく」と歌った「平和な与那国島」が突如失われたことを、けっして忘れてはいけないだろう。

 

 

日本人のトップは誰かと騒いでいるがマラソンのトップはいつもアフリカ  蝶人

 

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「夢は第二の人世である」或いは「五臓六腑の疲れである」第121回

2023-03-05 09:31:32 | Weblog

 

西暦2022年神無月蝶人酔生夢死

 

みんなでハイキングに行きました。野道をどんどん歩いて行くと、それはやがて山道に代わり、山道をどんどん進んで行くと、大きな滝がありました。滝の下には大きな亀の親子が泳いでいたので、大きな網で右から掬って左に伏せると、そこは大きな屋敷の大広間で、畳の上を親子亀がノコノコ歩いているのでした。10/1

 

屋敷の奥から主人が出てきて、「おいおい、か弱い動物を苛める奴は、俺が許さん!」と怒りだしたので、みんなびっくり仰天して、元来た道をいっさんに走って、逃げかえったのでした。10/2

 

偉いサンたちと、さる重要な案件について打ち合わせをしていたその男は、総務課の女性のミスで、なぜか自分にだけお茶が配られなかったので、ドタマに来て、その電通ビルを爆破してしまいました。10/3

 

シナラという名の煙草売りは、あありにも美貌であったために、出逢う全ての男たちの関心を惹きつけ、とうとう某国の皇太子に見染められて、玉の輿に乗り、大過なく長寿を全うしたので、つい先ごろ、盛大に国葬が執り行われたそうだ。10/4

 

ド田舎の不毛の地に、30万人もの貧民を強制的に連行して、巨大な集合住宅を建てさせた揚句、彼らを闇に葬ったのは、どこのどいつだ?10/5

 

久し振りに文化出版局のヒサダさんに会ってから近所の定食屋へ行ったら、「ササキさーーん」と大声で呼ぶ人がいたので、誰かと思ったら広告のムラカワさんだったので、「病気はもう治ったんですか?」と訊ねると、「すっかり元気になってこの通りです」というので安心した。10/6

 

韻文は散文より強し。私が原文を改定した条文は、非常によく出来ていたのだが、それをコピペする途中で霊感に襲われて、そのエスプリをワードに書き始めたために、オリジナル原稿は永久に失われてしまった。10/7

 

夜遅く玄関の鈴が鳴ったので、扉を開けると道端に杖をついた僧侶姿のフマ君が、からし色のコートを羽織って立っているので、「こんな時間にそこでなにをしてるんだ?」と訊ねたが、いつまでたっても黙っている。仕方なく500円玉を差し出すと、無言で托鉢袋の中に収めてから、一礼して立ち去った。10/8

 

先日の大台風で最悪最大の被害を出した、その地方の豪邸の大門の記憶を後世に伝えるべく、大地主の名前をとって「高倉門」と命名された。10/9

 

7時のニュースのうらなりアナウンサーを、画面越しに磁石で身動きできないように固定していたら、みなさまの公凶放送から、クレームが来たが、知らん顔して、そのままにしてある。10/10

 

おらっちが、学校の昼休みの時間に、ショスタコの「ワルツ」を大声で歌っていると、近所の小学生が近寄って来て、一緒になって歌ってくれました。10/11

 

「早くお得な老人ホームにツバをつけとかなくちゃ、後になって、臍を噛むことになるよ」と、ビートルズのリンゴ・スターが囁いた。10/12

 

死んで初めて、この世と、あの世の間には、境目がないことが、分かった。この世がすでにあの世だったように、あの世も、じつは、この世だったのである。10/13

 

「これからハーメルンの笛吹きがやって来て、この悪魔列島の人間をぜんぶ滅ぼすので、早く逃げろ!」と、健さんがこっそり教えてくれたので、逃げ出そうと思うのだが、どこへどう逃げたらいいのか、てんで分からないずら。10/14

 

軍部は、再建された帝国の最終戦争に備えて、富士山の中腹に、巨大な大砲を据え付けて、駿河湾からのミサイル攻撃に、対応することにしたそうだ。10/15

 

わいらあ、その奇妙な3人組の愛国中学生に対して、レクチャーするように頼まれたので、いろいろ考えた末に、LachとRackについて話すことに決めたんよ。10/16

 

会社は、私と妻が不当労働行為を働いたと言い懸りをつけて、巨大な弾劾ポスターを作って全国の目抜き通りに張り出したので、私たち夫婦は、この国のどこにも居られなくなっり、暗闇にまぎれて夜逃げしたのよ。10/17

 

「不安の正体」という映画をみながら、それをPCに録画しようと、いろいろやってみるのだが、これが、全然できないのよ。10/18

 

45度に腰の曲がったおばあさんが通りかかった。街の悪童が、「おばあちゃん、気分天転換に海老反りブリッジしてみないか」と盛んに呼びかけている。10/19

 

昼飯を喰おうと思って、この町角に立って、およそ2時間になるが、1台のバスも、電車も、やってこない。もしかすると、この町には、交通機関が無いのかも知れない。10/20

 

散歩していたら今井さんを見かけた。そういえばこないだ「久し振りにどこかで映画でもみませんか?」とメールを入れたっきり、音信不通になっていたことを思い出して、後を追ったが、今井さんはどうやら、あの割烹付きの木造列車に乗り込んでしまったようなのだ。10/21

 

払曉の始発電車に乗ろうと4,5人の日本人観光客が駅に向かって歩き始めたので、おらっちも後に続こうとしたのだが、急に尿意を催したのでトイレを探したのだが、そんなものはどこにもない。10/22

 

あたしが新宿伊勢丹で、オレンジ色のワンピースを買ってから、表通りに出ると、大勢の人が空を見上げている。どうかしたのかと思って、あたしも見上げると、大空の大半が、氷で覆い尽くされ、白い尖った塊が、次々に交差点に落下しているのだった。10/23

 

まだリーマンやってるおらっちだったが、他の社員も一緒のプロジェクトをやってる。夜になったので、誰かが勝手に出前を頼んでるようだが、後で伝票をおらっちの所に持ってきても、ぜったいに駄目だからな。10/24

 

このたび我が家がなんたらコンテストに優勝したというので、町内会長が盛大な祝賀会を開催したいと言うので、頼むからやめてくんろ」と頼んだにもかかわらず、それはおらっち欠席のまま公民館で決行され、ちらと覗いてみると会長以下全員が素っ裸で「カッポレ、カッポレ、アマチャデカッポレ」を踊りまくっていた。10/25

 

ナベさんが、我が社のキモスイと称する精髄を、全世界いに向けてアウトプットしようとするので、おらっちは「阿呆か、んなもん誰も見向きもせえへんで。やめてけつかれ」というたんやが、発射されてしもうたずら。10/26

 

「ウオリアーズを捜せ」みたいなPCゲームに、どうやら嵌ったらしい。ニンニン君が、ありとあらゆる交通機関に出没するので、おらっちは、モグラ叩きを持って、あちこち駆けずりまわっているのよ。10/27

 

おらっちがぶらぶら歩いていたら、向こうからやって来たあまり親しくも無い先輩が、「やあササキ君、久し振りだね。あのサテンで美味しいコーヒーでもどう?」と頻りに誘うので、「じゃあちょとだけ」というて入ったが、さして話すことも無い。10/28

 

しばらくするとその先輩は、「ちょっと思い出したことがあるので外に出て、すぐに帰って来るから、ここでそのまま待っててくれないか」というので、承知したが、いつまで待っても帰ってこない。10/28

 

30分近く待ったが、先輩はまだ戻ってこないので、金を払ってサテンを出ようとしたが、コーヒー1杯が1850円だと言うので驚いた。仕方なく手持ちの全財産の500円玉を渡して、「残金はもうすぐここに戻って来る男が払うから」というてその場を逃れたが、その後は知らんがな。10/28

 

文学的なことが苦手で理学的なことが得意だった昭和天皇とは、正反対のおらっちは、「だからこそ理系の大学を受験してみよ」と薦められ、会場にやってきたら、無数の仕出し寿司が並んでいた。10/29

 

(承前)どれでもよいから、この仕出し寿司を食べれば、その底から試験問題が浮かび出て来るというので、片っぱしからたいらげたが、すぐにお腹がいっぱいになっただけで、底にはなにも現れないので、楊枝をくわえたまま会場を後にしたのよ。10/29

 

珍しく宣伝課にやって来たオノエ会長が、「会社の業績が悪くて、取締役会が盛り上がらないので、何かいい知恵が無いか?」というので、とりあえず全員裸になってカッポレを踊ることになったようだ。10/30

 

おらっちは、出張土産に、女子中学生が喜びそうなものを、たくさん買って帰ったのだが、それをお昼の大食堂で配ろうとしたら、校長、教頭以下ダサイ男性教員が、おっかない顔でおらっちを睨みつけるので、えらく消耗したずら。10/30

 

綾部発の何鹿バスの最後部から振り返ると、バス会社の制服姿の少女が必死の形相でなにか叫びながら、おっかけて来る。ふと最前部の運転席を見ると、無人である。これは大変なことになった、と、おらっちは青ざめた。10/31

 

     モーツァルトもべートーヴェンも作れまい「きょうの料理」のテーマ音楽 蝶人

 

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三浦淳史著「英国音楽大全」を読んで

2023-03-04 09:12:09 | Weblog

三浦淳史著「英国音楽大全」を読んで

 

照る日曇る日 第1866回

 

昔懐かし三浦選手のイギリス音楽にかんするエッセイ、評論、楽曲解説を網羅した、嬉し楽しのどっちゃり分厚い読み物です。

 

むかし音楽之友社から出ている「レコード芸術」という骨董雑誌があって、(今でも細々と続いているようですが)、小生はそこに掲載される、この三浦淳史や吉田秀和や宇野功芳の「銘文」を読むのが楽しみで、時々本屋で買ったりしていたのです。

 

文は人なり、とは誠に至言でありまして、「レコード芸術」には如上の3氏以外にも数多くの評論家が執筆していましたが、「銘文家」はただの一人もおりませなんだ。

 

あだしごとはさておき、わたくしはこの三浦選手のお陰で、ディーリアス、エルガー、ブリテンをはじめとする英国クラシック音楽の魅惑の世界に導かれ、ビーチャム指揮ロイヤル・フィルやバルビローリ指揮ハレ管のレコードなどを買い集め、英国世紀末詩人ダウスンの絶唱「シナラ」に惹かれることになったのでした。

 

また三浦選手は、英国の作曲家バターワースを論じながら1978年10月にシカゴでバターワースの「イギリス田園詩曲」を振った名指揮者カルロス・クライバーに触れ、

 

「シカゴ交響楽団との「ブラ2」の終曲のリハーサルで、カルロス・クライバーは真面目くさった団員たちに「君たちはいつもほほえまないの?」と問うて、本番では彼が求めている「嬉びの感情」を手に入れることができた」

 

いう短いこぼれ話を引用していますが、それは彼がかねて「タイム誌」を愛読していたからなんですね。

 

   7人の仲間と落ちてゴミ箱の周りを飾る椿の花 蝶人 

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すべての言葉は通り過ぎてゆく第114回

2023-03-03 09:46:45 | Weblog

すべての言葉は通り過ぎてゆく第114回

 

西暦2023年如月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第411回

 

 

横浜のレンガ倉庫付近に米軍が常駐するというが、なんで横浜市長と神奈川県知事は体を張って阻止しない。彼らが進駐しているだけで、中国、北朝鮮にとって横浜は敵地となり。戦時には無用のミサイルの雨が降って来ることになるのだぞ。2/1

 

白内障の手術のライブビデオなんか、見なきゃよかった。キューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」よか遥かに怖いずら。2/2

 

毎日のようにネットで映画を見物しているが、ほとんどが駄作。とくに最近のハリウッド映画などは酷いので、冒頭の3分で視聴を止めるか、3倍速、5倍速、あるいはぶっ飛ばし、見飛ばしで見物しているが、こんなのを試写会で2時間も見せられたら拷問だろうな。2/3

 

お金はないのに、お金がどんどん無くなっていくほどつらいことはない。悪事とは知りつつ「2時間5万円の高額バイト」に手を出す素人の気持ちはよく分かる。2/4

 

異次元男が、またまた超側近をトカゲ切りしたが、そもそも「同棲婚を認めたら、家族観、価値観、社会が変わってしまう」と怯えている超保守的な異次元男こそ弾劾され、辞任してしかるべきなのだ。2/5

 

更迭された荒井某によれば、秘書官全員が同棲婚に反対の差別主義者らしい。異次元男は、自身を含めて全員を厳しく査問して、結果次第では首相秘書官全員を罷免せよ。2/6

 

在日米軍は陸上と海兵隊で2万人、航空機150機。日本は陸上14万人、艦艇140隻、航空機360機。台湾は陸9.4万人、海兵隊1万人、艦艇250隻、航空機520機。対する中国は陸上97万人、海兵隊4万人、艦艇750隻、航空機3030機。戦えばどうなるんだろうね?

2/7

 

軍事費倍増、子育て費倍増をお経のように唱えるだけのお気楽異次元男よ。てめえの仕事は、税金ではなく、「自費で」その財源を工面することだ。2/8

 

自殺も、祖国離脱の海外移住も、浄土教の「厭離穢土欣求浄土」という観念に拠っているのではないだろうか。2/9

 

所有するCDの大半が、途中で再生不可になってしまった。いつのまにやらみな湿気にやられて盤神経痛になってしまったのだ。もうCDなんか絶対に買わないぞ。2/10

 

マスクをつけるとかパンツを脱ぐとかは、それこそ個人の自由なのだが、この節のこの国のひとは、おかみがマスクしろとか、パンツヌゲとか言われないと、できなくなっちまったのかね。2/11

 

墓場から顔を出したサトウ首相が、「オラが口を出すのもなんだが、政権批判が出来ないメディアは、即刻退場しなさい!」と言うたげな。2/12

 

公凶放送の調査では、借金だらけで余分な金なんかどこにもないのに軍事費や子育て費を倍増しようとする異次元男の支持率が上がったというが、気が狂ってるのは異次元男だけじゃなくて、それを支持する阿呆莫迦国民だあね。2/13

 

健康保険証を廃止してまで、なにがなんでもマイナカードを強制しようとする国家権力。フクイチの惨劇と安全安心をかなぐり捨てて、なにがなんでも原発を再開しようとする異次元男。2/14

 

かつてのワイマール政権時代のイトレルのような役割を、異次元政府は果たしつつあるようだ。2/15

 

世界水準の宇宙ロケットはもちろん、自前のジェット機さえ飛ばせなくなったこの国は、もはや2度と舞いあがれないだろう。2/16

 

公凶放送の朝ドラをみていたら、傲慢な編集者が新人の歌詠みに、「ストレートな愛の歌を詠まなければ本は出してやんない」と恫喝していたが、「第2の俵万智」ならともかく、歌集の殆どが自費出版なのだから、これはおかしな言い草だな。2/17

 

プレバトの夏井が梅沢富美男の「赤チンの膝の記憶や養花天」を赤チンとイジメの記憶養天花」と直したが、もちろん元のほうがよい。確かに梅沢はイジメの話をしたが、それをこの句に詠みたかったわけではない。この人は時々恣意的で不条理な判定と直しをするので迷惑だ。2/18

 

大山鳴動して鼠1匹。米国は、中国製の気球は結局軍事目的ではなく民間の気象観測目的だったと今頃になっていうのだが、そんなら焦り狂ってミサイルで撃墜するほどのことでもなかった。それにしてもアメリカにならって撃墜撃墜と騒ぎたてるこの国の漫画的な付和雷同ぶりは酷過ぎる。2/19

 

北朝鮮のミサイル発射のお陰で、「あさイチ」で「朝ドラ受け」が飛ばされたと文句をいう若者のほうが、「北朝鮮けしからん、国連安保理決議違反だあ」と、型通りに文句をいうたり、抗議したりする当局者や公凶放送よりも、まともな政治感覚をしているずら。2/20

 

よしんばウクライナが100%ナチ国家だとしても、それをプーチン大ツアーリ国家が軍事併合して構わないことにはならない。2/21

 

剛が主演する関西テレビの連ドラをみたら、与党の首相と幹事長の内部闘争の話だったので驚いた。せめて与野党争闘の裏話にでもしてくれないかと思ったのだが、それほど野党の存在感が希薄ということなんだろうな。2/22

 

ウクライナ戦争開始から1年。守るも攻めるも、止める理由がない以上、まだまだ続く泥沼だ。終戦ないし休戦があるとすれば、両指導者とりわけプーチンの失脚ないし暗殺だけだろう。2/23

 

ともかく一度米国への盲従をちゃらにして、日米安全保障条約を解消し、日米戦争同盟を解体して独立自尊の道を探ろうではないか?2/24

 

久し振りに十二所果樹園に行ったが、昔より梅が少ない。開花する前に蕾のできない枝を大胆にカットしなかったから、こういうていたらくに陥るのだ。2/25

 

まだちょっと生乾きなのに、慌ただしく洗濯物を取り込んでしまう自閉症児者は、我が家の長男だけだろうか?2/26

 

1年間の死者は、米軍の推定では、ウクライナ軍10万人、ロシア軍4~6万人。ウクライナの兵力は50万人(現役20万)、ロシアは133万人(現役83万)だから、戦争が長引けば長引くほどウクライナが不利になる。軍事的には早く停戦か休戦したほうがいいだろう。2/27

 

「街を森に変える」と宣言する住友林業の誇大広告が阿呆らしい。コンクリの上に材木を張ったくらいで、小鳥が飛んでくるわけがないじゃないか。2/28

 

    ゴミ箱の周りに落ちて生涯の最後を飾る椿の花は 蝶人

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なにゆえに第108回~西暦2023年如月蝶人加藤風月狂歌三昧

2023-03-02 11:07:15 | Weblog

なにゆえに第108回~西暦2023年如月蝶人加藤風月狂歌三昧

 

ある晴れた日に 第712回

 

なにゆえに異次元男を首相に据えたニッポン全国無茶苦茶になる

 

なにゆえにキムタクと中居が嫌いなのか特に理由はないんだけれど

 

なにゆえに太田光と岡田准一が嫌いなのか特に理由はないんだけれど

 

なにゆえにミヤネ屋と中野信子が嫌いなのか特に理由はないんだけれど

 

なにゆえに新たな市役所を作るのか誰にも不便で辺鄙な場所に

 

なにゆえにすべてが虚しいと断言しないすればすべてが崩壊するので

 

なにゆえに強盗犯に夢中になるもっと他に大事があるだろう

 

なにゆえに今日帰りますと耕がいう明日の雪降りが厭なので

 

なにゆえに楽章毎に拍手するその演奏が素晴らしいので

 

なにゆえにほとひらの雪さえ降らなんだ大雪大雪と騒ぎまくって

 

なにゆえに閣議決定で何でも決める安保、原発、憲法破壊

 

なにゆえに気球撃墜大会が始まるウクライナ戦争に飽きたので

 

なにゆえにとく逝きし人が羨まるこの世がどんどん悪くなるので

 

なにゆえにこの世がどんどん悪くなる阿呆が自公を支持しているので

 

なにゆえに予算がないのに軍事費倍増お前は令和のドンキホーテ

 

なにゆえに予算がないのに育児費倍増お前は天下の嘘つき男

 

なにゆえに死顔はギュッと引き締まるカロンの河を渡る準備に

 

なにゆえに未練ありげにまだ生きるわが老醜を無惨に晒して

 

なにゆえに日一日と春に成るあんなに毎日寒かったのに

 

なにゆえに寝込んだ顔を撮りまくるそんなの撮ってどうするんだ

 

なにゆえにウクライナ戦争は終わらない専制君主の自儘ゆえに

 

なにゆえにニッポン人の猫背直らぬ米帝にコテンパンにやられて

 

なにゆえに中国の対話提案にけちをつける林よそれがお前の仕事じゃないか

 

なにゆえに「太陽の塔」を傷つける息子の「こねこ」が心配だ

 

なにゆえに朝夷奈峠で法螺貝を吹く太郎冠者と次郎冠者が

 

なにゆえに朝から晩まで電話がかかるあたかも一緒に暮らしているように

 

 

 世間では防衛費と言うけれどほんとは軍事費と呼ぶべきである 蝶人

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