ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

All The Young Dudes / Mott The Hoople

2018年10月23日 | クラシック・ロック

All The Young Dudes / Mott The Hoople (1972)

ユニセックスで煌びやかな衣装に身を包んだアーティストがナショナル・チャートをも賑わした70年代前中期のグラム・ロック。その真っ只中に発売されたモット・ザ・フープル(Mott The Hoople)のアルバム。邦題は「すべての若き野郎ども」と素敵。これで5作目だったそうだが、CBSに移籍してからは初めての作品で、デイヴィッド・ボウイ(David Bowie)がプロデュースを担当。このCDは2006年にリマスターされたものでボーナス・トラックが追加されている。ボウイの作品はかなり昔から聴き続けているが、モットのアルバムはアナログでも1枚も持っていないはず(面倒なのでレコード棚は調べない)。有名な表題曲もボウイのヴァージョンの方を先に聴いたくらい。イアン・ハンター(Ian Hunter)とミック・ラルフス(Mick Ralphs)を擁し、一度解散を決めたのにも関わらずボウイに説得され、シングル曲も提供してもらって復活したアルバム作品がこれ。

やはりグラム・ロック・アンセムともなっているボウイの作曲した表題曲が白眉の出来。この曲でのイアンの歌い方や声質はボウイにとてもよく似ている。シングル・カットされた「One Of The Boys」もいい。この時期のボウイの活動意欲は凄いが、これと同時期にプロデュースしたルー・リード(Lou Reed )の「Transformer」やイギー&ストゥージズ(Iggy & The Stooges)の「Raw Power」と比較すると一番オーソドックスな音作り。「Raw Power」の音(ミックス)が独特なのは別としても音の感触がこうも違うのは何故なんだろう。グラム・ロックというとその見かけにばかり注目がいきがちだが、音的に見ると派手なエフェクター類は別として”ロックンロール・リヴァイヴァル”という側面が強い。曲調もグッと腰を落としたブギーを基調とするオールド・タイムでシンプルなコード進行の曲が多い。ボーナス・トラックにはボウイがヴォーカルをとったヴァージョンの表題曲やライヴ演奏も加えられている。もっと早く聴いておけばよかったな。

オークションにて購入(¥382)

  • CD (2006/6/2)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import, Original recording remastered
  • Label : COLUMBIA
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シキシマ @愛知県半田市

2018年10月23日 | 愛知県(三河・老舗)

愛知県半田市で黒塀の建物が並ぶ運河辺りをウロウロとした後に、腹ごしらえで寄ったのは半田市役所のすぐ南にある食堂「シキシマ」。創業は戦前で現在3代目だという歴史ある食堂。日曜だったが店の前まで来ると店内の賑やかな雰囲気が伝わってきた。中に入るとテーブル席が6つ程、小上がり席は2つ程のさして広くない空間。それに比して広い厨房の中には主人の他に老齢のお母さんを含む3~4人が立ち働いている。テーブル席のひとつに座りメニューを眺めて思案。「肉そば」や「とんかつそば」なんていうそそられる中華そばもあったが、動き回って喉が渇いていたので、盛り沢山なおかずの「ランチ」をつまみに軽く一杯やることに。快活な給仕の女性に「ビール」と「ランチ」をライス半分でお願いした。

すぐにビール大瓶(アサヒドライ)が運ばれる。小皿のフライドビーンズを付けてくれるのがうれしいじゃないか。香ばしい豆を口に入れながら冷えたビールで喉を潤す。この日は湿度がかなり高く、汗も沢山かいているので一層旨い。そして「ランチ」が到着。大きめの平皿に盛られているのは、エビフライ、とんかつ、ハンバーグ、揚げ餃子、玉子焼、赤ウインナー。これに千切りキャベツとトマトとキュウリが添えてある。ご飯は半分でも茶碗にしっかり1杯分。それに赤だしと漬物が付くというんだからスゴイ。まるでお子様ランチ。値付けも安いし最高のランチだ。このお祭り騒ぎの皿をおかずにビールを進めていくシアワセ…。食べきれないといけないのでビールの追加は止め、途中からご飯に切り替え。もちろんご飯でも旨い、…どころかビールを呑んでいなければ確実にご飯は大盛にしていただろう。素敵だなァ。他の客は中華そばを食べている人が多かったけど、きっと旨いんだろうな。お腹いっぱいにして勘定してもらった。(勘定は¥1,350、うちランチは¥750)

 


 

 ↓ 堀崎町にある「日本福音ルーテル知多教会・半田礼拝所」(昭和28年・1953・建造)。雰囲気からヴォーリズ建築なのかなと思ったがそうではないようだ。

 

 ↓ その向かいにある「新美眼科医院旧館」(大正4年・1915・建造)。事前情報で知った渋めの姿とは違い、ド派手なピンク色に塗り替えられたばかりのよう。すごい色彩感覚。

 

 ↓ 堀崎町の路地の奥で気になった建物(建築詳細不明)。公民館か何かかな。古くはなさそうだが、壁面に穴あきブロックが使われていたり、木枠が使われていたり。

 

 ↓ 天王町に建っていた日本家屋(建築詳細不明)。一般住宅にしてはかなり大きく、2階の間もかなりの広さに見えるので他の用途で使われた建物じゃないだろうか。

 ↓ 市街から少し離れた乙川西ノ宮町の小高い場所に建つ「半田ハリストス正教會・イオアン・ダマスキン聖堂」(大正2年・1914・建造)。下見板張りでこじんまりとしている。

 

 ↓ せっかくここまで来たのだからと無理をして「衣浦トンネル」(昭和48年・1973・建造)の自転車歩行者道(無料)を通って碧南方面へ。何と地下11階(ヒーッ、帰りも11階を昇り降りか…)。歩行者用トンネルの先が霞んで見える…。

 

↓ この海の下にトンネルがある(碧南方面から半田方面を眺める)。日本初の沈埋式海底トンネル(地上で造った通路を埋める工事方式)なんだとか。

 


 

お食事の シキシマ

愛知県半田市東洋町2-10

 

( 半田 はんだ シキシマ 敷島 麺類食堂 大衆食堂 食堂 ランチ 中華そば ラーメン 近代建築 衣浦トンネル きぬうらトンネル 洋館 教会建築 ルター )

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金鯱山 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2018年10月22日 | 岐阜県(岐阜)

初めて岐阜市の川北にある「金鯱山」の島店へ。柳ヶ瀬商店街の弥生町「本店」が閉店廃業してからだいぶ経つが、こちらにはなかなか来る機会が無かった。「金鯱山」は現在、名古屋市に1軒、三重にも1軒あるようだが、どこも洋食屋で名前が特殊なので同じ系列なのだろう。この日は朝からカツカレーが食べたくて、洋食屋でどこか…と考えていて思いついた。バイクを飛ばして店に着くと思ったよりも洒落た店構え。看板には力士をモチーフとした絵が書かれている。本店主人の義兄が”金鯱山”という四股名の力士だったそうだから、そこからデザインされたのだろう。店に入ってテーブル席が並んだ部屋に案内された。厨房は見えない。この日たまたまかもしれないが、年配の客が目立つ。メニューを見せてもらったら初志が揺らぎ始め、ランチで一番推されていた「スペシャルランチ」を注文してしまった。ハンバーグ、ヒレカツ、イソアゲ、カニコロの中から2品選べるとのことなので、ハンバーグとカニコロを選択。ご飯の量も選べるということだったが、大人しく普通の量でお願いした。これに食後の飲み物も付くという。

しばらくして「スペシャルランチ」が登場。平皿の上には上記の2品の他にカットされたエビフライ(本当はカットされていない方が…)、千切りキャベツ、トマト、きゅうり、ポテサラがのっている。まずはエビフライを。プリッとして旨い。自家製のタルタルソースがいい感じ。ハンバーグはギュッと肉が詰まった感じ。濃いめのソースがかかっていて、小さいがこれもいい。カニコロは自分好みの細目の衣で、とろっとした食感。これに豆腐の味噌汁も付くので茶碗1杯のご飯では到底バランスがとれない豪華な布陣。なかなか凄い。しかも食後はコーヒーだけかと思ったら黒胡麻のブラマンジェときな粉アイスも付いてきた。満足。単品メニューでは「自家製シューマイ」なんてのも見えたのでドライバーを連れてビールと一緒に食べたいナ。(勘定は¥1,400程)

※未確認ですが2019年内に閉店したようです

 

 

洋食 金鯱山 (島店)

岐阜県岐阜市菅生8-3-9

 

( 岐阜 ぎふ 島 しま きんこざん 金鯱山島店 洋食 西洋料理 洋食屋 とんかつ カニクリームコロッケ 磯揚げ 陶板焼 ランチ )

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つたや (3) @岐阜県各務原市

2018年10月21日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

平日の夜に嫁が犬山市に用事があると言うので、ついでにJR鵜沼駅の向かいにあるとん焼の名店「つたや」で降ろしてもらう。7時と遅い時間だったので何も残っていないのは覚悟の上(※この店は4時開店なので7時頃だとすでに”終了ムード”なのだ)。店の前で車を降りると外にまで賑やかな声が漏れている。暖簾をくぐるとさすがにコの字カウンターはもう半分位しか埋まっていない。びっくりしたのはそのほとんどが女性だったこと。3人連れが2組、2人連れが1組。女子会? 昔はこういう店に女性だけってありえなかったけれど、いい時代になったもんです。主人の姿は見えず、女将さんと若い衆と給仕の女性だけ。焼きの担当は若い衆。酒をひやでもらう。銘柄は「白雪」かな。ちろりとコップが運ばれた。訊かずとも女将さんが残っている串物を教えてくれた。「ねぎま」「ほほ」「きも」「とん」「たん」、珍味は「ひぞう」だけ残っているとの事。面倒臭いので全部1本づつタレでお願いした。

こちらはもとより味付けが濃いのだが、どの部位の串もかなり濃いめ。若い衆の焼きは強めだったのでやや硬い。肉質は保証付きなのでもう少し控えめな火入れでもいいんじゃないかな。つまみの追加は漆黒に煮えたぎるおでん鍋から「どて」「あぶら」「はんぺん(棒)」を。コテコテに煮込まれていて旨い。1人で呑んでいるとえてして周りの声がよく聞こえるものだが、2つの3人組がそれぞれうるさいのなんの。カウンターって2人はいいけれど、3人超えると男女問わず途端に声が大きくなるもの。自分の両側にそれぞれ3人組女性客が居て、挟まれる格好になっていたのでちょっと耐えられず…。嫁が迎えにくるのはずっと後の予定だったが、店を出て嫁の居る場所まで散歩がてら歩いて行くことにして(→鵜沼は木曽川を挟んで愛知県犬山市と隣合っています)勘定してもらった。(勘定は¥2,000程)

以前の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4

 

 


 

↓ 名鉄電車のライトに照らされる夜の三連トラス鉄橋「犬山橋」(大正14年・1925・建造)。夜の橋から水面を覗き込むのって怖いナ…(近頃高所恐怖症気味)。

 

 


 

とん焼 つたや

岐阜県各務原市鵜沼山崎町3-146-2

 

( 岐阜 ぎふ 鵜沼 うぬま JR鵜沼駅 とん焼き 焼きとん とんやき ホルモン ホルモン焼き 居酒屋 酒場 老舗 名店 炭焼き 近代建築 いぬやま 一億 )

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旭家食堂 (2) @岐阜県土岐市

2018年10月20日 | 岐阜県(東濃・老舗)

久しぶりに岐阜県土岐市の麺類食堂「旭家」へ。店の外看板で分かるように「かつ丼」と「中華そば」が有名で、創業は大正13年(1924)。中山道の宿場町毎に特色あるカツ丼が散見出来る東濃地方。こちら土岐市といえば”てりかつ丼”。もちろんこの「旭家食堂」もてりかつタイプのカツ丼を出している。てりかつ丼の”てり”はいわゆるデミグラスソースとも違う独特なもの。もとより決まった定義がある訳でもないので、各店でそれぞれ”てり”の味も違い、食べてしばらく経つと「どんなだったっけ?」とまた食べたくなる習慣性(笑)がある。暖簾をくぐって土間のテーブル席に腰を下ろす。テーブルは3つ、小上がりが2つとこじんまりした店内には先客が数組。テーブルの上のヤカンからお茶を汲み、給仕の女性に「かつ丼」と「中華そば(小)」を注文した。この日は厨房の中も女性(女将さん?)のみのようだった。

店内に額に入れて飾ってある昔の値段表が目に入った。曰く「うどん・そば6銭、しなそば13銭・土岐津飲食店組合」などの記述がある。残念ながら年号が書かれていないが「しなそばはうどんの倍以上か…」なんて感心しながら見ていると、まず「かつ丼」が登場。丼ぶりのご飯の上に千切りキャベツと、たっぷりたれのかかったカツがのっている。たれは濃い色をしていてとろみがついている。ベースは和出汁だろうが、ややケチャップの風味もする”てりたれ”。久しぶりだが旨い。分厚いたくあんをアクセントにしながら掻き込んでいると「中華そば(小)」が運ばれる。ひと回り小さい丼ぶりの「中華そば」は、チャーシュー、かまぼこ、花麩、メンマ、刻みネギ、と”小”にも関わらずフル装備。麺はしっかりと黄色い。スープの色は澄んで淡いが、しっかりと塩の効いた味。こちらもスルスルッといただいた。この店で他の品を注文する時は来るだろうか…。(勘定は¥1,120)

以前の記事はこちら

 


 

↓ 土岐市駅の北側にある「熊谷医院」。残念ながら昭和10年建造の建物は建て替えられてしまったが、屋根を見ると…あ、あの形が残してある!

 


 

旭家食堂

岐阜県土岐市泉大島町3-16

 

( 土岐 とき 旭家 あさひや食堂 大衆食堂 麺類食堂 てりかつ丼 てりカツ丼 てりかつどん カツ丼 ラーメン 中華そば 亜種 中山道 近代建築  )

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俺たちのメロディー2 / Various Artists

2018年10月19日 | ロック(日本)

俺たちのメロディー2 / Various Artists (2002)

 ちょっと前にこのシリーズのパート3を手に入れていて、1と3があって2が無いのも…という訳で2も購入(←こういう事してるからCDが増えていくばかり…)。こういう懐メロは、放映当時に自分が観ていたものは気分がアガるが、そうでないものは静観という感じになる。時代の音だからちょっと気恥ずかしいものがあったり、選曲に物申したいものもあるが…、何やかんや言ってどれも懐かしく、しっかりと楽しめた。やっぱり自分の好みは大野克夫や井上堯之の演奏するインスト曲。当時は”グルーヴィーなジャズファンク”なんていう概念ではもちろん聴いていなかったが(小学生だし・笑)、こうして今聴き返すと70年代の本家米国のジャズファンクに勝るとも劣らないクオリティに驚く。実はこのシリーズ、パート5くらいまであるようだが(多分もう買わない)、とりあえずパート1から3までの中で自分の好きな曲をピックアップしてアルバムにし、携帯音楽プレーヤーに放り込んだ。うん、これならストレス無し。

01 「西遊記」 MONKEY MAGIC (ゴダイゴ)
02 「西部警察」 西部警察メインテーマ (ザ・ホーネッツ)
03 「太陽にほえろ!」 ジーパン刑事のテーマ (大野克夫,井上堯之バンド)
04 「ルパン三世」 SUPER HERO (You&The Explosion Band,Tommy Snyder)
05 「ルパン三世」 ルパン三世 愛のテーマ (You&The Explosion Band,水木一郎)
06 「大都会PART2」 大都PART2テーマ (GAME)
07 「太陽にほえろ!」 山さんのテーマ (大野克夫,井上堯之バンド)
08 「太陽にほえろ!」 愛のテーマ (大野克夫,井上堯之バンド)
09 「高校サッカー」 ふり向くな君は美しい (ザ・バーズ)
10 「おれは男だ」 さらば涙と言おう (森田健作)
11 「プロハンター」 ロンリー・ハート (クリエイション)
12 「誇りの報酬」 想い出のクリフサイド・ホテル (中村雅俊)
13 「俺たちの朝」 俺たちの朝 (松崎しげる)
14 「天まであがれ!」 男の勲章 (嶋大輔)
15 「太陽にほえろ!」 太陽にほえろ!メインテーマ(BB Mix) (大野克夫,井上堯之バンド)

オークションにて購入(¥700)

  • CD (2002/6/26)
  • Disc : 1
  • Label : カルチュア・パブリッシャーズ
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八千代 @名古屋市北区・大曽根

2018年10月19日 | 名古屋(東区・北区)

大曽根にある蕎麦屋「八千代」へ。この辺りってあまり蕎麦屋で思いつく店はないなと覚えておいた店。日曜日も営業していて中休みが無く、使い勝手が良さそう。ビルの谷間にある店はアプローチがあり、奥へと進む。店内は落ち着いた雰囲気。仲居さんに「どちらでもどうぞ。」と言われ腰を下ろす。本当は蕎麦前といきたいところだったが、残念ながら後で車を運転しなきゃいけないのでグッと我慢。でもしっかり品書きの酒の種類を確かめたりして…。蕎麦には”変わり蕎麦”もいくつかあって、三色(しらゆき、ゆずきり、茶きり)や五色などもあってすごくそそられる。でも初訪なので普通の「せいろ」を注文した。

腰高のざるに盛られて運ばれた「せいろ」は細めの平打ち。”更科”とまではいかないが色白で喉越しの良いもの。つゆはキリッとした辛汁。蕎麦との相性や調子も良く、旨い。益々もって変わり蕎麦も食べたくなった。小皿には刻み白葱、山葵、おろしが添えられている。蕎麦には山葵だけ使って、あとの薬味は蕎麦湯を飲む時に残しておく。年配の仲居さんはちゃんとこちらの蕎麦の進み具合を見ていて(食べるのが早いもので…)間断無く蕎麦湯を届けてくれた。小さな事だがこういう淀みない流れはうれしいもの。ややとろみのある蕎麦湯を足して薬味を浮かべ、堪能した。一息ついて品書きを見返していたら”名物・鴨せいろ”と書いてあった。そうだったか…。次はそれと変わり蕎麦で迷いそう。(勘定は¥860)

 

 


 

↓ 大曽根駅と平安通駅の間にある「中京金属株式會社」(建築詳細不明)。隅切りしてある事務所は縦長の窓が印象的。横の搬入口?は細い門柱があるかのようにデザインしてある。

 


 

 

手打そば 八千代

愛知県名古屋市北区大曽根3-5-22

 

( 名古屋 なごや 大曽根 おおぞね やちよ 手打ち そば 蕎麦 蕎麦前 かわりそば 変りそば 白雪 柚子切り 茶切り さらしな 近代建築 ) 

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松華堂 @愛知県半田市

2018年10月18日 | 愛知県(三河・老舗)

半田市の歴史ある和菓子屋「松華堂菓舗」へ。風格ある建物で、これも一種の看板建築。道路に面した壁面は洋風とは言えないかもしれないが、すぐ隣に”らしい”建築もあって、2つ並んで独特の雰囲気がある。元々は内海で江戸時代に創業し、11代目が名古屋の「両口屋」で修業し、明治時代に半田に移ったのだとか。凄い歴史だ。風格あるガラス木戸を引いて中に入るとショーケースに様々な菓子が並んでいた。自分があれこれと迷っている間にも、表には買い求める人の車が次々に停まる。歴史ある店だけあって名物もひとつに限らずいくつも。もちろん上生菓子もあるが、遠い地まで遠征している身では買い求めることが出来ない。持ち帰りやすいもの、と探していると、”明治時代創製以来変わらぬ製法で一本一本手づくり”という名目で「松かげ」という焼菓子があった。これと「十三夜」という最中を購入して持ち帰る。

自宅に帰ってから包みを開ける。「松かげ」は薄紙にひとつひとつ包まれている。真ん中に穴が開いていて、正直最初は何の形か分からなかったけれど、松の葉を模しているらしい。なるほど。こちら創業当時も「松屋」という屋号だったそうだ。サクッとした食感で甘く、例えると硬めの”玉子ボーロ”のような風味。なのでコーヒーも…いや、コーヒーこそ合いそうだ。「十三夜」は普通の最中よりも薄く、これも最中種の模様はよく分からないが、開いた松葉だろうか(それともカモメ?)。中はつぶ餡で甘さはしっかりめ。普通の最中より薄いので口当たりが良い。どちらも旨い菓子だった。(勘定は「松かげ」¥540、「十三夜」¥130/個)

 

 


 

↓ 店の向かいにある立派な料理旅館「末廣」(大正12年・1923・建造)。かつては「春扇楼」と呼ばれ、半田三大楼に数えられたのだとか。創業は明治15年。べんがら塗りの玄関部分は扇の形に抜かれている。座敷などはかなり広そうだ。

 

 ↓ 店の隣に建つ「旧・大沢歯科」(建築詳細不明)。あまり古い建物ではないかもしれないが、2階ガラス窓の枠などに時代の意匠が残っている。

 

↓ 黒塀の立ち並ぶ運河沿いにある「キッコウトミ(株)第二工場」(建築詳細不明)。もう使われていないようでかなり傷みが激しくなっている。建物脇の路地は崩壊の危険の為か、台風通過の結果か、通行止めになっていた(実際に一部崩壊している)。

 

 

 


 

御菓子所 松華堂 (松華堂菓舗)

愛知県半田市御幸町103

 

( 半田 はんだ しょうかどう しょうかどうかほ 和菓子 上生菓子 半田名物 銘菓 近代建築 妓楼 妓楼建築 料亭 亀甲冨 )

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サフラン (2) @岐阜県岐阜市

2018年10月17日 | 岐阜県(岐阜)

ようやく涼しくなってきて歩き易くなった。昼間に岐阜市の柳ヶ瀬アーケード商店街をブラブラとしていたら、市内屈指の老舗麺類食堂「金光本店」の店先に「閉店」の貼紙が…。また歴史ある店があっけなく消えてしまった(涙)。

夜は久しぶりに御浪町の歴史あるバー「サフラン」へ。創業は昭和43年(1968)。腰を下ろし、1杯目にジントニックをもらう。若いが落ち着いた物腰のマスターの所作を目で追いながら待つ。バーテンダーってこうやって自分の一挙手一投足をじーっと見られているんだから大変だなァ。自分なら縮み上がっちゃいそう。旨いジントニックで喉を潤し、メニューを見せてもらう。以前にコメントで”中華の名店でもある”と教えていただいていたので何かつまむものをと思案。なるほど中華寄りの品が沢山リストに載っていた。選んだのは「マンガリッツァ(ポーク)黒酢炒め」。

厨房で出来上がった「黒酢炒め」がいい香りと共にサーヴされた。茄子などの野菜も一緒に炒めてあり、濃いめの甘酢餡で味付けしてある。豚肉はサクッと噛み切れる歯応えで旨い。すぐに飲み物を追加。選んだのは「柳ヶ瀬ハイボール」。ウイスキーの銘柄は見逃したが(後から調べるとスコッチの「The Famous Grouse」だそう)、中にキュウリと生姜のスライス、そしてカットレモンが浮かんでいる。これがなかなか中華味に合う。このハイボール、家でも真似してやってみよう。次は「フレンチハイボール」。ヘネシーの炭酸割りだったっけ(詳細失念)。なかなか呑み易く「黒酢炒め」の甘酢餡までしっかり舐め尽くしながら爽やかなハイボールを楽しんだ。次も違う料理を頼んでみようっと。(勘定は¥5,000程)

以前の記事はこちら

 

 


 

↓ 少し前まで「しばらくの間休業します」の貼紙だった「金光本店」に、とうとう「この度、店を閉店することになりました」の貼紙が…。数こそ減ったものの市内にいくつもの支店を持ち、岐阜市の麺類食堂の代表ともいえる店が幕を下ろすことに。もっと通っておけばよかったなァと後悔するのはいつものこと…(3枚目は店の脇から入った呑み屋街「Orange Road YAYOI」)。

 

 


 

BAR サフラン

岐阜県岐阜市御浪町9

 

( 岐阜 ぎふ 御浪町 SAFFRON バー オーセンティックバー BAR 今井榮男 いまいしげお 角田考男 柳ヶ瀬ハイボール 中華料理 大衆食堂 金光 かねみつ 閉店 廃業 )

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栄屋 (2) @岐阜県関市 (※閉店)

2018年10月16日 | 岐阜県(中濃)

ある平日の昼に仕事で岐阜県関市に居たので、以前も訪れた大衆食堂「栄屋」へ。もう駅舎も無くなって住宅が並んでいる旧・名鉄新関駅の駅前通りの端というかつての一等地。相変わらず生活感たっぷりの店先に地味な暖簾が下がっている。店に入るとこの日も先客4組7名の盛況ぶり。店内は広くないのでカウンターはあきらめ、唯一空いていたテーブル席に座らせてもらう。調理で忙しい女将さんに「オムライス」と注文。「時間がかかりますけどいいですか?」と返されたがそのままお願いした。更に後客も入ってきてしっかり満員。以前店に来た時に覚えていた同じ客の顔もあったので、近所の人達の食堂として愛されているのだろう。

紙ナプキン巻のスプーンと氷の入った水が用意され、他の客に配膳された「冷やし中華」を旨そうだナーと眺めていると、「遅くなってすいません。」(実際はそんなに待っていない)と平皿に盛られた「オムライス」が登場。薄焼きのタイプで中濃ソースっぽいソースがたらされている。皿の脇には、ゴマドレのかかったトマトやレタスも入った千切りキャベツのサラダと、カットしたバナナとメロンも添えてある。豪華だなァ。綺麗に整った紡錘形のオムライスにスプーンを入れる。中はチキンケチャップライス。使ってあるケチャップの量も程良く旨い。あっという間に皿を綺麗にし、忙しく立ち働く女将さんが後客の炒飯を炒め終わるのを待って勘定してもらった。(勘定は¥650)

以前の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3)(4

 


 

↓ 同じ本町通にある帽子屋「ヤカイヤ」(建築詳細不明)。内側に入り込んだショーウインドゥがかっこいい。地方では最近こういう”〇×専門店”っていうのが本当に少なくなった。

↓ 更に東に進むと古い町屋の商店部分が少し洋風にも見える古い建物「神明不動産」(建築詳細不明)があった。パステルカラーに塗られた木製枠の店構えが渋い。

 

 


 

大衆食堂 栄屋

岐阜県関市栄町1-8

※令和4年12月28日を以って閉店されました

( 関 せき さかえや さかえ屋 大衆食堂 麺類食堂 ランチ 洋食 ラーメン 丼物 定食 美濃町線 名鉄美濃町線 新関駅 廃駅 廃線 近代建築 看板建築 本町通商店街 閉店 廃業 )

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