Let Love Rule (20th Anniversary Deluxe Edition) / Lenny Kravitz (2009)
レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)のデビュー作「Let Love Rule」のデラックス・エディション2枚組。オリジナル・アルバムのリマスターに加えて、ボーナス・トラックや当時のライヴ音源を収録している。もちろんオリジナル・アルバムのCDは持っているが訳あり盤(傷あり)を格安で見つけたので購入。
彼が登場した80年代終わりはロック復権の時でもあり、シンセを多用したデジタルな音楽性を持つバンド全盛の時にあって、思いっきりレイド・バックした70年代のアナログなロックという意味で「古くて新しい」アーティストだった。多分ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)などもその範疇に入るのでは(そういえばガンズのギタリスト、Slashはレニーの同窓生だそうです)。ギター、ベース、ドラム、何でもござれのマルチ・プレーヤーであるレニーは器材や録音もアナログを好み、そのヴィンテージ・コレクションはマニア並みだとか。確か3枚目のアルバムにそういった器材の写真が載っていたはず。
自分は2作目をちょこっと聴いていて、3枚目からリアル・タイムで購入し始めたので、この1作目は完全にあと聴き。正直最初は1で声が裏返ったり、恥ずかしげもなく「Love」と連呼する表題曲2などに抵抗を覚えた記憶がある。当時は誰もが時代遅れと感じてちょっと口にするのを憚られた70年代の「Love & Peace」という空気を恥ずかしげもなく前面に出していたし、ギターはフライングVだし、ファッションも裾の広がったベル・ボトムだったりしたので、今考えるよりももっと奇異な感じで捉えていたのだろう。その頃、巷ではまだスリムのストーン・ウォッシュのジーンズ(!)が流行っていたのだ(←今はコレの方が恥ずかしい…)。
デラックス盤となると気になるのはボーナス・トラック。1枚目にはデモ音源が追加収録されているが、あまり感触は正規発表ヴァージョンと変わらない。もともとスタジオで全部自分で演っちゃうような奴だからある程度出来あがっているのだろう。2枚目にはライヴ音源(90年、89年)を収録。特にライヴ音源は当時の彼の勢いがよく分かる好ライヴで素晴らしい。最後の2曲は音飛びで聴けず(涙)。←そう、これが激安で手に入れた理由なのです。
中古店にて購入(¥315)