天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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心に残る棋聖戦七番勝負・ベスト10

2013-02-01 22:28:49 | プロ棋士

今週の「週刊碁」の最終面は「棋士200人が選んだ/心に残る棋聖戦七番勝負・ベスト10」で、1位に選ばれたのはの第7期(昭和58年)「趙治勲 VS 藤沢秀行」戦でした。

この一戦で趙さんは3連敗4連勝でタイトル奪取、史上初の大三冠を達成しました。
一方、敗れた藤沢名誉棋聖は本シリーズの連覇が6でストップとなりました。

武宮九段のコメントに「棋風はまったく違うのですが『碁に対する情熱と気迫』、この点において、両者は双璧でしょう」と語っています。
この時代までの棋士は「勝負師」「碁打ち」という雰囲気がありましたね。
この時、藤沢師は57歳で趙さんは26歳、世代交代の波はいつの時代も確実に訪れます。

    ◇   ◇

心に残る棋聖戦七番勝負/ベスト5
 ・1位:第7期(昭58年)「趙 治勲4-3藤沢秀行」
 ・2位:第2期(昭53年)「藤沢秀行4-3加藤正夫」
 ・3位:第35期(平23年)「張 栩 4-2井山裕太」
 ・4位:第10期(昭61年)「小林光一4-2趙 治勲」
 ・5位:第19期(平7年)「小林 覚4-2趙 治勲」
 (※6位以下省略)

    ◇   ◇

2位の第2期(昭53年)「藤沢・加藤」戦は記憶があります。
藤沢師は第5局、1勝3敗の崖っぷちで「殺し屋加藤」の大石を撲殺、第7局では劇的な半目勝ちで防衛したんですね。
このシリーズは7局すべてが中国流の布石、強情というか・・・。
加藤師は生涯7大タイトルで、この棋聖位のみ取ることができませんでした。4回挑戦でしたが無念・・・。

4位の第10期(昭61年)「小林光一・趙治勲」戦も記憶があります。
趙さんが交通事故に遭い、車イスで対局したのを覚えています。鬼気迫るものがありました。
小林さんは最多の8連覇で名誉棋聖ですが、ベスト10には2回と意外に少ないですね。「楷書の碁」の人気はイマイチ・・・。

    ◇   ◇

昨日、今日と行われた棋聖戦の第2局、井山さんが張さんに勝ち2連勝ですね。
6冠に近づきましたが・・・。

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