天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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囲碁書籍「13路盤で最速上達」

2013-02-09 21:13:25 | 囲碁

13rojyotatsu ◆書籍紹介
 ・書籍名:囲碁ビギナーズ/13路盤で最速上達
 ・発行所:NHK出版
 ・著者:吉原由香里・五段、王唯任・五段、万波佳奈・四段
 ・発行年月:2011年10月
◆内容紹介
囲碁はいやし系の、人にやさしいコミュニケーション・ツール。そんな囲碁を始めたい人へ、まったく新しいアプローチの入門書ができました!
囲碁普及の第一人者である吉原(旧姓・梅沢)由香里五段を中心とした入門教室のノウハウを結集。

    ◇  ◇

本書は「NHK囲碁講座」テキストの別冊付録「梅沢・万波・王の囲碁ビギナーズ」を再構成してまとめたものとのこと。そういえば、見たことがあったように思います。

著者の3人は「IGO AMIGO」というプロジェクトのメンバーで、20代~30代を対象に普及活動を行っており、本書もその活動の延長線にあると思われます。

本書に注目したのは「玉村町こども囲碁教室」で9路盤から13路盤に移行するにあたり、適当な参考書はないかと検索していたところこの本がヒットしたということです。
教室の生徒の大半は本書を購入していますが、大人向けなので漢字の意味など心配なところもあります。
こども向けの13路盤テキストがあればよかったのですが・・・。

せっかく参考書を購入したわけですから、本書を目いっぱい活用して棋力アップに役立ててほしいと思っています。

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早打ちのススメ/月刊・囲碁未来

2013-02-07 21:23:21 | 囲碁

Igomirai201303 日本棋院発行の初段を目指す総合雑誌「月刊・囲碁未来」に、「nagoya amigo/みらいワークショップ ~初級者脱出のカギがここに~」という連載講座があります。
2月・3月号(第5・6回)は「早打ちのススメ」でした。

講座の内容を要約すると以下の内容でしょうか。

・理屈や知識ではなく、感覚・体で覚える
・失敗を恐れない
・迷ったときは一個だけのテーマを決めて打つ
 (迷ったら攻める、迷ったら守る・・・)
・入門のときから長考派で強くなった人はいない
・とにかくたくさんの対局数をこなす。知識はやってみながら身につく
・人の意見は参考程度、自分を信じて
・大会など緊張感のある碁と、練習碁などリラックスに楽しむ碁のメリハリをつける

     ◇   ◇

こども囲碁教室では「よく考えて打つように」と言ってますが、大多数はこちらの思惑より速く打っているのが実態です。
それでも1割~2割の生徒はなかなか手数が進まず、進行の妨げになっているケースもあります。

ただ「速く打て」と言っても、どこに打てばいいのか分からない・・・。
難問ですが、本講座を指導の一助にできればと思っています。

     ◇   ◇

大人の世界でも長考派がいます。県代表戦など大きな大会ならともかく、仲間内の大会でもいますね。大会の運営側としても、余計な気を使うことになります。

「相手の長考にイラついてミスが出る」、そんなケースで負けた人も多いと思います。

プロや高段者の場合は、多くの手をヨムという作業で時間が必要かもしれませんが、それ以外のレベルではそんなに深くヨムのは困難で、「ただ迷っているだけ」のような気がしますが・・・。

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NHK/囲碁フォーカス「囲碁との出会いからジャズの道へ」

2013-02-05 19:43:22 | テレビ番組

特集「囲碁との出会いからジャズの道へ
   ~ジャズピアニスト若井優也~」

“手談”とも言われるほど盤上で相手とコミュニケーションをする囲碁。
そのおもしろさを知って、音楽でも“かけあい”が最も大切なジャズの道へ進んだというのが新鋭ジャズピアニスト若井優也(27)だ。
東大で応用物理学を学び、囲碁と出会っていなかったら研究者になっていたという若井。
アマ2~3段の腕前があり、「囲碁とジャズの会」を開き、音楽仲間に囲碁を広めようとしている異色の音楽家を紹介する。
   (NHK番組案内より抜粋)

   ◇   ◇

先日(2/3)放送された「NHK-Eテレ/囲碁フォーカス」の特集。
大橋拓文・六段が若井さんとピアノの連弾をしていました。スィングしていましたね。

囲碁とジャズ、共通点があるといういうことですが、どうでしょう・・・?
「囲碁とジャズの会」の映像がありましたが、楽しそうでしたね。

以前、ジャズ・ピアニストの山下洋輔さんも囲碁番組に登場したことがあります。
片岡聡・九段のドラムと共演もありましたね。

「きたろうさん」もジャズが好きなようで、「コルトレーンの『マイ・フェイヴァリット・シングス』に泣いた男」と言ってました。
私もこの曲はよく聴きました。「私のお気に入り」でしたね。

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2010-11-08/第58期王座戦第2局

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第37期棋聖戦第2局/井山が2連勝!

2013-02-03 20:58:37 | プロ棋士

第37期棋聖戦七番勝負第2局が1月31日、2月1日に山形県南陽市で行われた。結果は黒番の井山が張栩に中押し勝ちをおさめ、シリーズ2連勝となった。第3局は2月6日(水)、7日(木)に富山市で行われる。
    (日本棋院HPより抜粋)

「井山連勝、模様作戦で張栩を粉砕、6冠に向け視界良好!」「リズム掴めぬ張栩」
    (週刊碁、見出しより)
 
      ◇   ◇   ◇

井山・本因坊、2連勝と快調に突っ走っています。碁盤全体の構想力と確かなヨミ、攻守にスキがありませんね。
2連敗と不本意な張栩・棋聖、若き5冠王の圧力に焦っているのでしょうか、元気がありません。

昨年からの好調を維持している井山・本因坊と、イマイチ調子の出ない張・棋聖ですが、ここは棋聖の意地を見せてシリーズを盛り上げてほしいところです。

本局の記録は群馬県出身の本木克弥さん。先日、二段に昇段し勢いに乗っています。タイトル戦に登場する日を期待しましょう。

    ◇   ◇

今回の対局地は山形県南陽市の「いきかえりの宿 瀧波」。
南陽市は山形市と米沢市の間に位置し、昭和42年に当時の赤湯町・宮内町・和郷村の2町1村が合併し誕生したそうです。

山形では将棋で有名な天童市がありますが、囲碁はどうでしょう。
米沢にスキーで有名な「天元台」があります。この地名は昭和40年代に当時の米沢市長が命名したそうです。市長さんは囲碁の関係者・・・?

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心に残る棋聖戦七番勝負・ベスト10

2013-02-01 22:28:49 | プロ棋士

今週の「週刊碁」の最終面は「棋士200人が選んだ/心に残る棋聖戦七番勝負・ベスト10」で、1位に選ばれたのはの第7期(昭和58年)「趙治勲 VS 藤沢秀行」戦でした。

この一戦で趙さんは3連敗4連勝でタイトル奪取、史上初の大三冠を達成しました。
一方、敗れた藤沢名誉棋聖は本シリーズの連覇が6でストップとなりました。

武宮九段のコメントに「棋風はまったく違うのですが『碁に対する情熱と気迫』、この点において、両者は双璧でしょう」と語っています。
この時代までの棋士は「勝負師」「碁打ち」という雰囲気がありましたね。
この時、藤沢師は57歳で趙さんは26歳、世代交代の波はいつの時代も確実に訪れます。

    ◇   ◇

心に残る棋聖戦七番勝負/ベスト5
 ・1位:第7期(昭58年)「趙 治勲4-3藤沢秀行」
 ・2位:第2期(昭53年)「藤沢秀行4-3加藤正夫」
 ・3位:第35期(平23年)「張 栩 4-2井山裕太」
 ・4位:第10期(昭61年)「小林光一4-2趙 治勲」
 ・5位:第19期(平7年)「小林 覚4-2趙 治勲」
 (※6位以下省略)

    ◇   ◇

2位の第2期(昭53年)「藤沢・加藤」戦は記憶があります。
藤沢師は第5局、1勝3敗の崖っぷちで「殺し屋加藤」の大石を撲殺、第7局では劇的な半目勝ちで防衛したんですね。
このシリーズは7局すべてが中国流の布石、強情というか・・・。
加藤師は生涯7大タイトルで、この棋聖位のみ取ることができませんでした。4回挑戦でしたが無念・・・。

4位の第10期(昭61年)「小林光一・趙治勲」戦も記憶があります。
趙さんが交通事故に遭い、車イスで対局したのを覚えています。鬼気迫るものがありました。
小林さんは最多の8連覇で名誉棋聖ですが、ベスト10には2回と意外に少ないですね。「楷書の碁」の人気はイマイチ・・・。

    ◇   ◇

昨日、今日と行われた棋聖戦の第2局、井山さんが張さんに勝ち2連勝ですね。
6冠に近づきましたが・・・。

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