憲法記念日の昼に鶴舞公園を訪れたあと、場所を大須に移して昼食。この日の鶴舞公園は、公会堂で「左」寄りの集会があり、それに対する「右」寄りの街宣車が集結し、周囲は警官や機動隊だらけという物々しい雰囲気。その中にコスプレをした若い人達も多く居て、まさにカオス(笑)(←最近、なぜか鶴舞公園はコスプレ&撮影会のメッカとなっている様子です)。そんな中、交通規制を受けながらバイクで移動して大須へ。
名古屋・大須の万松寺の横にある蕎麦屋「丁子屋」。創業は昭和28年(1953)だという。名古屋きっての繁華街だし、近辺には寺が多いので(実は愛知県の寺院の多さは全国一なのです)、戦後からとはいえ、蕎麦屋は随分と重宝して栄えたことだろう。でもやはり名古屋には昔からうどん屋の方が多い(うどん屋でも蕎麦を出すしね)。向かいには名古屋の喫茶店を語るときに外せない「コンパル大須本店」がある。蔵のような造りだが。店舗はさほど古くなさそう(塗り直しはしてあるようです)。暖簾をくぐると、右にテーブル席、左に小上がり席、奥に厨房があり、いかにも蕎麦屋といった風情。奥からトントンと蕎麦を切る音が聞こえてくる。店が開いてすぐの時間だったが、すでに先客があり、注文した品を待っている様子。自分の後にも何人か客が入ってきたが、意外にも男性のひとり客が多かった。
こちらは変わり蕎麦でも有名。前から試してみたかった「ゆづきりそば」を注文した。しばらくして黄色みがかった蕎麦が2段のせいろに入れられて運ばれてきた。蕎麦屋では珍しく、盆の上ではなく直接テーブルの上にせいろとつゆが置かれる。蕎麦は細く、やや平打ちで、箸で手繰るまでもなく、しっかりとした張りがあるのが分かる。香りはさほど強い訳ではないが、口に入れると、鼻を抜けるいい感じの柚子の風味が広がって旨い。つゆは東海地方のつゆにしては思ったほど甘くなく、蕎麦の風味を損なわない程度(※一般的に東海地方の蕎麦屋、食堂は甘めのつゆを出す店が多いです)。山葵を少しつける事で柚子の風味が変わって面白い。張りがあって食感も良く、なかなか旨い蕎麦だった。サラッとした蕎麦湯を足していただき、ごちそうさま。(勘定は¥1,300)
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↓ 「鶴舞公園」(明治42年・1909・開園)。正面にある「噴水塔」(下左・後ろは「公会堂」)と、「奏楽堂(復元)」(下右)。園内を巡回する警官とコスプレイヤーだらけの不思議な日だった。
↓ 威厳ある「名古屋市公会堂」(昭和5年・1930・建造)。中学生の頃からしばしばロックのコンサートで通っている。一番最近は2012年のロジャー・ダルトリー(Roger Daltrey)。
↓ 鶴舞公園を出て大須に向かうと気になる建物が…。思わず引き返して見てしまった「名探第一記念橋ビルヂング」(昭和49年・1974・建造)。現役のビルだがその荒れっぷりに目が離せない。
丁子屋
愛知県名古屋市中区大須3-29-6
( 大須 手打そば 丁子屋本店 ちょうじや 柚子切り蕎麦 ゆずきりそば 鶴舞公園 つるまこうえん つるまい 市公会堂 )