一昨年オープンしてすぐに人気店となったラーメン屋「麺切り・白流」へ初訪問。行ってみてびっくりしたのだが、場所は岐阜県瑞穂市ののんびりとした田んぼの中。何しろこちらの店舗辺りから西を眺めると、遠くに暖冬ゆえほんの少しだけ雪化粧した伊吹山と伊吹山地が見えるというなんとも長閑な立地(写真下)。
ご存じの通りこちらは岐阜県関市の有名ラーメン店「白神」出身の方が独立して開いた店。「白神」出身といえば尾張旭市の「麺喰」、瀬戸市の「かたぶつ」、岐阜市の「あらき」、「イロドリ」という、今をときめく人気ラーメン屋ばかり。それぞれが違うタイプのラーメンを主軸に置いて、それぞれが人気店となっている。それだけでも白神主人の手腕が分かろうというもの。自分も昔は「本店」「二代目白神」共に通っていたので、他の店主同様こちらの主人の仕事も見ているが、彼が一番長く在籍したのだとか(知らなかった)。
店の前の駐車場に車を停めて中に入る。給仕の快活な女性も、主人がかつて店長をやっていた「二代目」で働いていた女性だ。カウンター席に案内される。店は他にテーブル席と小上がり席。場所柄なのか小上がりの方には小さい子供を連れた家族客が多かった。品書きからこちらのラーメンの特徴を一番表しているだろう「特製醤油そば」を注文した。こちら「白流」は日によってスープを引く素材(焼き干し)が異なるという、変わった(そして大変な)手法の店。この日は”スズキ(焼)50、アサリ(活)50”という素材の割合が書いてあった。このやり方で毎日スープのバランスをとるのって難しいだろうなァ。スゴイ。
しばらくして「特製醤油そば」が登場。水面にはチャーシュー4枚、煮玉子、青ネギ、海苔、ワンタン、細メンマと豪華な具材が並んでいる。まずはスープ。飲み比べた訳ではないのでスズキの特徴っていうのは分からないが、久々に”ガツンとこない”味わいが好印象。じんわりと旨味がやってくる。かえしとのバランスもいい。旨いナー。麺を手繰る。こういう澄んだスープでは珍しく、太めで平打ちの縮れ麺。ツルンと跳ねるような口当たりが楽しい。50%を超えるというからかなりの多加水麺だ。チャーシューも自分好みのしっかりと噛み応えが残る出来栄え。白神時代の主人がこういうタイプの限定を出していたというイメージは無かったが、どこを取っても完成度が高い。最近は昔と違ってスープを飲み干すなんてことはほとんど無かったが、久々に全部飲み干してしまった。遠いのだけが玉にキズ…。(勘定は¥1,000)
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岐阜県瑞穂市森860-1
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