はっぴいえんど / はっぴいえんど (1973)
大滝詠一、細野晴臣、鈴木茂、松本隆の4人による「はっぴいえんど」のファースト・アルバム。もちろん後追いの自分ははっぴいえんどを系統立てて聴いてきた訳ではなく、YMOにハマっていた小~中学生時代はもちろん、大人になっても一部の曲を除いてほとんど聴いてはこなかった。やっと最近、細野晴臣のソロ作品を少し聴くようになって、ならばとベスト盤から先に手を出した次第。すでに”日本のロックはここから”的な評価が定着しているので、そこに付け加えることは何も無いが、のちの歌謡界を含む日本の音楽界を語るのに上記4人は絶対に外せないので、そんな才能が集まった奇跡的なバンドが奏でる音楽には単純に興味が沸く。
1970年という発表年は本国アメリカでさえロックの過渡期で、能天気なウッドストック幻想がオルタモントで打ち砕かれた時代。ベトナム戦争の影(というか真っ只中)もあった。そんな時代の雰囲気が日本にも押し寄せていて学生運動も盛んだった時代のはず(自分は幼児だったので知らない)。この盤を聴くとそういった世相はあまり強く感じさせず、歌詞に焦燥感は感じさせつつも、あくまで日常的な言葉でクールに曲が展開されていく。アメリカのロック(西海岸や南部等)の影響というか、ほぼ同時進行形といってもいいくらいのタイムラインなのに、それらと遜色ない音が録音されているのが凄い。つまり日本語の歌以外は向こうの音そのままといってもいいくらいなのだ。どうして今ほど情報も多くなかっただろう当時の日本でそんな事が可能だったんだろう。
オークションにて購入(680)
- Label : EMIミュージック・ジャパン
- ASIN : B00005646A
- Disc : 1
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