名古屋市の代官町商店街にある昭和3(1928)年創業という老舗食堂「一正亭(いっしょうてい)」。「メニュー名が気になって仕方がないシリーズ」(笑)の第2弾は「コーライヨク」(ちなみに第1弾は「合の子」。こういうのは調べずに注文するのが一番面白いんだけれど、以前についつい調べてしまっていて、肉の天ぷらのことだそう。名前と料理の由来はまだよく分からないが、中華料理のようで「高麗肉」という字を充てている場合が多いようだ。肉の天ぷらという時点で、もうだいたいどんな料理なのかは想像がつくが…。
店に入るとこの日はたくさんの客で席が埋まっていた。自分の座ったテーブルの前の席の客がカキフライ定食を食べているが、これが何とも旨そう。季節的にも終わりだろうし、ヴォリュームがあるのに¥650という値の安さで、思わず注文しそうになったが、初志貫徹し、コーライヨクとライスを注文した(コーライヨクは単品のみ)。しばらくしてトンカツ程度の厚さの豚ロース肉を切ったものに、衣をつけて揚げたコーライヨク、それに平皿にのったライスが運ばれた。サクッというよりフワッと揚がった衣は少し甘さを感じるもので、いわゆる天ぷらの衣とはちょっと違う。醤油でもソースでもどっちでもいけそうな味で、旨い。一緒に出されたのは辛子醤油だったかな(最近忘却がひどいなァ…)。単調になりがちな味を、付け合わせやテーブルの上に置いてある梅干しで変化を付けつつ、美味しくいただいた。どこか他にもあるのかな、コーライヨク。
この店はどの料理の値付けも安いし、今風でない昭和の味付けが楽しめる。何度来ても発見がある店だ。以前に洋食屋と紹介してしまったが、メニューには中華そば、さしみ定食、鍋などもあり、どうジャンル分けしていいかよく分からない。メニューを見ていたら、今度は「カレービフ」、「ハヤシビフ」という名前が気になって…。また来なければ!(勘定は¥630)
↓ 食事の後に訪問した千種区の「揚輝荘」。中部地方の近代建築に精通していらっしゃるshortwoodさんのブログで拝見し、是非訪問したいと思っていた。
↑ 揚輝荘「聴松閣」(昭和12年・1937建造)の鮮やかな表玄関(左)と、地下の旧舞踏場の舞台(右)。舞台床には埋め込み式の照明も設置されていた。
※この地下舞踏場は夜間にたった¥3,000で借りれられるとの事。スゴイ。借りてみたいが用事が何もないなァ(笑)。
↑ 地下舞踏場のソファ。ガラス窓にはヒマラヤ山脈が!(左)。 照明器具もワン・アンド・オンリー(右)。いちいち凝っている。
↑ 北園の「伴華楼」(昭和4年・1929建造)と「白雲橋」。どれも名古屋市の指定有形文化財。こちらにも詳しい説明があります。
↑ 昭和5年(1930)建造の「伊藤銀行本店」ビル正面にあった商標(左)。 陽輝荘からほど近い「東山給水塔」(昭和5年・1930建造)。
いやぁ、金持ちの道楽ここに極まれり。用途不明とされる地下道なんかもあり、まさに魔宮。これはもう国宝でいいんじゃ…。
レストラン 一正亭
愛知県名古屋市東区代官町13-9
( 代官町 いっしょうてい コーライヨク コウライヨク 高麗肉 合いの子 あいのこ 合の子 間の子 代官町商店街 いとう呉服店 松坂屋 )
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