第37期棋聖戦七番勝負第3局が2月6日、7日に富山市で行われた。結果は黒番の張棋聖が井山本因坊に中押し勝ちし、シリーズ初勝利をあげた。第4局は2月21日、22日に香川県坂出市で行われる。
(日本棋院HPより抜粋)
「全力張栩、読み比べで井山に勝利」「井山、序盤のワカレを後悔」
(週刊碁、見出しより)
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張棋聖は公式戦で井山本因坊に8連敗中でしたが、この第3局でやっと連敗を阻止しました。
第1、2局では従来の張棋聖のイメージとは違う戦型でしたが、この第3局は原点回帰の張スタイルでの勝利でした。
ここまで絶好調の井山本因坊ですが、本局は冷静な張棋聖の打ち回しに、猛攻も功を奏さず押し切られました。消費時間の配分も苦戦の一因でしょうか。
嫌な流れを断ち切った張棋聖ですが、1勝2敗と星勘定はまだまだ苦しい状況です。第4局以降の行方が気になりますね。
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今回の対局地は富山市の「オークスカナルパークホテル富山」。近くに「富岩運河」というのがあるとのこと、夜霧が似合いそうですね。
富山はアマチュア囲碁ファンの活動が活発なようです。
この対局の大盤解説を担当した下島陽平・七段のブログを見ると、富山県で精力的に囲碁普及に邁進している様子がうかがえます。とくに少年少女への熱意はすばらしいですね。
富山県のようにプロ棋士が地域に密着した活動をすると、囲碁ファンの底辺もより拡がると思います。ただ実行となると、いろいろムズなところがあるのでしょうね・・・。