ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Hot Spot : Original Motion Picture Soundtrack

2015年06月19日 | サウンドトラック

The Hot Spot : Original Motion Picture Soundtrack (1990)

怪人デニス・ホッパー(Dennis Hopper)監督のアメリカ映画「ホット・スポット」のサントラ。プロデュースはあのジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche)。映画は未見で内容は知らないが、ジャケットにも記された参加メンバーがものすごいので、遅ればせながら購入。もちろん発売当時はこのアルバムの存在も知らなかった。そのミュージシャン達とは、

John Lee Hooker - Vocal, Guitar
Miles Davis - Trumpet
Taj Mahal - Guitar, Vocal
Tim Drummond - Bass
Earl Palmer - Drums
Roy Rogers - Slide Guitar
Branford Ellis - Keyboards

と恐ろしい程の面子。何はともあれ、ブルースの巨人、ジョン・リー・フッカー(John Lee Hooker)と、ジャズの巨人、マイルス・デイビス(Miles Davis)が共演しているというだけでもスゴイ。実際のレコーディングがどんなだったかはよく分からないが、2人が一緒のスタジオに入ったとは考えにくい。たぶんマイルスのトランペットが「あとのせ」というのが妥当なところだろう。で、曲はと言うと、ジョン・リー独特のブギーのリズムに、これまた特有の「Moan(呻き)」が加わって静かに進行し、そこにクールなマイルスのミュート・トランペットの音色が重なるという、ある意味究極の世界。どちらも決して熱くはならず、徹底的にクール。カッコいい。このコラボのアイデアは誰から出たのだろう。ジャック・ニッチェか、それとも自身、音楽に造詣の深いデニス・ホッパーか。こんな組み合わせは夢には見ても、なかなか実現はしないもの。発表されたフォーマットはやや中途半端にせよ、作品として結実したのは大したもの。特にマイルスを引っ張り出したのは快挙だろう。このレコーディングに関する詳しい情報が見当たらないのが残念。翌年に亡くなっているマイルスだが、この音が、もっとずっと以前の録音を編集したもの、っていうオチさえ有りそうな気が…。

amazonにて購入(¥720)

  • CD (1990/8/31)
  • Disc: 1
  • Format: Compilation, Soundtrack, Import
  • Label: Verve
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不二家 飯田橋神楽坂店 @東京・神楽坂

2015年06月18日 | 東京都(老舗)

横浜・元町で明治43年(1910)に創業したという洋菓子店「不二家」。今では全国にチェーン展開し、何もブログで取り上げることもないが、今回泊まった神楽坂には「日本でここだけ!」と謳う「ペコちゃん焼」があることで有名。昔はペコちゃん焼を売る店が10店程あったというが、今は全国でここだけ。どうしてこの店だけになってしまったのか…。発売され始めたのは60年代の終わりというが、2007年に不二家が不祥事を起こした際に、この店だけ独自路線で販売し続けたりして注目され(自分もニュースで見た)、何だか他の店舗と違う独立性を感じた方も多かっただろう。店は半地下になっていて、店の中でどんどん焼かれていた。長蛇の列という訳ではないが、常に行列が出来ていて大人気。せっかく店の前を通ったので家族のお土産にと思って、賞味期限を店の人に確かめてみると「当日中」との答えで断念。結局、味見としてひとつだけ購入した。色々な餡が発売されていて、中には惣菜タイプのものまであったが、結局ごく普通の「小倉あん」にする。

宿泊先の部屋に落ち着き、出していただいたお茶と共に早速食べてみる。購入する前はいわゆる人形焼きみたいに、フワッとした記事にあんこが入っていると思っていたが、カリッとした皮に入っている。つまり今川焼(大判焼)。それでもペコちゃんの顔の形なので厚みがあり、食べた感じもちょっとだけ違う(気がする)。店内で焼いているし、出来た端から売れていくので熱々。目の部分が飛び出ているので、ちょっと怖い顔になっているが、なかなか旨いものだ。他で売っても充分売れそうな気がするんだけど、「ここだけ感」がいいのかな。それともこの店にしかないコツでもあるとか…。(勘定は¥138/個)

 ↓ 神楽坂の狭い路地の中に趣ある千鳥破風の「熱海湯」(昭和29年・1954・建造)に行ってみた。もちろん夜に出直して実際に湯船に浸かる。高い天井にタイル絵、それに富士山のペンキ絵という絵に描いたような典型的な銭湯。

 

 ↓ さすがに御徒町にある「燕湯」程ではないが、やはり東京の銭湯は熱い。素晴しい佇まいで、最高に気持ち良かった。帰り際には小雨が降り、神楽坂の石畳がしっとり濡れて何ともいい雰囲気に…。

 

 

不二家 神楽坂飯田橋店

東京都新宿区神楽坂1-12 

( 神楽坂 飯田橋 かぐらざか ふじや ペコちゃん焼き ぺこちゃん焼  熱海湯 あたみ湯 ちどりはふ 石畳 )

コメント (3)
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芋甚 @東京・根津

2015年06月17日 | 東京都(老舗)

 根津神社から不忍通りを渡って東側にある甘味処「芋甚」。創業は大正元年(1912)。ビルの1階部分が店舗になっている。大正以前は焼き芋屋だったそうだ。初代が甚蔵と言う名で、その頃からの通称が「芋甚」。現在はそのまま店名になっているが、今の建物に建て替えるまでは「尾張屋」という屋号を名乗っていたとのこと。店は近所の子供やご老人たちが集まる格好の場所になっているようで、次から次へと客が歩いて訪れていた。子供達はその辺でわいわい言いながら食べているし、お年を召した方は店先でお店の人とおしゃべり。地元の人に愛されているんだなァ。

この日は少し汗ばむ程の陽気だったので、自転車を停め、店先で小倉アイスモナカを注文。本当は店の中でアベックアイス(小倉とバニラ)にしようと思ったんだけれど、食べ歩いていて胃を酷使していたので自重した。行儀は悪いが、その辺で立ったままかぶりつく。自家製の小倉アイスは口解けの良いサラッとしたもの。その場でやや厚めの最中種(皮)に挟んでくれるので、サクサクの食感とアイスが相まって、旨い。もちろんアイスの甘味は充分感じられるが、ベタっとしない加減がちょうどいい。これならアベックアイスも軽くいけたな。訪問した4月末にはまだ「氷」の暖簾は出ていなかったが、今頃はかき氷が盛んに出ている頃だろうか。(勘定は¥130)

 ↓ 「根津神社」はちょうど境内のつつじ(3,000株もあるとか)が咲き誇り、午前中から国内外のたくさんの観光客でにぎわっていた。

 

甘味処 芋甚

東京都文京区根津2-30-4

( 根津 谷中 芋甚 いもじん 尾張屋芋甚 アベックアイス 昭和焼 小倉アイス 小倉最中 つつじ苑 つつじまつり )

 

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Singles 93-03 / The Chemical Brothers

2015年06月16日 | テクノ・デジタル・ダンス

Singles 93-03 / The Chemical Brothers (2003)

2003年に発売されたケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)のシングルを集めたコンピレーション盤。その昔、音楽誌「クロスビート」などでロック好きにも広く紹介されたこともあって、ファースト・アルバムがかなり話題になったと記憶している。だから最初に聴いたのは1996年頃だっただろうか。ちょうど、オルタナティヴと言われた世代がメインストリームを席巻した頃で、ロックやこうしたダンス・エレクトリック・ミュージックとの垣根が低くなっていた。良きにつけ、悪きにつけ、その頃の自分の記憶は悪夢の「第1回フジ・ロック・フェスティヴァル’97」と重なっている。残念ながら2日目が中止になったり、ステージが違って、プロディジー(The Prodigy)やエイフェックス・ツイン(Aphex Twin)は見られなかったが、ライヴ会場のステージに、それまで考えられなかった(楽器を演奏しない)DJらが登場し、バンドと同じように観客を踊らせるようになって新鮮だった。そうした流れがヨーロッパ中心だったのは興味深い。ただ当時「テクノ」と言う呼ばれ方もしていたので、70~80年代のテクノ・ポップ全盛期を知る自分には違和感のある呼称だった。

初期のいかにも「レイヴ」した曲から、後期のよりメロディアスで「曲」を感じさせるものまで、ひとつの音楽ジャンルの中にカテゴライズされるアーティストにも様々な顔がある。自分のように屋内でヘッドフォンから聞こえるデジタル・ビートの音圧に快感を覚えていた世代から、屋外で踊りながら大音量のビートとライティングを浴びる開放的な若い世代まで、色々な時代の人間を楽しませているけれど、一度くらい快適な涼しい屋外で(←ここ重要)、ビールか何か呑みながら音圧と光を浴びるショーを体験してみたかったなァ。多分CDを聴いているよりも、もっと素直にファンになれただろう。

中古店にて購入(¥180)

  • CD (2003/9/30)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Astralwerks
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長寿庵 @東京・銀座

2015年06月15日 | 東京都(老舗)

蕎麦屋の暖簾としては有名な「長寿庵」の屋号。その歴史についてはこちらに詳しく書かれている。300年もの歴史があり、現在でも関東を中心として300軒以上の店があるのだとか。その系列は大きく4つに分かれており、それぞれが歴史を引き継いでいる。何かと分かりにくくなることが多い老舗暖簾の系譜にあって、これだけ系統がはっきりしているのは珍しいことなんじゃないだろうか。今回伺ったのは創業が木挽町(現・銀座2丁目)で、昭和10年(1935)という「銀座 長寿庵」。銀座でも、東銀座の歌舞伎座の裏から、この店のある辺りまでは下町っぽい雰囲気があり、古い建築も所々に残っている。店はビルのテナントに入っており、間口はさほど広くない。昼前の時間だったが、店の中には何人も先客が。男性のひとり客が多かった。店内も気取りのない街場の蕎麦屋という感じ。テーブル席に腰を下ろし、品書きを眺める。とは言っても、こちらは「鴨せいろ」の元祖の店として知られていて、最初からそれを目当てにして来たのだった。給仕の男性に「元祖鴨せいろ」を注文。周りを見ても鴨せいろを頼んでいる人が多かった。

しばらくして盆にのった鴨せいろが登場。つけ汁はお椀の中に入っていて、鴨肉と葱が浮いている。もちろん温かい。HPによると、鴨せいろが誕生したのは昭和38年(1963)とのこと。ほう、意外と新しい。今でこそ「つけ麺」が大流行りなので、冷たい麺を温かいつけ汁に浸すことは珍しくもないが、当時はどうだったのかしらん。箸で蕎麦をつまむと、切りが普通より長め。つゆに漬けて啜ると、濃いめの鴨出汁の風味が蕎麦と共に口中を支配して、旨い。蕎麦自体もしっかりとした張りがあり、なかなかのもの。これだったら普通のせいろでも食べてみたいな。時々つゆだけ啜ったり、鴨肉を口に放り込んだりしながら楽しんだ。残ったつゆには蕎麦湯を足す。さらっとしたタイプの蕎麦湯で、濃いめのつゆがいい塩梅に。刻み葱も足して、全部飲み干した。(勘定は¥1,100)

 ↓ 近くで見つけた近代建築(詳細不明)。壁面の装飾など、古びてはいるがなかなかいい雰囲気。1階はシャッターが閉まっていたが、まだ使われているのかな?

 

銀座 長寿庵

東京都中央区銀座1-21-15

( 銀座 銀座長寿庵 ちょうじゅあん 元祖鴨せいろ 鴨せいろ 鴨せいろう 木挽町 こびきちょう )

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くし楽 @愛知県江南市 (※閉店)

2015年06月14日 | 愛知県(尾張)

名鉄・江南駅の西側に店を構える立ち飲み屋「くし楽」。ずっと前から気になっていたが、あいにくこの辺りにあまり用事は無く、来たとしても車に乗っている事がほとんどなので立ち寄れずにいた。ある晩にこの店の前を通ったのだが、どうしても入ってみたくなって、車を近くのコイン・パーキングに停めた(店の横のスペースは駐車場なのかな?)。暖簾をくぐると、「お帰り」と声をかけられ、ちょっと照れる。立ち飲みにしては広々とした店内には何人もの先客が。もうかなり出来上がっている人もいる。親子かどうかは分からなかったが、老齢の方と若い方の2人で切り盛りしていた。カウンターの前に立って、ノンアルコールビールがあるかどうか訊いてみると、あるとの事。耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、その不本意な飲み物を注文。いつも思うのだが、ノンアルコールビールの瓶ってどうしてまるで烏龍茶の瓶のように少ない量なんだろう。こちとらビールの代わりに呑んでいるというのに。まったく、もう…。

それはさておき、鉢巻をした主人は注文を受けた串をどんどん焼き台にのせていき、揚げものは若い方が担当。串かつやどては自分で勝手に積み上がったケースや、鍋まで取りに行く。こちらのどては、わりあいあっさりとしたタイプ。焼かれるのを待つ様々な串はガラスケースの中に整然と並んでいる。種類も多い。その品書きなのだが、「クモのス」「こりごり」「金玉(キータマ)」「まぬけ」など、ユニークなものが多い。ちなみに注文したものの中では、「クモのス」→ハチノスと同じ牛の胃袋、「まぬけ」→葱のみ、「扇子」→ハム、「えんとつ揚げ」→ちくわ、など。串はだいたい50円からで安いが、1本の量はどれもやや小さめかな。目の前で焼いている主人は寡黙かと思いきや、折に触れ「これ旨いよ」「これもう残り少ないよ」と勧め上手。ついつい調子に乗ってもらってしまう(ビール呑んでないんだけどなー)。後から入ってきた若いカップルにはつきっきりで色々勧めていた。通勤の帰りにこんな店に寄れる人が羨ましいなァ。やっぱりノンアルコールでは不完全燃焼。次は絶対にアルコール有りで。(勘定は¥2,000程)

※2018年5月を以って閉店されました。

串の立喰い くし楽

愛知県江南市古知野町朝日130

 

( 江南 くしらく 串の立喰い くし楽 立ち喰い 立ち食い 立ち飲み 立ち呑み 立飲み 閉店 廃業 )

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The Big Come Up / The Black Keys

2015年06月13日 | オルタナティヴ・ロック

The Big Come Up / The Black Keys (2002)

今や大物の仲間入りを果たしたと言っていいブラック・キーズ(The Black Keys)のファースト・アルバム。インディーズ・レーベルからの作品。自分が彼らを買い始めたのはこの後のアルバムからだったので持っていなかったのだ。4月に予定されていた来日公演(発売と同時にチケットを購入したが、残念ながらドラマーのパトリックの怪我により中止)に合わせて購入。まだこの頃は純粋な2ピース・バンドだった彼らだが、武骨なドラムと野太く歪んだギターの組み合わせで、現代のブルースに新風を巻き起こした。自分も最初聴いた時は、その70年代的なアナログっぽい音と、シンプルな曲構成から、随分と泥臭い音楽をやる若い奴らだなぁ、と引っ掛かったのだった。当然だが、その当時、曲調は違えど同様のスタイルで、既に注目バンドだったホワイト・ストライプス(The White Stripes)と比べられもした。ま、同じ2ピースバンドで、現代的なブルースを演奏し、「白」と「黒」っていうんだから比べられない訳はない。当然影響も受けただろうしね。最近ではジャック・ホワイト(Jack White)による彼らへの恨み節が話題にもなったな、そう言えば。

ドタドタバタバタと、不器用だが(自分でも認めている)味のあるパトリック(Patrick Carney)のドラムに、ダン(Dan Auerbach)のぶっといギターが絡み、時にはまるで演歌をも連想させるような泥臭いフレーズを繰り返す。現在では音に広がりが出て、ヒップホップをも含む様々な音楽スタイルを吸収していっている彼らだが、本質はこの40分足らずのファーストで充分出し切っていると言えるのではないだろうか。彼らの出身のオハイオ州のアクロン(DEVOが思い浮かぶ…)が、どの程度ブルースに関わり合いのある土地かは知らないが、ルーツ・ブルースに根ざしたシンプルな彼らの音楽が、この軟派な時代に売れたというのはなかなかすごい事だ。見たかったなァ、ライヴ…(涙)。

amazonにて購入(¥1,364)

  • CD (2002/5/14)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Import
  • Label: Alive Records
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新橋鶴八 (2) @東京・新橋 (※閉店)

2015年06月12日 | 東京都

3年ぶりの「新橋鶴八」。柳橋の「美家古鮨本店」、神保町の「神田鶴八」をルーツに持つ江戸前握り鮨の名店。創業は昭和57年(1982)。この店を経て「しみづ」、「鶴八分店」、そして話題の「鮨竹」などへ歴史も繋がっている。店が入っている新橋駅前の闇市の名残りとも言える「ニュー新橋ビル」も、とうとう再開発の話が出たので、近い将来この店の形態が変わる事は間違いないだろうという事で、行けるうちにと予約を入れて訪問した。店にたどり着くまでの、いかがわしいアジアの誘惑を乗り越え(笑)、店の前に立つ。戸を開けると先客は1名。最初からお茶をもらい、たすき掛けした着物姿の主人の後ろに掛かる木札から好きなタネを選んでいく。最近の鮨屋は「おまかせ」が主流になっているが、こちらはあくまで「お好み」。自分の食べたいタネを、食べたい順番で、食べたいだけ頼む。通える距離に住んでいるなら、ちょこちょこっといくつかつまんで帰る事も出来るが、たまにしか行くことが出来ない自分はつい、あれもこれもと…。確かにおまかせにして、何が出てくるのか分からない楽しみというのもある。でもやっぱりこの食べ方がしっくりくるなぁと、最近とみに感じている。

最近は(江戸前握りが好きな人は必携です)でもこの店の季節毎の寿司タネが紹介されているので、「はしり」、「旬」、「名残り」という寿司タネの移り変わりが、より分かり易くなって楽しい。常連客と主人の「今は〇〇が~」とか「まだ〇〇は~」というおしゃべりを耳にしつつ、昔からの「仕事をした」握りを堪能した。ところどころ飴色になっている漬け台に置かれる握りを間髪入れずに口に放り込んでいく。こぶ〆、たこ、こはだ、さより、はしら、塩むし、づけ、いか、はまぐり、あなご、など。背と腹が一対の穴子以外は1貫づつにしてもらう。この日はそういう気分だったのか、ツメを塗ったタネばっかりになっちゃったな。何度食べてもこちらの塩むし(鮑)や煮蛤は絶品。最後はかんぴょうを巻いてもらいお勘定。あっという間の30分。これぞ握りずし。満足。次は2軒となり(笑)の「鶴八分店」(永年の弟子が昨年新規に開店)をのぞいてみようか。(勘定は¥9,000程)

前回の記事はこちら

※平成30年3月末を以って閉店し、神保町「鶴八」のあった場所に移転

 

鮨処 新橋鶴八

東京都港区新橋2-16-1ニュー新橋ビル 2F

 

( 新橋 しんばし 鶴八 しんばしつるはち つるはち 石丸久尊 師岡幸夫 鮨12ヶ月 ニュー新橋ビル 鮨 寿司 寿し )

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尾張ラーメン 第一旭 @愛知県一宮市

2015年06月11日 | 愛知県(尾張)

愛知県一宮市にある人気ラーメン店「第一旭本店」。こちらは京都の人気店「本家第一旭」の血縁店で、この地で約50年の歴史があるそうだ(ただし現在の京都本家の経営者は血縁ではなく弟子筋とか)。京都で初代が経営していた「旭食堂」(創業昭和22年・1947)が、のちにラーメン専門店「第一旭」となり、この一宮の「第一旭本店」は、その息子の1人だとのこと。ちなみに以前訪れた「陽龍」も同じ筋だとか。昔、岐阜県各務原市にも店があって何度か訪れた事があった。この「第一旭」という商号についてはいろいろと紆余曲折があるようで、ちょっと調べていたらネット上に商標に関する訴訟の判例らしきものも出てきた。昔からの人気店だし、全国に名前が知れているだけに、いろいろ難しい歴史があるのだろう。

それはさておき、開店時間に合わせて交差点の角に立つ店の前に。ビニールテント等は新しくされているが、建物自体はかなり年季が入っている。暖簾をくぐって中に入ると、カウンターのみで狭いが、すでにほぼ満員の盛況。さすが人気店。調理は主人が、給仕は女性と男性が1人。主人はご高齢で、HPでも後継者を募っているようだ。壁に貼られたメニューはシンプルで、基本的には「特製」、「ラーメン」、「肉なし」があるのみ。老若男女がカウンターに座ってラーメンを啜っている。

しばらくして注文したラーメンが運ばれる。小さめの丼ぶりになみなみとスープが注がれ、丼ぶりの下のアルミの盆にこぼれるほど。普通のラーメンを頼んでも充分な量のチャーシューがのっており、もも肉だろうか、しっかりとした食感で旨いもの。自分は最近巷に溢れるトロトロで崩れるようなチャーシューが好みという訳ではないので(嫌いじゃないけれど)、肉らしさがあってうれしい。他にはもやしと葱がのせられていて、ストレートな麺は柔らかめの茹で加減。すっきりとした醤油味のスープによく合って、旨い。こういうラーメンは飽きないな。(勘定は¥750)

 ↓ 黒テントに書かれたマークは何を意味しているんだろう?

 ↓ 近くの「真清田神社(ますみだじんじゃ)」。本殿・渡殿は国の登録有形文化財。参道は寂れてしまっているが、この日はなんとプロレス(新一宮プロレス)のリングが組まれていた。

 

尾張ラーメン 第一旭 一宮本店

愛知県一宮市栄1-2-20

( 一宮 いちのみや 尾張一宮 第一旭本店 本家第一旭 たかばし本店 )

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The Fight Song ~ Rare Tracks / Marilyn Manson

2015年06月10日 | オルタナティヴ・ロック

The Fight Song ~ Rare Tracks / Marilyn Manson (2001)

マリリン・マンソン(Marilyn Manson)、嫌いじゃないのだ(笑)。元々、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)が好きだったこともあって、デビュー当時、トレント・レズナー(Trent Raznor)が全面バック・アップしていた彼らを、当然聴くことになった。もうかれこれ半世紀も前のことになるんだなァ。自分がリアルタイムで聴いていたのは1998年の「Mechanical Animals」くらいまでだったが、最初は弾けないギターを弾くふりして演技していた彼が、だんだんと自我が芽生えて(笑)独立し、一躍時代を代表するパブリック・エネミーになったのは衆知のところ。はっきり言って何年も保つまいと思っていたが、あれよあれよと言う間にショービズを騒がせる存在にまでになり、往時の勢いは無いにせよ、今も活動しているのは感慨深い。

このミニ・アルバムがどういうスタンスで編集されたものかは知らないが、懐かしさのあまり買ってみた。ジョン・レノン(John Lennon)の6、ドアーズ(The Doors)の7というカヴァー曲を含む8曲入り。音楽的にはツイギー(Twiggy Ramirez)の存在が大きいとは思うが、なかなかハード・ロックしていてイイ感じ。それぞれの曲の完成度も高い。そうそう、こういうバンドは(少し古いが)「グラム・ロック」という視点で聴くとしっくりくる。彼のように、故意に「民衆の敵」という役割をこなす場合、ある意味「カリカチュア」というか、「道化」の部分が絶対必要となる。彼の場合、そんな役割をしっかり演じているのが健気でイイのだ。

ブックオフにて購入(¥108)

  • CD (2001/8/8)
  • Disc: 1
  • Format: Enhanced, EP, Limited Edition
  • Label: ユニバーサル インターナショナル

 

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