日本棋院発行の「週刊碁」に囲碁川柳のコーナーがはじまりました。
これは読者の囲碁川柳を、中山典之六段が選んで評するものです。
■以下、週刊碁/9月10号より、「ろ」の部
論よりも 証拠見たさに シチョウ逃げ (投稿者)
天国奈落 指のまにまに (選者:中山六段)
--「評」--
単純なシチョウなら初心者でも判るが、行く手に双方の石があると追う方も逃げる方も度胸が要ります。
しばらく考えていたあるお嬢様。面倒くさいわね。と言ってエイと逃げ出したので一大事。碁会所の全員が見物人です。
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なんとも身近さを覚える、囲碁川柳ですね。中山六段の「評」も天下一品です。
中山六段はいろいろな囲碁書籍を出していますが、技術書ではなく歴史物やエッセイなど文芸的なものがほとんどです。
海外普及などにも尽力されていますが、囲碁文士と呼ぶにふさわしい棋士だと思います。